Amy's This Week

2007.01

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2007.01.21

1/15-21, 2007 週報

某日、先週からの風邪を引きずる中、呼吸器内科の定期検診日。ちょうど良いタイミングで風邪の薬も頼め、全部タダになってラッキー(呼吸器系は区の指定患者になっている為無料なのだ)。週の終わる頃には鼻づまりも癒え、喉の乾燥だけ気をつけていれば咳きも出なくなってきた。そんな自分より大変なのはマイケル。ここ数カ月でかなり痩せて水分摂取が増えた為心配で病院に連れて行き検査をすると、猫にはよくある病気だそうだが「腎不全」。なんと。「これからの人生(猫生?)気長にお病気とつき合って頑張って行きましょうね」と優しく先生に励まされ、食事を専用食に切り替え、毎日お薬を飲むことに。これがわりと薬はちゃんと飲んでくれるんだが、食事はなかなか食べてくれず、今までの物と交ぜながら騙すようにして毎日必死。ノラちゃんとは違い、通常家ネコは20才まではいける。まだ13才のマイケル、頑張れ!週末はいつものエアロ仲間と新年会。年末から飲み会と言えば和食系と続いていたので、久々アメリカンな店でバッファロー・ウィングス(大好物!)や巨大なリブにかぶりつきながらのビールは格別。二次会はカラオケ。『Ain't That The Bitch』なんか歌ってみちゃったが、つくづく、やっぱスティーヴンは歌巧いっす(当たり前!)。映画はなんと4本。まずは試写会で3月3日全国ロードショーの『パフューム』。18世紀のパリ庶民の暮らしぶりがよく分かり、「ぜ〜ったいいや〜〜!」って思う(バッチくて)。『オリバー!』でのロンドンも汚なかったが、ヨーロッパでペストが流行ったのも納得。同じ頃の江戸には銭湯があって清潔だった。綺麗好きの日本人としては、本当に「日本人で良かった」と思う。ま、パリの不潔さはさておき、『ブライアン・ジョーンズ ストーンズから消えた男』(2005年作品)でキース・リチャーズに扮していたベン・ウィショーという美しく品の有る英国青年が、不潔でみすぼらしい主人公を無気味に怪演しているのが見もの。対照的にヒロインの燃えるような赤毛が美しかった。ジョーイの奥方のエイプリルさんを思い出した。2本目『ラッキー・ナンバー7』。っていうタイトルだと思って観に行ったら、冒頭の英語タイトル表記が「えっ?イレヴン?セヴン?」とスペルにオロオロっとしたらすぐ消えてしまって、イレヴンとセヴンのスペルが分らなくなった自分にうろたえつつ観始めたら・・・。なんだよ〜、コレ。全然セヴンじゃないじゃ〜ん!話は結構面白いのにさ。でもって、要するにイレヴンとセヴンをカンザス・シティ・シャッフルしたらセレヴンなのね〜みたいな(ハイ、すみません。観ていない人は全然分りませんね)意図もあっただろうに。邦題で作品をつまんなくした悪例の一つ。タイトルじゃないが、翻訳大間違いが今週のハイライト、『不都合な真実』。アル・ゴアが冒頭、講演会での自己紹介で「皆さん、こんにちは。かつて次期アメリカ合衆国大統領だったアル・ゴアです(I used be a next president of the United States of America)」と言って、笑いを誘うシーン。副大統領と言わず、わざと「次期大統領」(任期中、大統領にもしもの事があれば即刻副大統領が大統領に繰り上がることになっているので、副大統領は任期中ずっと「次期大統領」の立場にあるのだ)と言ったところが「副」だった彼の悔恨とプライドを正直に表していて大いにウケたわけだが、日本語訳は確か「かつて一時アメリカ合衆国大統領だった・・・」みたいな、ちょっとうる覚えだが、どうとっても実際大統領になったことあるようにしか受け取れない文章だった。なんだよ、これ。ユ〜アイピィ〜。アル・ゴアが元副大統領なんて誰でも知ってることなんだからさぁ、誰かが気付いても良いじゃないかぁ、なんて文句で始まってすみません。でも、映画の内容は本当に素晴らしいものです。実際、ドキュメンタリー映画を観終わってこれほど胸が熱くなり、心を打たれ、動かされ涙が溢れたことはかつて無い。さすがアメリカの元政治家。抜群にしゃべりが巧い。穏やかだが力強い話し方はもちろん、話の運び方もさすがだ。様々な問題提起ののち、「でも皆さん、変えられるのです。人類の歴史は挑戦の歴史だったじゃないですか」と具体例を映像で見せながら勇気を与えてくれ、そして最後に「じゃあ、ああして、こうして」という訴えは自ら口にせず、ラスト、エンドロールでさりげに人名の合間に一行ずつ表わされる。おかげで最後の最後まで席を立てないのが辛いが(笑)、この盛り上がった最後に「目を覚まさなきゃ(INeed To Wake Up)」と歌うのが又メリッサ・エスリッジなのだからさらに堪らない。ああ、ボストン組。そりゃあSTも感動するだろう。おまけに、研究者達は総じて社会に疎い人が多い中、さすが元政治家アル・ゴアは政治的配慮もバッチリで、残酷になりそうな動物のエピソードにはアニメを使用するし、グラフ上の極端な数値を退屈させずショウ的に見せるのもさすが。書き続けたらキリが無いので、これはJet次号に書こうかな。とにかく皆様、是非是非ご覧下さい。「これがSTが支持した政治家(元)なのだ」と判ります。出来たら所定の劇場で日曜日にね。なんたって500円で観せてもらえるんだから。スポンサーになってくれたテトラパック(株)様、ありがとう。リサイクル、しますよ〜。と、長くなったが、最後の1本はドキュメンタリー続きで『ダーウィンの悪夢』。これも問題だし、なるほどね、と思うのだが、なにしろ理路整然と問題提起した後、具体的な解決策を教えてくれ、勇気と希望を与えてくれるアル・ゴアの後に観るとこっちは説得力に欠け、「でも、じゃあ私達はどうすりゃ良いのさ」とむなしくなった。日曜の最終回だけ1000円という劇場に行ったんでこの順番になってしまったのだ。しょーがないやね。生の魚が苦手な私には、どうにも生臭さが強烈に想像される映像に、ちょっと気持ち悪くなる寸前だった。かなりグロい映像有り。と、以上、今週は合計4本の新作まとめて2500円なり。上手に出来ました。『不都合な真実』、次の日曜にもう1回行ってもいいな。