Amy's This Week

2021.02

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2021.02.02

1/25-31, 2021 ついに麒麟がくる?!永青文庫と、『Zoom』

2017年『女城主直虎』でNHK大河にハマり(遅いの分かっていますww)、戦国時代が好きなので『西郷どん』『いだてん』をジッとやり過ごしw、2020年、待ちに待って始まった『麒麟がくる』でした。明智光秀って、子供の頃から「ただの裏切り者」くらいにしか思っていなかった中、『女城主直虎』で「あれ?」と思いました。これはもしかして、苦悩の末の正義の人だった?と。まして大河では長谷川博己さんですよ。これは期待しかなかったですね。

そしてドラマは期待通りの進行で、毎週楽しみでなりません。もともと日本史に疎かったので、今回初めて知った人々=松永久秀や三淵藤英など、今や大ファンw まあ、役者さんのせいもあるかもしれませんがw いや〜良かったですよね。

そして三淵様の弟でもある細川藤孝ですよ。こちらも真島秀和さん、ぴったりじゃないですか。文武両道で品もある。が…まあ、先を知っているからかもしれませんが、どこか影があるようにも思えます。ドラマが進むにつれ、もう、明智光秀は世の為人の為に己を犠牲にするのに〜!!という思いが強くなるので、細川藤孝、どうにかしてくれ〜!!って思ったりもします。『ワンス・アポン・ア・タイム・イン・ハリウッド』のようにはいかないの、分かってはいるんですが…(泣)

そんな、悲劇(光秀にとっては。いや、大きな意味では悲劇ではないのか?)に向かって真っしぐらの『麒麟がくる』もあと少し!な1月末に、なんと『新・明智光秀論』というタイトルの展覧会を知り、ギリで滑り込めました。初めての永青文庫(博物館)です。そう、もはや明智光秀は裏切り者ではなく、身を呈して正義を貫いた人なのかもしれないという、新たなイメージを広めないとなりませんよね。

行ってみてびっくりで、なんとここは細川家の庭園の中にあるんですね。この庭園自体は無料で入れるなんて、細川家太っ腹じゃないですか。って、光秀を裏切ったからこその結果だけど…w

この階段を登っていくと、その奥に、ん、茅の輪くぐり?やっと永青文庫博物館がありました。

まあいろいろ理由はあるのでしょうが、受付も含め、館内は一切の撮影禁止でした。はあ?光で痛むと言われる油絵ですら、フラッシュ無しならOKのご時世なのに…と、ちょっと文句の一つも言いたくなりましたが…きっと光秀なら「仕方あるまい」と、受け流すだろうな、なんて思い、iPhoneをしまったのでしたww

光秀や信長の書状が多く展示されていて、嬉しいことに二通りの訳=1. 書いてある文字。2. その内容(口語訳)も付いていたので、とてもよく分かりました。にしても、ガラシャの散文風な手紙は、典型的な当時の女性の書き方なのでしょうか。それともガラシャならではなのかな。とても興味深かったです。

で、本能寺の変のあと何百年にも渡り『三日天下』などとバカにされた光秀でしたが、いやいや全く天下を取る気など光秀にはなかった…という証拠とも言える貴重な藤孝宛の書状がありました。「信長殺害は忠興や私の子息の世代に権力を譲り渡すため」と書いてあるそうです。それを無視するとは、藤孝〜!!!(泣)

もちろん、当時の武家はお家大事。そもそも光秀自身も、明智家再興の為に頑張ったわけですし、私が一番好きな家康だって、お家の為に妻や長男を亡くすことになったわけです。だから、細川家を存続させる為に藤孝が本能寺の変の後光秀に与しなかったことを責めるわけにはいきませんね。そのおかげで、細川家は現在に至るまで存続し、総理大臣まで輩出したのだし。それを知ったら藤孝は「間違っていなかった」と思ったことでしょう。

武士としての信念・心情は分かります。が、私としてはどうしても人としての情というか、信頼に応える気概が欲しかったとも思ってしまうんですよね。それもまた、武士同士の美しいところではないですか。なんて思っていたら今回、永青文庫で知った一番の感動がありました。ネットで写真を探しましたよ、コレです。右側、二行の名前が並ぶ位牌は、明智光秀と一色五郎の連名位牌だそうです。宮津にある細川家庇護の盛林寺に現在もあるそうで、このお寺には光秀の首塚もあるそうです。一色五郎については、光秀が生前取り成して藤孝の娘が嫁いでいたので、娘婿に当たります。それでも、光秀亡きあと藤孝が謀殺したのでした。それは丹後全土を自らのものとする為であり、秀吉の手前?光秀に味方した一色五郎を成敗する為でもあったかもしれません。とにかく娘婿を殺したわけで、光秀についても一色五郎についても、藤孝としては「致し方ない」と思っての行動だとしても、心の中で「申し訳ない!」という思いがあって欲しかったし、この連名の位牌がそれを表しているように思えて感動したのでした。

というわけで、細川藤孝の思いが伝わって(申し訳ない表情の真島さんの顔が浮かびましたw)来て良かった!と思った永青文庫でした。で、外に出たらみぞれ混じりの雪。傘は持っていたし、防寒対策もバッチリだったので、金沢の兼六園を思い出させる美しい雪の細川庭園を、しばし立ち止まって撮影したのでした。他にもそんな人がちらほらいましたよ。

ということで、『麒麟がくる』の最終回を見届ける心構えも整ったような気持ち。光秀は、自らの手で作り出したモノは自らの手で始末すべく、帰蝶から聞いた道三様ならどうするかの言葉に従い、また己の心に従って、本能寺に向かいます。ああ、次の日曜日の夜には、私、大泣きしていますよ(^^;

歴史とは、「確かにあったこと」でもあるし、「どうとでも受け取れる」ことでもあります。だからこそ『歴史=ロマン』と言われるわけで、私は光秀も、秀吉も、家康も、皆が信長に見切りをつけて戦の無い平かな世のために動いた結果が、本能寺の変だったのではと思っています。誰が黒幕…というのではなく。だからこその秀吉の中国大返しだったと思うし、家康の神君伊賀超えではないかと。

そのために光秀が矢面に立ったわけですが、実は光秀自身も生き延びていて、その後仏門に入り、天海となって徳川の庇護のもと日光に落ち着き、やがて東照宮を造った…という説を私は今や堅く信じています。光秀の顔を知っている秀吉に直接討たれたわけではないですからね。そして光秀=天海を軍師として関ヶ原で勝ち天下を獲った家康は、光秀=天海の教えに従って江戸幕府を開く。つまり光秀は戦の無い平かな世になったこと=麒麟がきたことを見届けてから亡くなったのだと、私は思いたいんですよね。日光でもっとも見晴らしの良い平かな地を『明智平』と名付けたのは天海だとか…。

ああ、ロマンでしょ?ww コロナ禍で期せずして国内に目を向けるようになったこともあり、『麒麟がくる』を観て今は福知山市や宮津市など、京都各地に行きたくて堪らなくなっています。そして、子供の頃から長年に渡って『単なる裏切り者』と誤解していたことを、光秀ゆかりの地で心から光秀に謝りたいと思っていますww ああ、次週の最終回を観るのが嬉しいような、哀しいような…。

 

そんな週の一本は、『Zoom/見えない参加者』です。

まさにコロナ禍だからこそ生まれた作品。Zoomで集まる若者達を扱ったり、大作が軒並み上映延期になっている今だからこそ作られた小作品でもあります。なんといっても上映時間は68分。だからの鑑賞料金が一律1,000円です。最初『特別料金』と表示されていて、いくらだろう?と思ったけれど、クリックしてみればまさかの通常より安い値段w 90分あれば普通に平日大人1,900円になるところ、22分の差でほぼ半額になるとは…これは超お得じゃないですか?ww

あのジェイソン・ブラムも大絶賛!とありますが、実際、怖さという意味では私も怖かった〜ww 思わず「ぎゃ!」と声が出てしまいましたよww 内容はそれほど深くないんですけどね。まあ68分だものw


スリラー映画は苦手、という人もいるでしょうが、今後もう暫くコロナ禍が続くのであれば、スリラー以外でもこうした1時間、1,000円でサクッと観れる作品が出てきたら良いのになって思います。それにしても、こーゆー驚かす系スリラー映画って、ホント怖くて嫌だわwwww

 

ということで、煮ても焼いても、じゃないw 泣いても笑っても次週『麒麟がくる』は最終回!今からもう、泣きそうです!!!