Amy's This Week

2021.02

09
2021.02.09

2/1-7, 2021 アーティゾン美術館と、『ハッピー・バースデー 家族のいる時間』

2月が始まりました。昔から『2月は逃げる』と言われるように、きっとあっという間に3月になってしまうんだろうなと思いますが、物理的に2月は短いので、それも仕方ありませんね。今年は珍しく節分が2月2だったとか。終日こもっていたので、恵方巻きも買わずに終わってしまいましたorz

そんな週、またもや森元総理の失言にガッカリです。一時は国のトップに立ったのですから元は頭の良い人だったのでしょうが、80過ぎて権力にしがみついていると、どんなことでも自分が言えば正しいという頑固な姿勢を変えられないのでしょうか。愚か過ぎて恥ずかし過ぎます。

おしゃべりな人も、競争意識が高い人も、男女共にいますよ。そんなの個人の性質じゃないですか。まあ、男性の方が森さんの周囲では顔色見て大人しくするイエスマンが多いということでしょうかね。まったくバカらしい。恥ずかしい日本の老害政治家。彼らに我々の血税がどれほど払われていることか。さっさと辞めて頂きたいです。

この週は緊急事態宣言が延長され、外出も病院くらいだったのでw 2週間前に行ったアーティゾン美術館のことを。一応1/24までの『琳派と印象派』展でしたが、多くが同美術館の所蔵品のため次の展覧会の時でも常設作品として観ることが出来るのではないでしょうか。

日本の美術館ならではの、興味深い『琳派と印象派』という組み合わせ。が、やはりどうしても西洋美術好きなので、気に入ったのは洋モノが多かったです。まずは、ん?シャガール?と思ってしまった珍しいタッチのユトリロの『ムーラン・ド・ラ・ギャレット』。鉛筆とパステルですって。ユトリロのパリの風景画って好きなんですが、こんな雰囲気も良いですね〜。

これはアンリ・ファンタン・ラトゥールの『静物(花、果実、ワイングラスとティーカップ)』です。同じラトゥールでも、あのロウソクの灯りのラトゥール(17世紀)ではなく、19世紀ロマン主義。

ロココがあまり好きではない私にとって、その後18世紀後半〜19世紀前半の新古典主義やロマン主義は大好物!正直言って、新古典主義とロマン主義の違いについて厳密には分からないのですがww ロマン主義は己れの感覚で自由に描くと言われます。そこでよ〜く見てみれば、花や葉はキャンバス地の凹凸を生かしたような筆のタッチで、のちの印象派を思わせますが、ワイングラスの反射などは私の好きトップ3に入るヤン・ファン・エイク(15世紀)を想起させる緻密さ。これは面白い!

この美術館にはモネもありますよ。『黄昏、ヴェネツィア』。美しいですね〜。モネって印象派という名の元になったという作品『印象、日の出』もそうですが、タイトルのつけ方がシャレていますよね!『ヴェネツィアの黄昏』じゃないんです。『黄昏、ヴェネツィア』。あ、なんか「横浜、黄昏」…って、五木ひろしが浮かんじゃいましたwwww(昭和〜www)

これはポール・セザンヌの『サント=ヴィクトワール山とシャトー・ノワール』です。これも惹かれますね〜。セザンヌが愛し、何枚も描いたフランス南部にある山で、ピカソはこの絵が好き過ぎて、このお城を買ってしまったとかw この山、南仏の人にとっては、日本人にとっての富士山みたいな存在なのかな。数あるセザンヌのサント=ヴィクトワール山をネットで見ましたが、この作品の青っぽさがピカソに通じるところがあるように思えました。

そして、この美術館の洒落たところ!鈴木其一の『富士筑波山図屏風』と隣同士の展示です。愛する山への畏敬の念の、東西の表現方法を見比べるのもなかなか楽しく、オツなものでした。

常設展では、黒田清輝の『針仕事』が素敵でした。フェルメールを思わせる構図ながら、200年後の進化が感じられますw そのうちゆっくりと黒田作品を観に、改めてトーハクに行こうかな。

そして岸田劉生の『麗子像』ですよw (←なぜ笑う?w)一体何枚あるんだ?と思って調べてみたら、成長を追って描き続けたので合計50枚以上あるそうですw 父の愛が溢れていますね。この『麗子像』の微笑みは、ダヴィンチの『モナリザ』にヒントを得ているとか。特に好きとか、感動とかでも無いのですが、あまりに有名なので、やはり実際に見ることが出来たら撮影してしまいますね。すでに『麗子像』というブランド感覚ですw

ということで、ここは企業系の美術館の中でも一番じゃないか?と思うくらい素晴らしいです。元ブリヂストン美術館。石橋さん、ありがとうございます!

 

そんな週の一本は、大女優カトリーヌ・ドヌーヴの『ハッピー・バースデー 家族のいる時間』です。

若い時に美しいと大人気になった主演級の女優さんは、往々にして歳を重ねると雲隠れしてしまうことが少なくありません。まあ、一番綺麗だった時だけを記憶にとどめて欲しいという女優さんの気持ち、分からなくはないのですが。

それでも最近観たジェーン・フォンダやその他ハリウッド系の人たちのように今も現役な人たちもいて、でもそれは科学の(化学の?)力w 対してフランス女優さんたちはそうした力に頼らず、年月の積み重ねをナチュラルにそのまま見せてくれますね。若い頃のドヌーヴ作品を観たことはないけれど、映画ファンなら『シェルブールの雨傘』のポスターやスチール写真は知っています。美し過ぎる〜!!

さてこの作品は、カトリーヌ・ママ(またはおばあちゃん)のお誕生日に家族が集合する話ですが、まあ、フランス人、うるさいw ラテン系の人々って、なんで平気でクロス・トークをするんでしょうね〜w 日本人もアメリカ人も、そこは遠慮するのにw

とにかく「うるさい」の一言な作品でしたww よく怒らないな〜w そこが家族愛なのかな〜って感じw そういう意味では、とても良い家族なのかもしれませんw 一つのフランス人家族の日常を覗くと思えば、面白い作品でした。

 

さて、先週「大泣きする」と言っていたw『麒麟がくる』の最終回を観ました。いや〜、良い終わり方でしたね〜!!!なので泣きませんでした(^^; 涙を浮かべながら薄笑いして「是非もなし」と言った染谷信長にうるっときましたけどね!

そうそう、そうなのよ!という展開で、山崎の戦いやその後の敗退時の藪の中とかも無かったのが、むしろとても良かったです。私の勝手な考えでは、本能寺の変を知った秀吉が戻り、自らも一族郎党を率いているのですから敵討ち兼天下獲りで山崎の合戦をするわけですが、光秀を殺したいわけではない。なぜなら光秀自身が天下を獲る野心を持たないことを知っていたからです。が、表向き光秀は死んだことになりたいので、山中で野武士に打たれたことにする計画に協力した…。そう、つまり光秀も藤孝らに裏切られたことで、「表向き死のう」というプランBに移ったのではないか?そしてそのプランBまで家康には伝えていたのでは?ああ、妄想が止まらない!www …ともう、ホント、NHKさん!スピンオフ『麒麟がきた』で、本能寺の変から始まり、天海へと変身して家康亡きあと日光東照宮を造るまでのドラマも作って欲しいです!!これぞまさに『ワンス・アポン・ア・タイム・イン・ジャパン』になりますよね♪