Amy's This Week

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2017.9.11-17『ベルギー奇想の系譜展』とTPリユニオン&『ダンケルク』

早くも9月半ばとなり、まずは書けずにいた渋谷Bunkamuraでの美術展の話題から。いかにもBunkamuraらしい企画の『ベルギー奇想の系譜展』です。 1450年生まれのヒエロニムス・ボス(ボッシュともいう)は、そのイマジネーション溢れ奇想天外な作品から多くの画家に影響を与えました。そんな彼と、彼のファンとも言えるベルギーのフォロワー達の作品を集めたとても面白い美術展でした。摩訶不思議なキャラクター達はまさにユニークで、不気味でありながら可愛くもあり。見ていて飽きない楽しさは、16世紀ブリューゲルにも受け継がれています。 『パノラマ風景の中の聖アントニウスの誘惑』by ヤン・マンデイン   さらにベルギーの世紀末美術も大好きで、かつてクノップフ展を観たのもBunkamuraでした。クノップフ、アンソール、ロップス、マグリットその他、退廃的で独特の美しさがある19世紀末のベルギー美術には無性に惹かれるものがあります。そこで、これが世紀末独特の空気なのであれば、20世紀末はさらにどのような???と大きな期待を抱いていたのですが、残念ながら20世紀末は特に何もありませんでした。そんなわけで、22世紀になっても『世紀末』と言えば19世紀末のことなんですね。   ところで、私の大好きな世界の美術館 TOP 5にベルギー王立美術館は入るのですが、近年この王立美術館が古典美術館・世紀末美術館・マグリット美術館と分化されたそうで、これはまたぜひブリュッセルに行かねばなりません。   今年はフィレンツェに行ったので、やはりダンテに引き寄せられました。ジャン・デルヴィル作《レテ河の水を飲むダンテ》 そういえば、今年前半に行った『バベルの塔』展で来日したボスの『放蕩息子』にスーザンの猫ヴァージョンを見つけました。オリジナルはこれ。 そして、私の大好きなスーザン・ハーバートの作品がこれ。ああ、可愛い❤️ よく見ると、牛をウサギにしていたり、犬をネズミにしていたりと、細かいところまで可愛いですね。スーザンの作品は、ダヴィンチ、ミケランジェロ、ラファエロから印象派、映画作品まで幅広く、本当に楽しい❤️ 筆のタッチまでオリジナルに忠実だし、猫の体型や毛色、目の色までオリジナルのキャラクターに合わせているので、美術ファンが見ると人間を猫に変えているのにあまりにも似ていて超嬉しくなるんですよね❤️   …と話題が逸れたところで、『ベルギー奇想の系譜展』はあと一週間で終わりです。興味ある方はぜひ渋谷Bunkamuraへどうぞ。     さてFacebookで先行しましたが、週末にはAmy’s VIP ClubのTPリユニオン・パーティーがありました。昨年Amy’s VIP Clubを発足して以来、TPのアフター・プレジャーとしてリユニオン・パーティーを実施しています。それも今回で3回目となりましたので、一次会はイタリアのリユニオン、二次会&三次会は昨年開催された2本のTP = The Hollywood Vampires TPとSteven TylerソロTPに参加された皆様も加わっての賑やかな会となりました。参加された皆様、雨の中おいで下さいましてありがとうございました。顔出しOK頂きましたので、宴の写真を。うっかり全員集合写真は撮るの忘れてしまいましたorz       ランチからティータイムを経てディナーまで、あっという間に過ぎたのは楽しかったからに他なりませんね。旅は行く前と行っている時、そして帰ってきてから…の3回楽しむのが私の持論です。今年はプレゼントも欲張って持参したので、今日は全身筋肉痛ですが(爆)盛り上がって良かったです。   こうして集まって楽しく過ごす皆様も、1組のご夫婦を除けば皆様最初はお一人参加でいらした方々でした。TPがきっかけで楽しい仲間になって頂けることは、主催者冥利に尽きるというものです。皆様、これからもずっとよろしくお願い致します。そして、今これを読んで下さっている皆様も、ぜひ来年機会あれば仲間入りして下さいね!   そんな週の一本は『ダンケルク』です。 また戦争モノか…などとお思いでしょうか。まあその通りなのですがw、これは戦争映画ファン的には非常にレアな、ひたすら撤退を描いた作品です。第二次世界大戦の大西洋戦線。ドイツ軍が進行してきているフランスで、北部沿岸に追い詰められた英国軍が民間船も含め総動員でドーバー海峡において救出作戦を繰り広げます。最終的にはフランス兵も救出し、その数日後にはドイツがパリを占領。救出されたイギリス兵たちは、まるで戦争に勝利したかのように本国で迎えられます。そんなラストシーンはかなり感動的。でもこれはまだ1940年のことなので、この後まだ5年は続く戦いに、彼らは再びドーバー海峡を渡ったのだろうな〜と胸が痛みました。   ダンケルクの戦い…とというよりは別名ダイナモ作戦というダンケルクの撤退作戦は、人的被害を最小に抑えることが出来、歴史を知っている我々にはそれが後の連合軍勝利に繋がったのだと分かるのですが、その影で、ダンケルクから40キロほど西の沿岸カレーに追い詰められた英国軍は、ダンケルクの撤退を成功させるために見捨てられた(ドイツ軍をそちらに引きつけていた)というのですから、ああ無情。映画『関ヶ原』での終盤、捕らえられた石田三成にこう声を掛ける武将がいました。「戦(いくさ)は時の運とはいえ、さぞや無念でござろう」と。この言葉に尽きますね。   英国軍を描いたということで、俳優陣も素晴らしい英国人で固められています。何と言っても海軍中佐がシェークスピア俳優のケネス・ブラナーです。この人がいるだけで、作品に品格が加わりますよね。またもう一人のシェークスピア俳優、民間人としてのマーク・ライランスも良かった。善良なる頑固おやじを演じさせたらこの人の右に出る人はいません。またイギリスの滝藤賢一(と私が勝手に思っていますw)キリアン・マーフィーも危ない雰囲気が良かったな。 どこの戦いにおいても、最前線は常に若者です。『ダンケルク』でも陸の主人公トミー演じるフィン・ホワイトヘッドがとてもチャーミングなのですが、その彼と共に行動するアレックス役が1Dのハリー・スタイルズです。きっと多くの1Dファンも映画『ダンケルク』を観るんでしょうね。いつか、「私が歴史に興味を持ったのはハリーが出た『ダンケルク』がきっかけ」なんていう女の子が出てくるといいな、なんて思います。   「地獄にいるなら突き進め(If you’re going through hell, keep going.)」と言ったチャーチル。一歩下がることも結果的には突き進むためなのだ、と学べる歴史の一幕ですね。   さて、ついにMr. Bigが来日しますよ!3週間に渡る彼らのジャパン・ツアーを、どうぞ皆様お楽しみに!!