Amy's This Week
2016.06
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2016.06.06
5/30-6/5, 2016 シェークスピア、ジョニー・デップそして、イル・ディーヴオ
今週のイベントは、人間ドックと友人の一周忌と映画を一本。地味な一週間でした。 20代で生まれて初めてのヨーロッパ、ロンドンへ旅した時、私は「どれほどイギリスのことを知らなかったか」を知ることになりました。その時に痛切に思ったのは、イギリスにおいては『ヘンリー八世』と、『シャーロック・ホームズ』と、『シェイクスピア』の三人(一人は架空の人物ですが)について知っていることが常識なのだ、ということ。そこで、7日間の旅行から戻った私は、シャーロック・ホームズ全集を持っていた叔父から全部借りてやがて読破し、ヘンリー八世は大きな本屋に通って(今ならネットで簡単に調べられるのに)何冊か選んで読み(その中にシェークスピアの『ヘンリー八世』もありましたが)、最後に残ったのがシェイクスピアでした。 しかしいかんせん、戯曲です。演劇好きな人ならエキサイティングなのでしょうが、私にはとにかくツライ。感情移入が出来ないし、とにかく読み進めることが苦痛になってしまう。そこで考えたのが、そうだ!映画で観よう!でしたw 元々映画は好きでしたし、特にアメリカ人と関わる仕事についてからは、彼らはとにかく映画を観るので映画を観ることは確実に共通の話題が出来る…と一石二鳥でした。しかし、日頃から映画を観るのでわざわざ借りてまで過去の作品をほじくる程の余裕はありません。そこで、私のシェークスピアとのお付き合いはかな〜りゆるく、新作が出たら観るのみ、としましたw そしてこの週、私にとって何作目かのシェークスピア作品を鑑賞することになったのです。
『マクベス』です。少し前に観た『スティーヴ・ジョブス』で主人公を演じていたマイケル・ファスベンダーがマクベスでした。この人は、決して線が細いわけではないのに神経質な男性役が似合います。てっきりアメリカ人かと思っていたら、ドイツとアイルランドのハーフでした。ああ、なるほど、って感じですよね。そしてマリオン・コティヤール。この配役を知っただけで、マクベスでなくても観たくなるというものです。 印象的だったのは、今でも思い出すたびに「フリーダ〜ム!」という叫びがこだまする『ブレイヴ・ハート』さながらの扮装をして挑む戦闘シーンでした。この戦に挑む際のメイクは、元々スコットランドの風習ではなく、既に紀元前、「ブリトン人は体に青で模様を描き、戦場で相手を威嚇する」とユリウス・カエサルが『ガリア戦記』に記述していたという通り、古代ケルト人の風習だったそう。つまり『ブレイブ・ハート』の時代とは全く異なるのですが、この時は絵的に映えるということで採用されたと話題でした。
そしてこの『マクベス』も、マクベスの時代11世紀頃では既に古代ケルト人は歴史から姿を消していたにも関わらず、やはりせっかく映画にするのだからと、絵的な見栄えのためにした演出でしょう。でもそもそも、誰も古代ケルト人が実際どのように顔を塗っていたかは見たことがないわけです。そこで、映画ごとにそれぞれの解釈でメイクの仕方が変わり、『マクベス』は『ブレイヴ・ハート』よりずっとおどろおどろしくて、どちらも激しい戦闘シーンはド迫力ながら、『マクベス』の方がいかにもシェークスピアの悲劇という暗さがあって良かったです。
とにかく、私にとって劇場で観ている時はともすると面倒くさいセリフ回しが退屈で眠気が襲ってくることもあるようなシェークスピア作品なのですが、なぜか決まって後になるとじっくりともう一度観たくなります。この『マクベス』も、既にもう一度観たくなっています。もしかしたら、これがシェークスピアを永遠のベストセラー作家にしている原因の一つかもしれません。 そしてメル・ギブソンの『ブレイヴ・ハート』も良かったな〜と考えて思い出したのは、『ブレイヴ』です❤ まったく歴史作品ではなく、貧しく無学なネイティヴ・アメリカンの青年が、純粋にひたむきに家族を愛し愚かに死んでいく…という話でした。そんなピュアな役をやらせたらピカイチだったのが、『ギルバート・グレイプ』の寡黙な純粋さがひたすら美しかったジョニー・デップです。
以来、寡黙でちょっと暗いジョニー・デップが大好きになり、私の中では『ナインス・ゲート』『ショコラ』『フロム・ヘル』などが今でもたぶん一生好きなジョニデ作品です。しかし結婚は人を変えてしまう(泣)。結婚しやがて子供が出来ると、一転して 陰から陽。ディズニーの海賊になってしまうのですからorz こんなの、正直本来のジョニー・デップ・ファンにしてみれば「勘弁して」のイメージぶち壊し作品でした。いや、観ましたけどね、シリーズ全部(爆)。 好きになってしまったらその俳優の出る作品は何でも観たくなるものです。私にとってジョニー・デップは、何はともあれ「出るなら観る」という対象でした。要するに、私は単に彼のファンだ、ということですw しかしそれほど好きな人だったのに、2012年8月、TPで行ったエアロスミスのハリウッドボウル公演にジョニー・デップがゲストで登場しスティーヴンとジョーと並んでギターを弾いた時は、なぜか観客の大歓声に混ざることが出来ず、複雑な思いを抱いてしまったのでした。なぜなら…ぶっちゃけ、ジョニーがそれほどカッコ良く見えなかったからです。あれ?なんか顔大きい?あれ?なんか太ってる? いや冷静になれば、スティーヴンとジョーが一般よりずっと顔が小さく、ずっと体が細いだけなのです。アメリカ人男性として、彼らは普通ではないのです。けれどそんなロックスターを普通に思ってしまう自分のロックファンとしての感覚が、自分の映画ファンとしての感覚と融合出来なかった哀しい違和感でした。かなり寂しい感じ。愛するジョニーが、愛するバンドと一緒にプレイしているのに感動出来ないなんて…。 そんな感覚を未だ記憶する中、ジョニー・デップがジョー・ペリー、アリス・クーパー、ダフ・マッケイガン、マット・ソーラムとプロジェクトバンドを組みテレビ初登場、というので、今年のグラミー賞授賞式を観ました。するとあれ?あの時の違和感が無い❤ すっかりジョニーがロックスター然しているではないですか。やっぱり誰かに言われたのかしら?ロックするなら少しダイエットした方が良いよ、なんてw いやいや、自覚したのかもしれませんね〜。それほど、彼自身、ロックスターになりたかったというのですから。
そんなわけで、やっと私の中でロックファンと映画ファンの折り合いがつき、ギタリスト、ジョニー・デップを観る心の準備が出来てきたように思います。それにしても、よもや彼らのTPを実施することになるとは、ほんの数ヶ月前には想像もつかない事でした。3ヶ月先の予定が分かれば御の字。山あり谷あり。だからロックンロール・ライフはエキサイテイングなのですw 今回のTPではフィラデルフィアからボストンまでの旅をするので、この週は両都市でのフリータイムの仕込みを始めました。VIP Clubになってから特に意識しているのは、参加する皆様を本当にVIPとして出来る限りのことをすることです。フリータイムだからフリー!とほっぽり出すのはVIP待遇ではないんじゃないか?と思ったし、いくらVIP待遇でも一般的な感覚ではAmy’s VIP ClubのVIP待遇にはなりません。フィラデルフィア観光一番人気のリバティベルも、日本人のロックファンにとっては貴重な時間を割くにはもったいない。いろいろ考えてアンケートをとったところ、皆様賛同して下さいましたので、次は具体的な手配に入るところです。 もともと私は旅好きなので、しかも同じ音楽ファンの皆様のために諸々考え手配するのは楽しいことこの上ありません。TPって、実施出来るか出来ないかまでは、本当に胃が縮むような思いをするんですけどね。一度決まってしまえば、この私も羽を得たエンジェルですww ということで、ちょっと今は一番楽しくストレスから解放されて仕事をしている日々です。ありがたや。過去最高のTPにしますからねっ!!参加の皆様、乞うご期待ですよ〜。 さて、そんな週の最後に、Il Divoの4月の武道館公演ライヴ放送がありました!もう、待ちに待った放映です。 感動と、愛と情熱が蘇りました❤ もう書きたいことがいっぱいあり過ぎです。なので、多分またあまりイベントの無い週を迎えそうなので、来週たっぷり書きますね。それでは皆様、良い一週間を!
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