Amy's This Week

2019.06

17
2019.06.17

6/10-16, 2019 松方コレクション展と、『アラジン』

この週の後半から、だいぶ体調が戻って一安心しているところです。風邪菌が下まで落ちてしまって声帯炎となり、体調はどこも悪くならないのに全く声が出なくなる…と言うのが最近のパターンだったので、普通な風邪は久しぶり。声が出るのは良いけれど、あら、普通の風邪って結構シンドかったのね(^^; でも病院の先生の予言(?)通り、ほぼ一週間で終わって良かったです!

 

そんな週の終わりには、友人とのお食事…の前に、上野に行ってきました。国立西洋美術館の『松方コレクション展』です。

国立西洋美術館で開催される美術展に行くと、そのチケットで常設展も観ることが出来ます。なので、過去に何度も常設展を観ていて、だから敢えて松方コレクションに行くのはどうかと悩んだのですが…、まあ、週報のネタ作りにw

目玉はポスターにもなっているモネの睡蓮です。長期に渡って行方不明だった『睡蓮、柳の反映』が2016年ルーブル美術館で発見され、国立西洋美術館に寄贈されて修復されたそう。寄贈と言っても、もともと松方コレクションだったのにね〜w

およそ上半分が欠損したまま、残った部分のみを1年かけて修復した過程は、ちょうどテレビでも放映されていました。第二次世界大戦が始まり、パリにあった松方コレクションを郊外の農家に疎開させたところ、その時の保管状態が悪く、カビその他で上半分が
ダメになってしまったそうです。敢えて欠損部分をそのままにしたのも、歴史に翻弄されたこの作品のありのままの姿として、美しいと思いました。腕のないヴィーナス像と同じです。

モネの睡蓮を描いた作品は、実は200点以上あるそうです。実際、国立西洋美術館は以前から完璧な姿の睡蓮も所蔵していますよね。それでもたぶん最悪の状態となってしまったこの作品(もし、完全な状態であったら、果たしてフランス政府は返還してくれたでしょうか?)を、これほど手間暇かけて修復したのは、モネへの思い以上に、日本の美術界の松方氏への思いが大きかったからだと思いました。

国立西洋美術館の礎となったコレクションを収集してくれた松方氏への感謝、敬愛の念の結晶が、今回の修復された『睡蓮、柳の反映』です。ちなみに、デジタルで推定復元された同作品も展示されていました。こちら。

 

私が今回の松方コレクション展で嬉しかったのは2点ありました。まずはゴッホの『アルルの寝室』。

オルセー美術館所蔵なので何度か観ているわけですが、今回、これも松方コレクションだったのにフランス政府が返還してくれなかった…と知り、ちょっと悔しいような思いでじっくりと観ましたw ホンモノを観ると、ゴッホの筆のタッチ、絵の具の厚みも分かり、白いケースに入ったこんもりした枕が、とても寝心地良さそうですね。

 

常設展で松方コレクションを見慣れた目に新鮮だったのは、これ。マティスの『長椅子に座る女』。バーゼル美術館所蔵なので、これはスイス政府が返してくれなかったんですねw 初めて観た私は、一瞬ボナールかと思いましたw ボナールとマティスって、雰囲気似ていますよね。でも言われてみれば、確かにボナールのふんわりした感は無いし、どこにも動物はいないしw

 

ところで、今まで名前は知っていたけれど、詳しくは知らなかった松方幸次郎氏。これはフランク・ブラングィンの『松方幸次郎肖像』です。

ある時幸次郎が「自由になるお金が3000万(現在の50億円)出来たから」と言って、日本に西洋美術館を作りたいと、ヨーロッパで芸術作品を買い漁ったとか。私財を投げ打ってまで買い集めた芸術品は、その後歴史に翻弄されて世界に散逸してしまいながらも、松方コレクションを中心として建設された国立西洋美術館は、今年還暦を迎えました。

これほどダンディで、お金があって、心意気・男気があって、センスもあった人が1865年、明治維新より前に日本に生まれていたなんて。素晴らしいですよね〜。そのうち岡田クン主演で映画にならないかしらw

もしかしたら戦後のゴタゴタの中、川崎重工業を始め大企業を創設するにあたり、美術品集めのお金を作るのにキタナイ手を使ったり、法スレスレのこともしたかもしれません。が、結果がこれなら勝てば官軍。あのカルロス・ゴーン氏も、少しは「日本のために」なんて言ってお金を使っていたのなら、ちょっとは結果が違っていたでしょうにねww

松方コレクション展は、一人の豪傑な男の夢の結晶展なのでした。まだ始まったばかりで、9/23までやっています。

https://artexhibition.jp/matsukata2019/

 

そんな再びのヴェガス前最後の週は、待ちに待った『アラジン』です。

なんと監督はガイ・リッチー。私は苦手だったんですよね。だって、あのなんでもコメディ・タッチにする落ち着きのない作り方、ケレン味たっぷりの大げさな表現…って、いや〜ん、ランプの魔神ジーニーにぴったりじゃないww そうか、適材適所ってこういうことねww

まあ、期待通りの素晴らしい作品でした。圧巻のボリウッド映画的ゴージャスさ総動員のダンスシーンもホントに豪華で良かったし、街の雰囲気、衣装デザイン、映像的にたっぷり楽しめました。

ウィル・スミスのジーニーも本当に良かった。亡くなったアニメ版ジーニーのロビン・ウィリアムスも喜んでくれていると思います。現代風にヒップホップ調にアレンジされたのもすごく良かったし、さすが今のCG技術は素晴らしいです。(ウィルは決して全身を青く塗って撮影したのではないそうですwww)

唯一私がケチつけたいところは、ジャファーの声が甲高かったことwww おい、迫力ないだろwww もっと低音で攻めて欲しかったんですけどwww まあ、一つくらい、大目に見るかww

元々の楽曲も良かったし、そのアレンジも良いし、さらに新曲も良いし、もちろん映像は最高。これはまたリピ観必至ですね〜。飛行機の中でもまた観れるといいな❤️

…というわけで、次週はまたラスヴェガス行ってきます。今度は多くのVIPファンの皆様と一緒なので、皆様に最高のヴェガス旅をして頂けるよう、頑張ってきますね〜!なので、次週の週報は、少し遅れますことあらかじめご了承ください。では、行ってきます!!