Amy's This Week

2025.01

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2025.01.21

1/12-19, 2025 ミュージカル『SIX』と、『ディックス!ザ・ミュージカル』

ミュージカル『SIX』を観てきました。Sixとはヘンリー8世の6人の妻たちのことです。

20代後半初めてロンドンへ行き、英国ではこの3人についての知識が常識であり、私は何も知らない!と焦ったのでした。それがシャーロック・ホームズ、シェイクスピアそしてヘンリー8世。それで帰国後シャーロック・ホームズは全書読み、シェイクスピアは関係した映画を観るようにしましたが一番苦労したのがヘンリー8世でした。

それでもどうにか得た知識では『妻が6人いた』ということ。もちろん同時にではないですが、順番に6人。アラゴンのキャサリンはスペイン人でブラディ・メアリーの母。2番目のアン・ブーリンはヘンリーの妹が嫁いだフランスに帯同した侍女だったのでフランス語ペラペラでエリザベスの母です。3番目のジェーン・シーモアは同名の女優さんがいましたよね。『007 死ぬのは奴らだ』のボンドガールでとても美しい人。だからいつもそっちのジェーンとごっちゃになってしまうww

以降、4番目のアン・オブ・クリーヴス、5番目のキャサリン・ハワード、6番目のキャサリン・バーについてはほとんど知識は無かったので、キャサリン・バーが主人公で来月公開の映画『ファイアーブランド』が待ち遠しいです。なんとミシェル・ウィリアムズがキャサリンでヘンリー8世がジュード・ロウだとは!!!

閑話休題。そんな6人の妻たちが現代に甦り、誰が一番不幸だったかを歌って競い合うという、なかなか面白い趣向のミュージカルです。アメリカでのミュージカルの価格や日本でも来日アーティストのチケットが高騰しているので、どうやら私の頭の中でのチケット代金の相場がバグってきています。何だかめっちゃ安く感じて迷わずVIP席を取ってしまっていましたww 単に無用のパス付きで前から4列目。もう期待しかない!

六本木のEXシアターは今まで機会が無く初めてでした。ついにEXシアターデビューです!ww

それがね…「上の階からの入場」とのことで言われるままに2階へ階段を登ったら、え?降るの?結局ロビー1階に階段を降りるの。その降り立った場所は上の写真の1階入口を入ったところ。なんなのいったい???

まあいちいちブーブー言うおばちゃんは見苦しいのでw 大人しくVIP席の地下3階へ。今度はエスカレーター使えて良かったわw

2005年と2006年に来日したオーストラリア・キャストによる『We Will Rock You』には夢中でリピしました。合計で各年10公演以上観たと思います。当時の新宿コマ劇場のリピーターチケット売り場のおじさんに顔を覚えられましたからww 今は分かりませんが、その時は中央から座席を販売していたので、リピーターチケットは前から10-11列目あたりの脇の方の席が出ることが多く、コマ劇場は袖がありそこにバンドがいたので、リピ席はかなりギタリストの目の前になることが多かったのです。それで味をしめてリピしちゃったんですよねww ご機嫌でした。ああ、もう20年も前のことなのか…。

この『SIX』もリピするファンがいるのかな。まあリピするかは一回観てからじゃないとね。ロビーに本日のキャストは出ていました。ふ〜む、ロンドンもアメリカと同じく6人の中にアジア系、アフリカ系を必ず入れるダイバーシティが徹底されているんですね。でもヘンリー8世の6人の妻は全員白人だったわけで…どうなの?と少し思ってしまう。戦国時代の映画でお市の方が外国人の役者だったらいくらダイバーシティと言われても私は嫌だなぁww

このミュージカルはイギリスの大学生が創作したものだそうです。休憩無しぶっ通しの80分。それもほとんど激しく歌って踊って。いくら歌うのは交代とはいえ、キャストは相当体力無いと出来ないでしょうね。だからか全員体格良い!w

以前ビヨンセが映画『ドリーム・ガールズ』に出演する時、約10kg減量したとインタビューで言っていました。が、撮影が終わったらすぐに元の体に戻したそう。でないとライヴで自分のパフォーマンスが出来ないからと。なるほどね〜と妙に納得しました。

さて、このミュージカルのテーマソングとも言えるのが『Ex-Wives(元妻)』で、「Divorced, Beheaded, Died. Divorced, Beheaded, Survived.」と繰り返します。これは6人の末路を順番に、「離婚、斬首、死亡、離婚、斬首、生存」と歌っているわけで、めっちゃ歴史の勉強になる!ww この歌のおかげでそれまで混乱していた6人の末路があっさりと頭に入りましたw またこのミュージカルを観たら、誰もが『斬首』の単語を覚えちゃいますねww

私はもちろん映画の影響なんですが、エリザベス一世が好きです。だからヘンリー8世の6人の妻の中ではエリザベスの母であるアン・ブーリンが好き。なのに映画『ブーリン家の姉妹』(2008)は見逃しているんですよね。いつか観たいな。ケイト・ブランシェットの『エリザベス』(1998)と『エリザベス ゴールデン・エイジ』(2007)は最高に良くて何度も観ました。『ふたりの女王 メアリーとエリザベス』(2018)も面白かったです。

この『SIX』ではアン・ブーリン役がアジア人で、正直なところあまり入り込めませんでした。残念。まあ、このミュージカル自体が史実をベースにしているとはいえ、ストーリーはSFと言っても良いくらいw あまり真面目に考えてはダメなんでしょうねw

それでも唯一生き残ったキャサリン・パーはイメージ通りで良かったかな。

4番目の妻アン・オブ・クレーヴスは、あのハンス・ホルバインが描いた肖像画を見て気に入ったヘンリー8世が結婚を決め、実際に輿入れしてきた本人を見たらあまりに肖像画とは違う!と王が怒って離婚したという可哀想な人。今なら婚活アプリでプロフ写真を見て気に入り会ってみたら全然写真と違う…となるのと似ていて可笑しいというか、可哀想というか。とにかく、実際会ってみたらアフリカ系だったなら、そりゃあヘンリー8世も怒ってしまうな…なんて内心思いながら観ていましたww

バンドも全員が女性で、昨年観たオリビア・ロドリゴのライヴを思い出しましたが…イマイチこちらのバンドは盛り上がらなかったな〜(あくまでも私見です)。ミュージカルなので仕方ないのかもしれませんが、バンドのメンバーはほとんど各自のソロなどが無く、最後にメンバー紹介される時もソロと呼べるほどの時間は与えられず。少し可哀想な気もしたけれど、ミュージカルのバンドってこんなものだったかしら?

ラストでは観客バックで自撮りまでしてキャストはやり切った感あったのかもしれないけれど、結局この日アンコール(カーテンコール)は無いまま終わってしまいました。そういうものなのかと思って他の日のレポを見ればアンコールあったようなので、この日はハズれだったのかも?とにかく最初から最後まで緩急無く一気に全力でまくし立てられたと思ったらチョン!と終わってしまった感。曲もキャストも事前に馴染みがあったわけではないので、あっという間に駆け抜けていかれたようで、なんだか何も残らず終わってしまいました。残念。

まあ元々学生が作った演目なので、若者らしい一気に駆け抜けるパワーは感じたし、それで良いのかもしれないけれど、曲を一切予習せずに行くと全く知らない曲を全く知らない人達が激しく歌って踊るだけの80分です。ストーリーだってあるようでありませんw なんか…リピしようとまでは盛り上がれずごめんなさい…でした。

 

そんな週の一本は、こちらもミュージカル『ディックス!ザ・ミュージカル』です。

いやもうこのタイトルで少しヤバい感あったのですが、ともあれ映画ファンとしてはA24だし、『グレイテスト・ショーマン』に『ラ・ラ・ランド』のスタッフとなれば観ないわけにはいかないでしょ!期待しかありませんでした。

それがもう…ここまでやるかのくだらなさwww それでも『プロデューサーズ』のネイサン・レインが登場した時はぶっ飛びましたよw ミーガン・ジー・スタリオンはカッコ良かったしね。根底にある質はとても良いのです。大人が全力で遊んだ作品。振り切った感があってそこはA24を感じました。

初めて知ったボーウェン・ヤンというアジア人が良かったな。とにかくあまりに下ネタ満載なので、これをカラッと笑える大人にならなくちゃ!なんて思ったりもしましたww それにしても下水道ボーイズってなんだよww いや、意味とか考えてはいけません。意外にもこの映画の評価は良くて、世の中皆さん大人なんですねww 「過去10年で最も狂った映画」なんて評判もあり、これは観ておいて良かったと思いましたよww にしても…新宿ピカデリーで入場時にくれた下水道ボーイズのステッカー…一体どこに貼れというの?wwwww

 

友人の息子さんが作ったというクッキーを頂きました。新年らしく松竹梅や2025のダルマさん。これがもうめっちゃ美味しいの!ご馳走様でした❤️