Amy's This Week

2017.10

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2017.10.21

10/7-15, 2017 Night Ranger大阪&東京VIPと『僕のワンダフルライフ』

それはMr. Bigツアーの終盤戦で大阪にいる時でした。「今度の三連休空いている?」取り立てて旅行などの予定はなかったので、都合つけようと思えばつけられますが…と答え、それから3日後。急遽、Night Ranger VIPの大阪と東京をお手伝いすることになりました。 Mr. Bigツアーが無事に終了した週末、再び大阪へ戻りNight Rangerのツアマネ氏にご挨拶すると「良かった!これで助かった!」。さらにまた同じセリフをプロモーターの方々からも言われ、面食らって話を聞くと、VIPのスタッフが一人も来ていないのでした。ツアマネ氏はもちろんツアーマネージャーとしての仕事があります。兼業は難しいですよね。それでも広島と名古屋はどうにかやったそうですが、とにかく大阪と東京は無理!ということで、私にお声がかかったようでした(^^;   ファンの皆様にはなかなか分かりにくいと思いますが、VIPというイベントには様々な仕組みがあります。1)アーティスト(=マネージメント)が直接実施する場合、2) アーティストがローカル・プロモーターに委ねる場合、3) アーティストがVIP運営権利を持つ会社に委ねる場合…などなどで、それぞれ2:4:4くらいの割合でしょうか。まあ、出どころは常にアーティスト=マネージメントでそれは当たり前のことですが、最終的に私が現場で動く場合、共にVIPを運営する相手が変わってきます。   1)は昨年のJoe Perry Private VIPやSTソロの追加枠など。TPは3)で、アーティストのウェブサイトでVIP告知をしているのもほぼ3)です。それ以外は2)になりますので必ず日本語のご案内があります。そんな中、Night Rangerの場合は3)に当たる状況だったので、アメリカにある会社がVIP販売をしていました。   私は洋楽専門だし、VIPというイベント自体がアメリカ発祥のものなので、あくまでもVIPはアメリカのやり方が基本だと思います。それを日本で広めるよう努力してきました。そもそも『ミート&グリート』という名称を日本で最初に使い、広めたのは私なんですよ!(えっへんww)90年代のことです。それまで日本では「バックステージにご招待」なんていう言い方をしており、それではアーティストに会えるとは限らなかったのですから。   …と話が逸れてしまいましたww  そうしてアメリカのやり方を踏襲し広めるようにしてきましたが、やはりどうしても日本には馴染まないこともあるんですよね。早い段階から私が関わることが出来ればそこは埋めていくのですが、今回ほどギリだとそれも出来ず…今回Night Ranger(以下NR) VIPご案内メール配信が前日や当日だったために、VIPに申し込んではいても参加出来なかった方もいらしたようで、これは本当に可哀想であり残念なことでした。   アメリカでは、例えばマンハッタンで働いている人がその夜のマジソン・スクエア・ガーデンで実施されるライヴに行くのであれば、仕事帰りに行くのも可能ですが、そんなのは例外中の例外。通常はライヴとなればその日は仕事を休んで朝からライヴ会場に向けて出発します。特に野外会場などはめちゃくちゃ辺鄙な場所にあり、車でしか行けないし、車の場合どんな事故があるか分からないので、大事に備えて時間のゆとりをたっぷり見て出掛ける必要があるんですよね。 だから「テールゲート・パーティー」なんて言葉を聞いたことはないですか?テールゲートとは、車のハッチバックなどの後ろのドアのことです。テールゲートを開けて、中から組み立て式の椅子やテーブルを出し、BBQセットを出して、車の後ろでBBQパーティーをすることです。アメリカの駐車場は日本よりずっとスペースがゆったりしているので、こうしてコンサート会場に早めに行って、ライヴの時間まで駐車場でパーティーをするわけで、これもまたコンサートという非日常を楽しむ手段なのです。   Will Callも、日本人にはほとんど馴染みが無いですよね。日本ではチケットは事前に郵送されるか、コンビニなどで発券されるかで、基本的に関係者以外で当日会場にて受け取るということはありません。しかしアメリカでは、アメリカでのコンサートに行ったことがある方は皆様ご存知の通り、海外から行けば必ず当日Will Call受け取りになります。向こうも郵送の手間が省けるし、こちらも郵便事故の不安が無くなりますから、これはWill Callという場所の設置面積に問題の無い広い国ならではのチケット受け取りにおけるGood Ideaいえ、Best Ideaでしょうね。   人々はお昼過ぎ頃には会場に着き、Will Callへ行ってその日のチケットを受け取ります。そして初めて開演時間や開場時間を知る人も少なくありません。そしてそれまでの時間をテールゲート・パーティーを楽しみながら待つわけです。 …なんていうのはアメリカでは常識なので、VIPについても参加の日にちさえ決まっていれば、あとは「Will Callに来てね」で終わり…なのはアメリカでは仕方ないことです。「なんかテキトーだな〜」と思うのも日本人ならではのことで、彼らにとっては普通なんですよね。でもでも、やはりここは日本。日本で、日本のファンを対象に実施するのであれば、出来る限り日本人が安心して楽しめるようにして欲しいです…。   Will Callとは窓口の呼び名で、ズラッと並んだ窓口には「A - C」「D - G」などとアルファベットが書かれています。これは名字のイニシャルで、松本であればMの窓口に行くわけです。そこにIDを提出してチケットを受け取るのがWill Callです。そう、Will Callといえば、ID=顔写真付政府発行身分証明書が不可欠というのが常識なのです。アメリカでは。   アメリカでは99.9%の人が免許証を持っていて、必ずお財布に入れています。もちろんパスポートもOKです。私が日本でVIPの仕事をしていて最初にものすごく驚いたことは、日本にはIDを一切持っていない…という人が平気で生活しているという事実でした。もしくは持っていても家に置いてきた、という人も時々いて…。自分の身分を保障する物を一切持たないまま不安にならないでいられる社会というのは、ある意味平和だからでしょうか。確かに、私も生まれてこのかた職質に遭ったことは一度もありません。それでもですよ。まあ、これではいけないと政府も思ったからこその住基カード、ひいてはマイナンバーカードでしょうね。私は免許証もパスポートもあるのでいいやと思っていたら、この夏ついに「マイナンバーカードを申請して下さい」というお達しが来ましたので、なんと無料だったし、それではと申請していたら一ヶ月で出来上がり、ちょうど選挙もあったので不在投票がてら受け取ってきて、早速お財布に入れました。皆様もどうか、自宅の戸棚の引き出しにしまったりしないで、必ずお財布に入れて持ち歩きましょうね。   そんなわけで、アメリカの常識は日本の常識ではないのですが、アメリカ方式のままで売り出されてしまったNight Ranger VIPは、IDを持参していない方もいて困りました。さすがにクレジットカード1枚ではIDになりません(写真付IDがない場合は、保険証と住民票その他2種類が必要ですし、もしクレジットカードに顔写真がついていても、百歩譲ってクレカでOKと言うには最低でさらに保険証も必要です)幸い、その方はお家が近かったようでM&Gに間に合ったので心からホッとして「良かったですね!!!」と言いながら両手を出したところ「あんたのせいでしょう!」と怒鳴られ手を振り払われたのには愕然としました。これほどイライラしてVIPに参加するなんて、心底VIPを楽しんで頂けたでしょうか。こんなことは二度とあってはいけません。どうか、次回は事前にVIP参加の方々への日本人に則した日本語でのご案内を出せるよう協力させて欲しいと、マネージメントに強くお願いした次第でした。   そんなこんなのナイトレンジャーVIPは、VIPに参加した方はご存知の強面ツアマネ氏と共に私もカメラマン代わりをするというM&G撮影となりました。そのため、オフショットが一切ありません(泣)と思っていたら、ご夫婦で参加されたしんげんさんのご主人が撮影した写真を送って下さいました。ありがとうございます❤️ あはは、ちょうどコワモテ氏も写っていますねww ナイトレンジャーVIPルールとして、なぜかM&G以外の写真は一切ネット上に出してはいかん!というのもありました。コワモテ氏が怖いのでその理由は訊けませんでしたがw ともあれルールはルールなので、私もサウンドチェック時の写真は一切出せないのが残念です。最後のVIPプラチナの様子なんて、とても良い雰囲気だったのに…と思っていたら、彼ら自身がFacebook上に出してくれましたね❤️ 10/9(月)TDCホールでの最終日です。コチラ。 https://www.facebook.com/nightranger/videos/10155108915867986/   さらにコワモテ氏との逸話はもう一つあります。彼と私とで代わり番こに撮影をしたのですが、私はVIPのプロですが、彼はあくまでも本職はツアーマネージャーです。だから仕方ないとはいえ…とある参加者から言われました。「私も足元から撮って欲しかった」と。えっ??と見せて頂くと、確かに足先まで写真に写っていました。でもあの身長で、一切腰をかがめることなく足先まで入れたら…どれほど文字通り上から目線の、斜め上から撮った寸詰り(頭でっかち&短足)写真になることか…orz 実は、この春のSTソロもそうでしたね…(爆)   「いえいえ、M&G写真というのは基本足先までは入りませんよ」とお答えしましたが、理解して頂けたでしょうか…。プロのカメラマンさんに撮ってもらうM&Gに参加したことのある方々ならご存知の通り、必ず撮影時は低めの態勢で、それでもひざ下くらいで切れる状態で撮ります。そうすることで寸詰りに見えることのないよう、さらに出来れば少しでも被写体をスマートに見えるように撮るのです。ですから事前にM&G撮影のご案内の時には「靴は見えませんからね」とご案内したりします。でもナイトレンジャーVIPはそんなプロのカメラマンさんではなかったので、撮る者によって撮影角度も違ってしまったようです。もちろん、プロのカメラマンを雇えばVIP価格は同じというわけにはいきませんが、そこは安かろう悪かろうということはなかったか?もろもろ今後の課題が残りました。   VIPというのはあくまでもバンド=マネージメントが主催し、価格はもちろん、その内容も全て決めます。ですからもろもろ課題が残ったとはいえ、考えてみれば、NG事項はM&G写真以外を公開するなというだけで、ナイトレンジャーはギターにもサインOKでしたし(ギターやピックガードへのサインはNGというアーティストは少なくないです)、何と言ってもステージに出る直前にドレッシングルームに入れてくれるなんて素晴らしい内容でした❤️ それはまず他のバンドやアーティストでは聞いたことがなく、そのオープンさは「M&G以外の写真公開NG」を大きく上回る魅力的なVIPでしたね。   もともと私がAmy’s VIP Clubというものを作った目的が、皆様に色々なVIPを知って欲しいということがありました。VIPというイベントは参加出来る人数が多くはないので、ある意味とても閉鎖的な世界となってしまいます。だからこそ、そんな世界に興味のある方々により多くを知って頂きたいと思ったのでした。そしてフィードバックして頂ける場も作りたいと思ったのでした。それがひいてはVIPの内容向上や充実につながり、結果的にさらにVIPが広まっていくのではと期待しています。   日本はまだとても良い方なのでしょうが、アメリカではもう誰もレコードやCDを買わない時代となってしまいました。iTunesなどで有料ダウンロードならまだ良いのですが、全くの無料で音楽を手に入れようとする人も少なくありません。そんな世の中で、それでも愛する音楽を続けてくれる私たちの愛するミュージシャンたちに、これからも続けてもらうための一つの手段がVIPであると思っています。   ですから、これからもより多くの皆様にVIPを楽しんで頂けるよう、主催者、運営者共に出来る限りの努力をしていかなくてはなりません。頑張りますので、今後ともどうぞよろしくお願い致します…。   …なんて、写真が使えないことで、どうも内容が文章だらけでおカタくなってしまいました(^^;  突然決まり、あっという間のナイトレンジャーVIP3日間で始まったこの週は、終わってからゆっくりと振り返ったので様々思ったことを書きました。参加された皆様、どうぞM&G写真やサインをもらった物写真(これはバンドが写っていなければ問題ないはずです!)をお送り下さいね。   そんな週の一本は『僕のワンダフルライフ』です。 アンブリンとラッセ・ハルストレム監督の組み合わせですから、泣かないわけがないですよね!ハートウォーミング作品として、ある意味世界最強の組み合わせでしょう。しかも主人公がわんこですから❤️ 動物好きはハンカチ持って必見の作品です。   日本人には馴染みのある考え方ですが、動物も何回も生まれ変わるというもので、自分が可愛がっていた子も生まれ変わってまた目の前に現れて欲しいし、今いる子がやがては亡くなっても、必ずまた帰ってきて欲しいと願わずにはいられません。そして帰って来てくれたと分かった時の主人公の表情といったら!涙で霞んでしまいました。   わんこはさることながら、デニス・クエイドがまた良いのですよ。彼を見るたびに「メグ・ライアンのばか!!」って思ってしまいますww  映画とは関係ないのですが、何といってもラッセル・クロウと浮気してデニス・クエイドと離婚してしまったのですから、大きな過ちでしたよね〜。まあきっと、メグ・ライアンがしていない過ちを何かしら私はやっているんだと思いますが。過ちを犯さない人間はいませんからね。   この作品の主人公も、大きな過ちを犯してしまったのですが、終盤再会した愛犬にフィックスしてもらってハッピーエンドとなります❤️ もちろん、とはいえまたわんこは人より先に亡くなってしまうのでしょうが…きっとまた、帰ってきてくれるのでしょう❤️   これほど無償の愛を捧げてくれる相手は人間にはいません。だからこそ、人は犬や猫を愛するし、必要なのだと思います。必要ないという人も世の中いるとは思いますが…、私は必要組ですww そんな必要組の方々には絶対観て欲しい作品であり、絶対泣きましょう!時にはこういう涙が必要なのですよ。一緒に行った友人も早くDVDで家で観たいと言っていました。心置きなく泣くためにねww     家にわんこやニャンコがいる人は、この映画を観て帰ったら、必ずいつも以上に優しく接してあげると思います。大切なことを忘れないために…。   さて、周回遅れとなった週報ですが、早く追いつくように頑張りますね。それでは皆様、また来週!!