Amy's This Week

2024.11

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2024.11.12

11/4-10, 2024 相国寺展で若冲三昧と、『トラップ』

以前から楽しみにしていた名古屋旅(日帰りですがw)に行ってきました。愛知県美術館の『相国寺展』です。

名古屋駅から地下鉄で2駅。かつては親戚がいたし、大阪より名古屋の方がよく分かっていたと思っていたのですが、最近はすっかり大阪の方が詳しくなった感があります。久しぶりの名古屋街歩き(ってほどでも無いけれどw)は少しオロオロw 待ち合わせした友人の後ろをチョロチョロくっついて歩いてどうにか到着しましたw 通りからよく見えるオアシス21のすぐ隣なんですね。こんなところに美術館があったとは。

この相国寺展は、来年東京にも来るんです。でもね、応挙に若冲なんて激混み必至でしょ!ゆっくり観たいからここは名古屋まで行く価値大ありだと思ったんですよね。そしてもしもう一度見たかったら来年東京でまた行けば良いしね。

さすが県立の美術館、大きな建物の中にあるんだな〜と思いながら進むとありました。おお〜ついに来た!入口だけですでに感動ですw

中はもちろん撮影禁止なので写真はサイトから。入場してみればやはり名古屋まで来た甲斐あった空き具合。これ東京じゃあ考えられない!観たいところでじっくり立ち止まり、先へ進んでからもう一度戻ってみたり。自由に鑑賞出来てめちゃ幸せ。これぞ美術館ですよね〜。東京だったらすぐに「進路に沿って進んで下さい」とか注意されちゃいますw

私の勝手な思い込みだったのですが、てっきりこの鶴さんは若冲だと期待していました。でも違ったのね。この羽の透明感。この美しさがまさに若冲だと思っていたのですが…なんかどこを見ても若冲とは書いていない。てか作者が書かれていませんでした。ただ14-15世紀と。そうか、若冲は18世紀だから全然違いましたね。そういえば全体的に暗いし、尾の黒さが地味な感じ。

でもこの羽の美しさを絶対若冲は参考にしたのではないかな。帰宅してから若冲の鶴を調べました。こちら。なんかポーズ丸パクじゃんwww いえいえ、ごめんなさいw 芸術は模写から始まるんですよね。相国寺の鶴図からさらに自分らしく美を昇華させた若冲。一度だけ本物を観る機会があったのですが、この尾の黒さがめちゃ立体感あって物凄く濃かったんですよ。羽の透明さとの対比が素晴らしく、しばらく前から動けませんでした。

今回はそのルーツを観ることが出来た貴重な機会になりました。さすが相国寺。日本の美の原点、ここにあり。

こちらは若冲の『竹虎図』。さて、私は本当に京都に疎いことは自覚していますが、金閣寺、銀閣寺が相国寺の系列(正確には塔頭寺院)であったことは今回初めて知りました。無知でスミマセン!修学旅行で京都へ行ったので、もしかしたらその時に説明を受けていたかもしれないですよね。全然聞いていないんだからw ということで、この虎図は金閣寺のものです。正式には鹿苑寺。襖絵って、そういえば金閣寺なんて外から見るだけの人がほとんどでは?って通常は中には入れないですよね。あ、だからこうした美術展が貴重な機会なんですね。

あ、若冲の鶴もありました!『鹿苑寺大書院障壁画 二之間襖絵 松鶴図』これも金閣寺から。貴重ですねー!襖絵で地味な墨絵なのでカラーの鶴とはまた違うけれど、私の大好きなデフォルメされた墨絵鶴との中間的な感じで、若冲がいかに様々な手法で鶴を描いていたかが分かりました。

こちら、この曲線が堪らない!大好きな若冲の墨絵鶴です。(相国寺展とは関係ありません)

さて、私は毎回様々な美術展に行くたび勝手に私にとってのベスト作品を選びますw そんな私の今回のベスト作品はこちら!期待していた鶴ではなく百合の花でした。公式サイトには無かったのでネット上で探しました。牡丹百合図。この百合の花弁の美しさったら!牡丹の方が華やかではありますが、私はこの儚げな百合に惹かれました。

アップ画像みっけw 牡丹には青い鳥がいます。この緻密な観察眼が若冲の魅力なんですよね。

対する百合には百合の蜜を求める蜂の姿がありました。それにしてもこの百合の花弁の透明感ったら。ずっと眺めていられました。少し進んでからまた戻って鑑賞しちゃったw

こうして大満足したのであとはゆとり鑑賞ですw 円山応挙の『牡丹孔雀図』。同じ牡丹でもこちらはあくまでも孔雀の引き立て役ですね。私にとって応挙といえば子犬だったので、このカラフルで気品溢れる孔雀を観たことはお得感満載でしたw

他にも国宝の書など見どころたっぷりな相国寺展でした。東京にも来るのに名古屋まで行った甲斐あったかって?もちろん、このゆとりは東京では味わえないんですよ。以前カラヴァッジョ展で名古屋まで行った時の『美味しさ』が忘れられず今回再び名古屋まで行きましたがやはりそれは間違いない!と確信出来ましたw

てか、ゆったりと鑑賞する為に2万円払う者がいるのですから、東京の美術館はディズニーみたいにプライオリティパス的なチケットも販売すれば良いのにね。朝の1時間とか、夕方の1時間とかをパスの貸し切りにするとか…。うーん、そうすると今度は貸し切りタイムが大混雑になってしまうかな?ww 哀しき東京…ですねww

そんな週の一本は、『トラップ』です。

出ました!当たり外れの大き過ぎるM.ナイト・シャマラン監督ですw まあ正直言ってかなりハズレの方が多いんですけどねw それでも監督は懲りずに創るからこちらも懲りずについていくんですw

毎回「今度こそ!」と思って足を運ぶんですよw そして「やっぱり…」とトボトボ帰って来ることにww とはいえ前回の『ザ・ウォッチャーズ』(2024)はわりと面白かったです。あ、あれは制作だけで監督はしていなかったか。

で今回の『トラップ』ですが、結論から言えばなかなか面白かったです!M.ナイト・シャマラン監督ファンとしては少し戸惑う作りだったのが良かったのかもしれません。それはラストのドンデン返し狙いではなく、過程を楽しませる仕様になっていたと思えるからです。つまり「最後までまだか、まだか…と待った挙句の肩透かし」というパターンは全く無く、プロセスがずっと面白かったです。そのため、ドンデン返しと呼べるほどのことはなかったけれどOKでした。

あと音楽ファン的に面白かったのが、舞台になるのがライヴ会場だということ。そこのバックステージの様子とか、なかなかリアルでした。とはいえもちろん、「あり得ないでしょ!」というツッコミどころもありましたがw

そのアーティスト役を演じるのが監督の長女で、実際に役名でサントラまで出したとか。第二の『パープル・レイン』を狙っているらしいですが、いやいや監督。プリンスに並ぼうっていうのはどうかなww

またこの監督は、毎回必ず自らがカメオ出演するのが面白いところなのですが、今回はなんと会場でパスを配るアーティストの叔父さん役。めっちゃ長く出ていて、いやいや監督出過ぎですってwww まあそんなファミリー・ビジネスしちゃうところもM.ナイト・シャマラン監督のご愛嬌。なんかこの人って憎めないんですよね。

というわけで、久しぶりに(?)監督!面白かったです!

 

慌ただしく日帰りした名古屋で、名古屋名物的な(?)カフェに連れて行ってもらいました。『コンパル』。知りませんでした。でテイクアウトで名物というエビフライサンドを買ったら…もう涙が出るほど美味しかったです!!!また食べたい!

そしてお土産は私の定番、うみゃーっ手羽ですw 毎回名古屋へ行くたびに買っていたらある時ネットでも買えることを知りましたw なんだよw でもやはり現地で買うとより美味しく感じるんですよねw