Amy's This Week

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12/10-17, 2017 古代アンデス文明展と『否定と肯定』

この週は飲み会とお食事会しかイベントが無かったので、前の週に行った『古代アンデス文明展』についてを。 #アンデスってなんです?という、とてもキャッチーなコピーが目を惹きますが、本当に捉えどころのないほど広大な面積における、莫大な年月をかけた文明を一つにまとめた壮大な展覧会でした。先史時代からのおよそ1万5千年に及ぶ文明です。シカン文明、ナスカ文明、インカ文明.などは聞いたことがあっても、紀元前数千年前からのカラル文明その他初めて知った文明がたくさんあり、それらを総称しての『アンデス文明』でした。前半の土器などは撮影OKだったので、気に入った物をいくつか紹介しますね。 紀元前1300年〜500年頃のチャピン文明の土器。首を切り落とした物は多く存在しても、まさに今切り落とそうとしている…という物は世界に二つしかないとか。これは超貴重なんですね。切られた首の断面まで具体的に表現されているのは、実際に見た人たちならではの造形かも。なんて思うとゾォ〜。でも形はさておいても、3000年くらい前の土器がこれほど完璧な姿で残っていることにも感動です。また私は、体の向きから言って首が180度ひねれているのが気になりましたが、謎は解けず。生贄の儀式に関係あるかもとのこと。切ったあとひねりも入れるとか?(汗)メル・ギブソンの『アポカリプト』はアンデス文明最後の最後の時期ですよね。また観たくなりました❤️ 体はいかにも「壺」という実務的な形状ですが、顔は非常にリアルにアンデスに住む人の顔をしていますよね〜。てか、今でも現地に行けばこんな顔の人がいそうです。頭にはバンダナを巻いているのかな。ちょっとマトリョーシカみたい。 アンデスの各文明において、神格化されていたのが大型猫ジャガーです。これはジャガーが背中からじゃれてきているようで思わず「可愛い❤️」と思ったのですが、実はジャガーに捉えられている生贄の姿なのだとか。あら、怖いww     顔が連なっている造形は切られた首を並べたところだとか、男女が抱き合っているかと思えば、男性の顔がガイコツで死神だとか、一見可愛いようでなかなか怖くてエグいアンデス文明。むしろ『怖い土器』展なんてタイトルにしちゃえば、『怖い絵』展のように超大ヒットになったかもww  なんて冗談はさておき、とにかく16世紀に至るまで文字を持たなかったというところから、ますます想像力が掻き立てられ惹きつけられるアンデス展です。   人が惹きつけられるといえば、やはり黄金もありますよね。金、銀、さらに宝石類。様々な黄金の仮面や飾りがありました。 しかし、今となれば実際にどれほどの黄金があったのかは、スペイン人に根こそぎ略奪されたので誰にも分からないとか。本当にスペイン人はえげつなく極悪非道でしたね。そうして滅ぼされた文明の後に残った国が、現在は文明を滅ぼした敵の国の言語を使っているというのは、歴史の哀れなところだと思います。まあ、それを言ったら英国だって、あ、アメリカ合衆国だってそうなんですけどねww  そう考えると、有史以来一切の侵略を許さず独立を守ってきた日本という国は、めちゃくちゃ珍しく貴重な存在なのかもしれません。   展覧会終盤にはホンモノのミイラがいくつもあり、エジプトとはまた違ったミイラはとても興味深かったけれど撮影禁止。そりゃ、死者に敬意を表さないとね。そんな展示の前で、私は急にまた狭心症の発作が出ました。一瞬真っ青になり、一緒にいた友人と会場の係員さんに導かれて水飲み機まで胸を押さえながらソロソロ歩き、やっとたどり着いて水を飲むと…なんと、治っちゃったwww  つい数日前、循環器内科の先生に言われた通り。私の場合、もし狭心症が出ても精神的なものだから慌てずに深呼吸して水を飲めば大丈夫…というのが本当にその通りで、全くもぉww  アンデス展の係員の方々がとても心配して下さり、有難いやら申し訳ないやらwww 本当にご心配をお掛けして申し訳ありませんでした&ありがとうございました❤️   アンデス展の最後にはウユニ塩湖をヴァーチャルに楽しめるコーナーもあり、なかなか充実した楽しい展覧会でした。私は塩湖よりマチュピチュやナスカの方が行ってみたいと思うけれど、その前にかなり筋トレしてからじゃないと旅を楽しめる自信がありませんwww     この週の一本は『否定と肯定』。 第二次世界大戦時のホロコーストが実際にあったかどうかを裁判で争う実話。フェイクニュースという言葉が飛び交う現代では、疑うことなく信じていたことが、実際に信じられるのか?と考え直してみるのも必要なことなのかもしれません。とかく何でもすぐ信じてしまう私は「ネットの情報だから胡散臭いけどね」なんて言う友人が、とても冷静で賢く感じられるのです。凄いな〜とww  特に歴史好きにとっては、では一体何を信じれば良いのか?ということになり、結局は自分の好きな人、尊敬する人を信じてしまうww  私なんてヨーロッパ史だったら塩野七生さん、美術だったら高階秀爾さんの言うことは鵜呑みですww  だって餅は餅屋って言うでしょう?   と、話は逸れましたが、ホロコーストです。私はワシントンDCのホロコースト博物館に2回行ったし、アウシュビッツとビルケナウにも行き、もちろん、なんて酷いことがあったんだと信じています。が、意見は人それぞれでしょうが、未だにホロコーストは実在しなかった、と主張する人がいるのは驚きです。そしてそんな人に訴えられたアメリカのユダヤ人としては、何が何でも勝訴しなければならないのですが、そのために雇った英国人弁護士たちのやり方に苛立ちを覚え、信頼出来ずにいる主人公に、映画を観ているこちらもイライラしてきます。イギリスの法廷で、裁判官が入廷する時に全員が頭を下げて礼をする時にも「私はアメリカ人だから頭を下げる礼はしません」なんて言って、あちゃ〜、嫌なアメリカ人だわ〜って感じ。   英国人弁護士たちが雇い主を説得する方法が非常に冷静で、上品で、でも的確で、とてもイメージ通りのイギリス風で、時間はかかってもやがてそれを理解するアメリカ人主人公の変わりようがとても良かったです。やはり裁判におけるやり方も餅は餅屋だわ、って私は思ったし、初めからそう思わないアメリカのユダヤ人を頑固だと思ったけれど、それは様々な苦難の歴史を辿ってきたユダヤ人ならではだったのでしょう。   物事の本質を捉えること。軸を見失わないこと。感情的にならないこと。様々な重要なことを教わる映画でした。とても面白かったし、前半でイライラさせてくれるレイチェル・ワイズも見事でした。原題は『Denial(否定)』なのに、邦題を『否定と肯定』としたのは、もしかしたらホロコーストを否定する原告と、ホロコースト否定論に対する否定の争いなので原題は『否定』のみなのに、レイチェル・ワイズに焦点を当てると弁護士や英国の裁判に対する否定の態度がやがて肯定に変わるところから、『否定と肯定』になったのかしら?なんて思いました。つまりこの作品の見どころは、ホロコースト否定論者の原告 vs. 被告と見せて、結構被告 vs. 弁護士軍団かも!なんて、珍しく邦題に一票ですww     ところで、その原告を演じた憎たらしい(笑)ティモシー・スポール。『ロックスター』(2001)のマネージャー役の時から大好きなバイプレイヤーなのですが、すっごく痩せていて驚きました!役作りならそれで良いのですが、あの丸々とした人が…と本当にびっくり。次回作では再びふっくらした姿を見せて安心させて欲しいものです。 週の初めにセブVIPの発表があり、少しバタバタしました。とはいえバタバタしたのはファンの皆様も同じようで、どうやらAmy’s VIP ClubのメンバーになっていないとVIPに申し込めないと誤解されたのでしょうか?お問い合わせが殺到しました。しかし心配ご無用。セブの両手は大きく全てのファンのために広げられていますよ❤️  とはいえ、Amy’s VIP Clubのメンバーが増えることはとても嬉しいです。これからも、どうぞよろしくお願いします❤️