2/29-3/6, 2016 アカデミー賞とオデッセイ

  今年は閏年で、夏のオリンピックにアメリカ大統領選挙の年です。4年ぶりの2月29日はなんだか1日儲けた気分でしたが、日本ではそんな日に毎年恒例のアカデミー賞授賞式が放映されました。 先週書いた『キャロル』は、主演&助演のダブル・ノミネートでも残念ながらシングルさえ成らず。初ノミネートで主演女優賞の栄冠を手にした『ルーム』のブリー・ラーソンは、前哨戦とも言える全米映画俳優組合(SAG)賞で圧倒的人気だったそうなので、順当だったようです。まぁ、私の好きなケイト・ブランシェットは既に2回もオスカーを手にしているので、ここはゆとりで若手に拍手していましたね。   作品賞は、意外と地味な『スポットライト〜世紀のスクープ』。でも、実は物凄い挑戦的な作品です。日本人には想像もつかない程、西洋社会ではタブーとされてるカトリック教会へ挑む普通の人々を描いた作品は、この映画を作ったこと自体もタブーへの挑戦。そんな勇気に最も大きな栄誉を与えたことは、今回「白人偏重主義』と批判を浴びたアカデミー賞が、リベラルであることを貫いたと評価されました。   全米映画芸術科学アカデミー(アカデミーの正式名)会長がステージに登場してスピーチをした時、マーチン・ルーサー・キング牧師の言葉を引き合いに出しました。 「人の真価が問われるのは、平和な時の行動ではない。困難や論議が起きた時に示す態度である」 なるほど。素晴らしい言葉ですね〜。その通りですよね。そして同会長は言いました。「機会を得た者には責任がある」と。2年連続で一人も有色人種がノミネートされていないと批判を受けたアカデミー賞ですが、実は2014年は主要キャストの九割近くが白人だったそうです。アカデミー賞会長は、アカデミー会員と共に映画製作者たちにもこの「責任」のさらなる自覚を求めたのでした。   この「責任」というもの。社会人であれば当然誰もが一番の軸として捉えているものだと思いますが、残念ながら欠けている人も存在するし、そんな組織、会社もあるのが実情です。「欠けている」のであれば周囲からの忠告や自らの努力で補えば良いだけながら、意識的に責任を放棄するヤカラには本当に困ったものです。周囲にとっては良い迷惑で、心からこういった人達とは関わらずに仕事していきたいと願っているわけですが…。そこで、キング牧師の言葉が響いてきますね。「人の真価が問われるのは、平和な時の行動ではない。困難や論議が起きた時に示す態度である」…今年のアカデミー賞授賞式を見て、私にとって一番の収穫はこのアカデミー会長のスピーチだったかもしれません。シェリル・ブーン・アイザック会長は、自身アフリカ系アメリカ人の女性です。9割近くが白人で、8割近くが男性だというアカデミー会員の中で会長となった女性会長は、自分自身がアカデミーのリベラル性を表すお飾りではないことを示す為に、一番責任を感じているのかもしれないですね。   さてそんな第88回アカデミー賞で、やはり一番の話題はレオナルド・ディカプリオの主演男優賞受賞でした。1994年、『ギルバート・グレイプ』での初ノミネートから22年、その間6回ノミネートされ、遂に手にした受賞です。(『ギルバート・グレイプ』の時は19歳だったんですね。13歳くらいにしか見えませんでしたがw) 自然保護活動をするディカプリオらしい、「この地球が当然のことと思わないように、今夜の受賞も当然のこととは思いません」と結んだスピーチは素晴らしかったですね〜!特にファンというわけではありませんでしたが、「さすが!」と思いました。やはり、人気のある人には、それなりの理由があるというものです。『レヴェナント』早く観たいです。   幸か不幸か、今年のグラミー賞で最も盛り上がったのは追悼コーナーだったと先日書きましたが、もちろんアカデミー賞にも追悼コーナーがあります。今年はフー・ファイターズのデイヴ・グロールがアコギ1本を抱いて、いかにもポール・マッカートニーと仲が良い人らしくビートルズの『ブラックバード』を演奏する中、スクリーンに過去1年間に亡くなった映画関係者が映し出されました。俳優としても活躍していたデイヴィッド・ボウイは、様々な良い作品に出ていたのに、この時ピックアップされていたのはとってもくだらないコメディーの『ズーランダー』からの一シーンw 敢えてそんな作品をピックアップしたところに、洒落の通じるデイヴィッド・ボウイは空の上から微笑んだことでしょう。   レディーガガのパフォーマンスが素晴らしかったのは言わずもがな。実際のサウンドを聴かなくても、ダイアン・ウォレン(エアロの『ミス・ア・シング』作者です!)共曲の楽曲をレディーガガがピアノで弾き語り…と聞けば、誰でも「そりゃあ感動的なはず」と分かりますよね。かく言う私も、テレビの画面を見ながらやっぱり涙がじわっと出てしまいました。   そんな感動的なシーンやセリフ満載の第88回アカデミー賞授賞式で、いくつもノミネートされながら一つも受賞出来ず残念だったのが、マット・デイモンの『オデッセイ』でした。 あまりに前評判も良かったし、なんと言っても私の一番好きな監督、リドリー・スコット作品だったので、本当に楽しみにしていました。それをこの週、遂に観ることが叶いました。   『グラディエイター』や『ブラックホークダウン』など、いつの時代であっても戦闘シーンを描かせれば世界一のリドリーは、片や宇宙も大好き。最近では『エイリアン』のシリーズゼロとも言える『プロメテウス』が面白い作品でしたが、やはり宇宙でも敵と戦うお話です。そう考えると、この『オデッセイ』に敵はいません。敢えて言えば宇宙そのものが敵になるのかもしれないし、誰にでも当てはまる事ながら、一番の敵は自分の中にある…ということかもしれません。まぁとにかく、評判通り面白い、気持ちの良い、後味の良い作品でした!リドリー・スコット監督78歳。イーストウッド監督と並んで、映画界もおじいちゃん達頑張っています❤︎   タツローさんが言っていた『音楽敵に最も幸せな世代』の40 〜60代がこの『オデッセイ』を観たら、嬉しくて笑ってしまいそうになるのが音楽です♪ 懐かしのディスコソングス満載で、しかもその使い方がもうシーンごとにぴったりなんです!誰でも歌詞が聴き取れる(それほど何度も繰り返す)のもディスコサウンドの良いところ。ああ〜、火星に一人ぽっちになっちゃった…で、Don’t Leave Me This Way、灼熱の昼間の火星でドナ・サマーの顔が頭に浮かぶHot Stuff、絶対に救出が来るまで頑張るぜ!って感じでI Will Survive、そして何と言っても、宇宙でデイヴィッド・ボウイのStarmanですよ❤︎ 映画公開時はまだボウイ存命でしたが、没後の今この映画を観てあまりにぴったりなStarmanが流れたところで、大感動してしまいました。映画そのものもとても面白いし、最も幸せな世代の音楽ファンには、ぜひぜひご覧頂きたい超オススメな作品でした。   …と気づけばもう3月。金曜日にはパシフィコ横浜のTOTO公演でVIPをしてきました! 今回のVIP実施は100%マネージメント仕切りで、私は現場でのお手伝いのみ。集合時間を記したメールが届かなった方もいて、もう!だから日本側に仕切らせてくれれば責任持って出来るのに〜と、少しやきもきしながらも、出来る範囲で頑張るのみです。私はあと東京公演に行きます。Amy’s VIP Clubが発足して初のVIP現場なので、参加される皆様と「これっきり」ではなくなるのがとても嬉しいです。横浜での様子は、東京と合わせて来週詳しく書きますね!   それでは皆様、楽しい3月となりますように!!    

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