Amy's This Week

2025.02

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2025.02.19

2/3-9, 2025 チュニジア紀行後半と、『ザ・ルーム・ネクスト・ドア』

後半はいよいよ私にとってのチュニジア紀行がスタートです。まずはエル・ジェムの円形闘技場。イタリア以外では世界最大。また世界最大のローマのコロッセオより保存状態が良いそうです。サイコーかよ❤️

ここはこの建造物のみで世界遺産です。ローマよりずっと空いているのもめちゃ魅力でした。

ただ、建造されたのは3世紀。ローマのコロッセオは1世紀なのでローマよりおよそ200年近く後に造られたものです。とはいえ今から約1,800年前に造られた施設がこれほどに残っているのは素晴らしいです。

地下にも降りられます。左右に戦わせる猛獣や剣闘士たちの控室があり、中央には排水溝が。ここを血が流れたのでしょうか…。

第二次世界大戦時にはアメリカ軍がチュニジアに来たそうで、その時の落書きがありました。スティーヴ・ソロン!ダメじゃないか!ww まあまだ世界遺産認定前だし、保存の意識が低かったんですね。

急な階段を登って客席にも上がれます。この地域の当時の人口は約3万人。この闘技場の収容人数は3万5千人!それほど遠くから観客が集まったんですね。

チュニジアは地中海に面した海岸線が長い国。いわゆる一般的なアフリカのイメージとはかなり異なります。スースという地中海に面した街へ移動。

地中海です。いくつもの船がゆったりと航行していました。素敵。

そしてついに一番のお目当てのドゥッガに行きました。丘の斜面に広大な面積のローマ遺跡があります。もちろん世界遺産。

いや〜凄い凄い!ローマのフォロ・ロマーノ、トルコのエフェソスに匹敵する規模・保存状態で大感動でした。行って良かった〜涙

町がそのまま残っているのはもちろん素晴らしいのですが、丘の斜面というのも良いし、その後の時代に町が発展せず周囲に何も無いのがとても良いです。

紀元前のヌミディアの時代からローマそしてビザンチンまでの長い期間で栄えたドゥッガ。ということはヌミディアの王だったマシニッサもこの町にいたことがあったのでしょうか。

積み上げられた石に『TEMPLE』と彫られているのが読めます。がこれはラテン語の『TEMPLUM』。確かにそう読める!西洋文化はアルファベット26文字だけだからシンプルで良いですよね。2,000年前に書かれた文字も簡単に読めるのだから。

古代ローマは日本と同じ多神教。この神殿はユピテル、ユーノー、ミネルヴァの3神を祀っていてもちろん同じ神殿はローマにもあります。

遺跡の玄関がフレームになった神殿の図。美しい!

そんな素晴らしいドゥッガ遺跡は町がそのまま残っているので、公衆トイレも残っていますw 典型的な古代ローマのお手洗い。空いた穴の上に座り他の人々とおしゃべりをしながらのトイレタイムw 古代ローマは大らかですねw 下に伸びている穴は、そこから木のヘラを入れてお尻を拭きます。その使用済みのヘラは一ヶ所に集められ溜まるとお風呂の薪に使用されました。またこの便座(?)の下は常に水が流れていて、古代ローマは紀元前から水洗トイレを利用していたのです。

最後は古代カルタゴの跡地に出来た古代ローマのカルタゴ遺跡。アントニヌスの浴場跡です。もう散々ポエニ戦争あたりは読んだのでここがカルタゴか〜とめちゃ感無量でした。古代ローマ帝国がもっとも広大な面積になっていた時代に建造されたので、ローマ属州では世界最大、ローマを入れても3番目の規模を誇るそうです。

地中海に面した浴場で、運動エリアや図書館も併設された今でいうスーパー銭湯という感じです。あ〜温泉に行きたくなってしまいますw 地中海へのインフィニティ温泉!古代ローマの豊かさが偲ばれます。

右の石柱の2段目に「ANTONIN」の文字が読めました!なんか感動。アントニヌス・ピウスはローマから外へ出たことはなかったようなので、もちろんここにも来てはいません。それでも名前を冠されたということは、最大規模になったローマ帝国にあって敬愛された皇帝だったのでしょうね。ローマの一番良い時代の、最後のあたり…かな。

というわけで、後半は古代ローマ遺跡三昧で大満足でした。その他にも地中海リゾートな街や露天からスーパー、デパートなどでのお買い物も楽しみ、さらに食事も思っていたよりはずっといけました。イスラム教の国の食事には一切の期待をしていないのですが、モロッコやエジプトよりずっと良かったです。チュニジア、楽しかったな❤️

では最後は再びチュニジアの可愛い猫たちです。

 

そんな週、帰国して早速の一本は、『ザ・ルーム・ネクスト・ドア』です。

大好きなジュリアン・ムーアとティルダ・スウィントンだったのでとにかく観ることに。内容は…大人な作品でした。

癌を患いどんな治療法を試しても効かず、自分の命の始末を自分でつけようとする主人公。そこに寄り添うのがジュリアンです。私がティルダだったらどうするか、私がジュリアンだったらどうするか、それぞれの立場になることを想像してしまいます。

他人に迷惑は掛けたくない。でも死に際にあって願いもある。そんな大人の女性の決断が良いか悪いかは置いておいて、彼女が戦場記者だったという死の虚しさを目の当たりにしてきた人ならではの決断だったような気がしました。またジュリアン側はそれを理解した上での決断。2人の大人の女性のお互いを理解し寄り添う友情は素敵だなと思いました。

ただ…あまりにも淡々と静かに進行するので、たっぷり睡眠をとった後でないと寝てしまいそうですw

 

旅は大好きですが帰国する度に日本の素晴らしさを再認識します。日本のお風呂とトイレは世界一!チュニジアではスリランカ、ネパール、ベトナム、カンボジア、インド…いやアジアだけでなくフランスにだってあった記憶が。便座の無いスクワットトイレがよくありましたwww そのくせお尻を洗うシャワーはほぼ必ず付いています。とはいえこれで上手く洗えるとは思えず一度も使いませんでした。てか触りたくないわwww