Amy's This Week
2020.03
3/23-29, 2020 『ジュディ 虹の彼方に』と、徒然なるままに。
皆様、お元気になさっていますか?日々ニュースを見ると暗くなってしまうし、録り溜めたドラマばかり見ていると世間に取り残されるような気がしてしまうし…なかなか圧迫感に苛まれる毎日です。これを書いている今日は、志村けんさんがお亡くなりになったニュース。テレビなどでお馴染みだった方なだけに、衝撃は大きいです。
昨日の東京は今シーズン一番の雪が降りましたが、生まれて初めて、雪景色を見ても心が踊ることはありませんでした。そんな息詰まる毎日で、トンネルの真ん中あたりまで来たのかどうかも分かりませんが、いえだからこそ、先週に続き、しばし楽しいことを考えなくては…と思います。
そこで今回は、今週の一本『ジュディ 虹の彼方に』と、それについてを徒然なるままに書きますね。
現役時代のジュディ・ガーランドは、映画『オズの魔法使い』で観たことがあっただけ。それも、スティーヴン・タイラーやマイケル・ジャクソンが「一番好きなミュージカル」と言っていたし、フロリダのディズニー・ワールドにあるMGMスタジオに行った時、どうやらその扱いで『オズの魔法使い』は特別なんだ!と思ったので、この「アメリカ人の常識」となっている作品を取り敢えず観なくては…と思ったのでした。その感想はわりと「ふ〜ん」という感じ(^^; 残念ながら、さほど大感動ではありませんでした。
なので大人になってからのジュディは見たことがなく、私にとって大人のジュディ・ガーランドとは、ミュージカル『The Boy from Oz』(初演2003)の中の人。もちろんご本人ではなく、ブロードウェイの女優さんです。ミュージカル俳優としてのヒュー・ジャックマンが大好きだったため、この頃は本当に何度もニューヨークに通い、行くたびに1週間8公演(6公演日+2回のマチネ)観ていましたww
ヒュー・ジャックマンと共にライザ・ミネリ役のステファニー・ブロックとジュディ・ガーランド役のイザベル・キーティングも大人気で、ステファニーの動きや声がライザ・ミネリそっくりだったので(サントラ盤で聴くことが出来ますよ)、イザベルの動きや声もきっとジュディにそっくりなのだろうと想像していましたが、それから17年も経ち、映画『Judy』を観て、それがはっきりと確信出来ました。小柄で、細くて、いつもフラフラしていて、いつも酔っていて。でも、歌うと素晴らしい。それがジュディなんですね。
動画もありました。『The Boy from Oz』のイザベル・キーティング扮するジュディです。ぜひご覧下さい。
https://youtu.be/0OzxH6X4s38
そんなイザベル扮するジュディしか知らなかった私のイメージ通りだった『Judy』は、ある意味『The Boy from Oz』の後日談的映画です。亡くなる直前あたりのジュディなんですね。だから、小柄はそのままでもさらにフラフラ、なんならヨロヨロ。この6ヶ月後に亡くなったと聞いても、全く驚きません。
しかしその原因は決して飲酒だけではなかったと、『Judy』を観て知りました。現代であれば明らかにパワハラなのに、当時はそれがまかり通っていたとは、やはりハリウッドは恐ろしいところです。ダイエット薬が覚せい剤だったなんて!あり得ませんよね。
この映画を観て大きく二つ疑問を持ちました。子供時代、ダイエット薬を与えられ、十分な睡眠も食事も摂ることを許されず、彼女はそれでもなぜ芸能界を辞めようとしなかったのでしょうか。大人には反抗出来ない時代だったから?母親が強欲だったから?やはり歌うことが好きだったから?
そして、晩年を扱った映画なので5人目・最後となる夫…、なぜあんな男とくっついてしまったのでしょうか。一切尊敬出来るところなど無いような相手じゃないですか。ん…それこそ男女間は理屈ではないのでしょうが、わからない〜。いろいろモヤモヤしてしまったのでした。
そう、決して気持ち良かったりスッキリ出来る作品ではありませんでした。が、それこそがジュディの晩年だったのでしょうね。光あれば影もあります。でもだったらなおさら、一番輝いた時を映画にしてあげたら良かったのに、と思ってしまいました。『ボーラプ』の良かったところは、そこにあるでしょう?
とはいえ、レニー・ゼルウィガーのフラフラ・ヨレヨレの演技は見事でした。その上でのあの歌唱。グラミー受賞も頷けます!でも、ジュディを演じるには少し目の大きさが足りなくないですかww と書いて思い出しました。そう、大きな目といえばアン・ハサウェイ。彼女がジュディ・ガーランドを演じるという話、過去にありましたよね?あの話はどこに行ってしまったのでしょうか?
と思って気になったのでいろいろ調べてみました。10年以上前からこの話はあり、2014年までアン=ジュディ・プロジェクトの話がありました。が、その後忽然と消えています。なぜ?で気になったのが、あのハーヴェイ・ワインスティーンがプロデュースだったこと。2017年頃から彼を取り巻くパワハラ、セクハラなどの悪い噂が広まり、結果彼の帝国は崩れ、破産し、自身も逮捕されました。もしやアン・ハサウェイはその犠牲に?だとしたら、アン可哀想!やはりいつの時代でも、ハリウッドには暗い影があります。
ところでそのハーヴェイ・ワインスティーン、つい先週、COVID-19陽性反応が出て収監されている刑務所内で隔離されたというニュースがありました。「おお〜!神様は見てくれている!」と思った女優さんが、どこかにいるかもしれませんねw
…とまあかなり脱線しましたが、『Judy』はそれほどハリウッドについていろいろ考えさせる作品でした。ジュディが亡くなった時、娘のライザ・ミネリは「母はハリウッドに殺された」と言って、葬儀はニューヨークで行ったといいます。そしてお墓もニューヨークに作ったとか。しかしその後、結局はお墓はハリウッドに移されたそうで、そこにもライザ・ミネリの、いえライザ・ミネリ親娘の、ハリウッドに対する愛と憎しみが裏表になった感情が感じられますね。
今回は先週の動物映画トップ10に続けて、私の好きなミュージカル映画トップ10を出してみようと思っていました。が、思いの外『ジュディ』関連で長くなってしまったので、今回はここまでにします。『ジュディ』を観てジュディ・ガーランドに興味を持った方は是非、『The Boy from Oz』も観てみて下さいね。断片的ですがYouTubeで観ることが出来ます。その時は必ず、ブロードウェイのオリジナル・キャストであるヒュー・ジャックマン、ステファニー・ブロック、イザベル・キーテイングであることをご確認下さい。当然、他の出演者の場合もありますから。サントラはこの3人が歌っています。すごく良いですよ!!
そういえば、V6の坂本くんが演じる日本語版が今年12年ぶりに再演されるそうです。私は12年前に観ましたが、坂本くんもなかなか良かったです。オリジナルのヒューが目に焼きついた私が観ても、足が長くて歌もダンスも上手でした。ただ…坂本くん以外のキャストがね(苦笑)。オリジナルでは前述したようにジュディやライザそっくりの声、歌、演技だったので、かなりガッカリしてしまいましたw だから、今年はもういいやw
『ジュディ』を観てレニー・ゼルウィガーをいいなと思った方はぜひ、『ザ・エージェント』(1996)を観てみて下さい。トム・クルーズ主演ですが(苦笑←なぜ笑う?私はファンなのにwww)レニーの出世作で、まだ整形前だしw とてもキュートです。作品そのものもとても良くて、私は大好きです。当時日本での宣伝の仕方は恋愛ものっぽかったですが、これはれっきとしたスポーツものです!エキサイティングなアメフト・シーンにドキドキするし、今でもエンタメ界ではこの作品の中のセリフ「Show me the money!!!!」がよく冗談として言われますw でもそこはキャメロン・クロウ監督なので、やはりそこはかとなく甘いんですよね。私はいつも、キャメロン・メロウ監督…と思っていますw なんなら彼は、ハートの妹ナンシー・ウィルソンの旦那さん❤️
ということで、とりとめもなく楽しいと思うことを書きました。次週こそ、好きなミュージカルTop 10を書こうかな。それとも似た内容が続くので、他のテーマにしようかな。とにかく新型コロナウィルス対策をしっかりしつつ、精神までやられないよう、楽しいことを考えてサヴァイヴしましょうね!!
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