Amy's This Week

2024.04

30
2024.04.30

4/22-28, 2024 マティス 自由なフォルム展と、『キラー・ナマケモノ』

ヒャホー!期末決算まとめ完了しました!あ〜この開放感。メールと郵送で完全に決算まとめが終わった木曜日以降、心なしかじんましんが薄くなってきたんですよね。未だ完全に消えた訳ではないのですが、これはピークは超えたのかなと。早く完全に消えて欲しいです!

そんなわけで開放感に満たされ、早速前売りを買っていた美術展に行ってきました。六本木のマティス展@新美です。

私にとってマティスといえば絵画の『ダンス』です。エルミタージュ美術館で観た印象が強烈で。でも今回は切り絵と教会(そのもの)がメインのようでした。それでも前半にはニース市にあるマティス美術館から数点の絵画が来ていました。やはり私は絵画が一番好き。撮影OKだったのは後半のみだったので、絵画画像は公式サイトからです。

まずは『本のある静物』(1890)。全くマティスらしくないと思いました。むしろ初期のゴッホみたい。ゴッホやピカソはじめ、オリジナリティ溢れる画家たちも初期には必死に見えた物をそのままキャンバスに乗せようと写実に励むんですよね。それが素晴らしいったら。その力量を得た上でのオリジナリティです。こうした作品を観るたびに、何事も基礎が大事なんだな〜と思います。

『マティス夫人の肖像』(1905)。パッと見自画像かと思いましたw この色の使い方がマティスですね!

『ロカイユ様式の肘掛け椅子』(1946)お〜もうすっかりマティス!『ダンス』にそっくりになってきました。『ダンス』の制作が1948年なので、この頃のマティスなんですね。ただの椅子なのに踊っているようで魅力たっぷりです。

『小さなピアニスト、青い服』(1924)おお、これはまさに赤い部屋!『赤い部屋』の制作が1908年なので、もうこの頃以降はずっとお部屋は赤いんですねw ロカイユの椅子もバックは赤でした。

『赤い部屋」(1908)(この美術展には出展されていません)プーシキン美術館所蔵…なのですが、私がロシアに行った時にはエルミタージュ美術館で観ることが出来たんですよね。行ったのは2015年。エルミタージュ良かったな〜❤️ まさかその後戦争するとはね。旅は出来る時にしておくもんだとつくづく思ったものでした。

『猫と金魚』(1914)(この美術展には出展されていません)これこそプーシキン美術館。いつかプーシキンに行ける日は来るのだろうか?

さてめちゃくちゃ大きかったのがこちら。『森の中のニンフ』(1935-1943) 245.5x195.5cmなので、まあ縦2.5mx横2mって感じ。素朴な疑問として、上の方には手が届かないわよね?って思っちゃいましたw 脚立に乗って描いたのかな?

そんなところで切り絵コーナーに突入。ズルいのはここから撮影OKなんですよ。いえ、ズルいとか言っちゃダメですねwww 油絵にはフラッシュが良くないので、「Noフラッシュ」とすれば良いのだけど、どうしてもフラッシュしちゃう人がいるんでしょうね〜。だからもういっそ撮影NGにしよう、という魂胆。もっと真面目に入口でフラッシュOffになっていますか?とかやってくれれば良いのに…まあ入場者数が多いと手が回らないのかな。人数制限のあったコロナ禍がちょっと恋しいですw

縦4mほど横8mという巨大な切り絵作品『花と果実』。色が可愛いし、よく見ると全ての花弁の形が異なるので、確かにマティスが自分の手でチョキチョキ切った感ありますw にしても可愛い。こんなテーブルクロスとかシーツ、布団カバーとか欲しいです!

これがポスターにもなっていた『ブルー・ヌード IV』(1952)です。そうか、ヌードなんだ。ああ、確かに。でもこの切り絵での表現力。素晴らしいです!

終盤はヴァンスにあるロザリオ礼拝堂です。教会そのものがマティスの作品なんですね。凄い。これは実際の礼拝堂の写真です。

マティス作のステンドグラスを通して差す光が美しい。マティスはこの光を作りたかったんですね。緑は木々、青や空と海、黄色が太陽=神様の光だそうです。

礼拝所の壁を飾る絵画も素っ気ないのがまた素敵。

なんという聖母子像。現在この礼拝堂は入場料を取る美術館のようになっているそうです。入場料7ユーロって安いくらいですね。

これはタイトルを見て感動してしまった『十字架降下』。なぜタイトルだけで感動したかといえば、あのフランダースの犬でネロが最後に見たルーベンスの『キリスト降架』を思い出したからです。同じ題材でこれほどシンプルに描けてしまうなんて!

こちらはアントワープ大聖堂にあるルーベンスの『キリスト降架』。実際に行った時はあまりの大きさに驚き、見上げながら「ああ、ここでネロとパトラッシュが…」なんて泣きそうになってしまいました。もちろん、ただの物語なのにねw でも同じような日本人はめちゃたくさんいたと思いますw

…ということで、過去のマティス展では『赤い部屋』のようなカラフルなマティスの絵画を楽しみましたが、今回は切り絵と礼拝堂というユニークな視点のマティス展でした。まあ私の好みとしては地味に思ってしまいましたが、これもまたマティス。南仏ヴァンスに行ってみたくなりました!

 

そんな週の一本は、ようやく決算から解放されたらちょうど公開という、私のための(違うw)『キラー・ナマケモノ』です!

『キラー・カブトガニ』もバカバカしくて最高でした。とにかく『キラー』と付いたら観るんですww しかもナマケモノだなんて!動物好きの私としては期待しかありませんw

『キラー・トマト』なんてのもあったっけw キラーでなくても『コカイン・ベア』なんてB級の王様的存在だったし、『ハッピー・デス・デイ』なんて面白過ぎて『2』も出来たし、このストレスフルな世の中ではやはりB級って求められているんですよ。

かつてデビューしてすぐアメリカで売れ過ぎてすっかり来日のタイミングを逃してしまったSlaugherというバンドがありました。ラスヴェガス出身バンドで、マーク・スローター可愛いかったわ❤️ (多くの友人はドラムスのブラス・ファンでしたがw)彼らはデビューアルバム1枚でそれぞれがヴェガスに家を買ったというのはもはや伝説(もれなく全員すでに家は売っていると思いますw)。そのバンド名がSlaughterで屠殺という意味。Slaughterhouseは屠殺場、食肉処理場のことです。芸名の苗字までSlaughterにしたマークの感覚はどうかと思ったけれど、まあその辺はなんでもイケイケGo Goなヴェガス出身パーティー・バンドならではのおふざけということですね…と愛を込めて❤️

話は飛びましたが『キラー・ナマケモノ』の原題が『Slotherhouse』で、ナマケモノのSlothと屠殺場のSlaughterhouseにかけているんですよ。英語の駄洒落はスティーヴン・タイラーを思い出すなぁw もちろん、邦題に一切文句はありません!

主人公のナマケモノの名前はアルファちゃん。前半ではキュートな動きだったアルファちゃんが後半では物凄い勢いでおバカな女子大生たちを殺しまくるという、まあストーリーに意味はないんですw ナマケモノ(Sloth)をSlaughter(虐殺者)にしてSlotherhouseって映画創っちゃったら面白いんじゃね?的な洒落と映画が大好きな人たちが作った作品です。

なぜそう思うかといえば、もうムービーゴアなら大喜びの過去の名作へのオマージュが散りばめられているんです!ホラーの金字塔『サイコ』から、ラスト炭素冷凍に遭うハン・ソロにときめいた『スター・ウォーズ エピソード5 帝国の逆襲』、そして極め付け可愛いといえば『ET』!もう『ET』のシーンでは思わずきゃあ❤️と声が出そうになりましたよwww

うーん、もう一度観たい!!でも他にも観たいのがたくさんあるのでテレビ待ちかな〜?

 

ところで…公開初日に行ったからか、シアターで入場者プレゼントがありました。カードサイズのステッカー。可愛いw

で、驚いたことに何気に各種ある『キラー・ナマケモノ』グッズを見ていたら、このタダで貰えるステッカーがもうAmazonで販売されていたんですよ!スクショしました。なんか…世の中浅ましいですね。私は売らないわよ。