Amy's This Week

2024.05

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2024.05.08

4/29-5/5, 2024 法然と極楽浄土展と、『アイアン・クロー』

皆様、GWはいかがでしたかー?ニュースでは羽田や成田から出国する人、帰国する人の報道が多く、本当にすっかりコロナ前に戻りましたね。てか、コロナってなんだったの?という感じですw

そんな私は相変わらずカレンダーとは関係なく生きているので、フツーにいつも通りに過ごしていましたw とはいえ今年に限っては、いや〜混むの分かっていても仕方なく上野に行って来ましたよ。今年のGW一番のお楽しみ!トーハクです。

そんなに法然が好きだったの?といえばまさかw 予告を見て、なんとなく立体涅槃群像が動物可愛い!と思って行こうと思ったのです。が、チケットを取ろうと思ったら、何やらトークショーがあるらしい。それが当日料金と同額。これはお得で良いのでは?ということで、子供の日に行って来ました。

子供の日の上野公園はそりゃもう大賑わい。ただやはりお子様連れは動物園や国立科学館だったかな?トーハクに近づくにつれ、落ち着きのある雰囲気になりました。

トークショーと前述しましたが、正しくは『綴織當麻曼荼羅』の絵とき解説です。キャパ350人という会場はほぼ満席。到着順に並び、受付するとその場で席番を手渡されました。15分前到着で、なかなか良いお席でめちゃラッキーw ここで曼荼羅の解説を伺います。トークが始まったら撮影禁止なので、始まる前にパチリ。

『綴織當麻曼荼羅』とは浄土宗ゆかりの国宝です。綴織という織物としての価値も大変なもののようですが、私としては例えそれが絵画でも良く、その内容を知りたいと思ったのでした。

お話して下さったのは、この国宝を所蔵する當麻寺奥院の副住職川中教正さん。奈良からおいで下さったご住職のお話は、いかにも関西人らしい軽妙さで、とても興味深いものでした。

この画像は公式サイトからです。国宝とはいえ、8世紀頃の作といわれる綴織の曼荼羅は、その年月から色彩が退化し非常に見難くなっています。これを観るだけでは、私には何も理解出来なかったでしょうね。まあ、いわゆる一般的な曼荼羅を想像するだけで終わっていたと思います。

でもご住職の解説はとても分かり易く、また拡大した画像と共に話して下さったので、本当に良かったです。話は飛びますが、私の大好きなヤン・ファン・エイクの『アーノルフィニ夫妻』という絵画がロンドンのナショナル・ギャラリーにあります。素晴らしく緻密に描き込まれた作品で、絵画ファンには絵ときが楽しい作品です。當麻曼荼羅の絵ときを聞きながら私は『アーノルフィニ夫妻』を思い出していたのでした。なぜなら…

正面中央奥の壁に飾られた凸鏡(これに夫妻の後ろ姿とお迎えに来た人たちが描かれています)の周囲を飾る12の丸の中に、キリストの生涯の物語が彫られているのです。あまりに細かい!

で當麻曼荼羅に戻ると、中央にはいわゆる曼荼羅(極楽浄土の図)が配置され、それを囲む左右にはインドの王子が恨みで父を監禁するところから、その母が現世に絶望して祈り阿弥陀仏に救われるまでの物語(実話ベースらしいです)が順に描かれていて、曼荼羅は文字の読めない人々に仏の教えを説くいわば紙芝居の役目があったのです。

その時のお話は録音も不可で、インド語由来の固有名詞など一切覚えられないし、途中若干ウトウトしてしまうし(飲んでいる薬の副作用です!)…ということで、帰宅後ネットで探しました。自分の覚書としてここに貼っておきます。改めて當麻曼荼羅が読み解けて助かりました。
https://web.mit.edu/stclair/www/horai/tai-ex.htm

国宝の本物はとても見難い状態になっているので、模写されたものが多くあるようです。これならよく見える!

ご住職のお話でしっかりと頭に入ったことは二つ。一つ目は『一蓮托生』という言葉です。現在では何か悪いことをした仲間同士が「俺たちは一蓮托生だ」なんて言って捕まる時は一緒的な仲間意識に使用されることが多いかもしれませんが、本来は仏教用語で、死後に極楽で同じ蓮の華の上に生まれようと願う時の言葉でした。夫婦、友人、その他、同じ信心で結ばれた者同士、極楽で一緒に過ごすことを願うのはそれだけで心が穏やかになるようです。

もう一つは、『極楽』という言葉。『極めて楽しい』場所ではなく、『極めて楽』にお釈迦様から説法を受けられる場所…ということでしたw なるほど〜といたく感動してしまいました。

最後には『南無阿弥陀仏』を全員で10回唱えて終了。とても楽しくお話を伺うことの出来た70分でした。もう奈良の當麻寺にまで直接行きたくなってしまいましたよw  この後各自自由に『法然と極楽浄土』展に入場しました。當麻曼荼羅の本物も見ました。その他、芝の増上寺所蔵という『五百羅漢像』が面白かったです。19世紀のものなので色が鮮やかでよく見えたので、めちゃ見入ってしまいましたw

そして、ついに一番最後に涅槃群像がありました!最後とはやはりこれが目玉ですよね!しかもここは撮影OK。ひゃっほ〜!w

あまりに壮大で、とても全体を撮ることが出来ませんでしたw なので色々な角度で撮ってみました。

よく見ると随分鮮やかな色彩が残っていますね。17世紀の作品とのこと。日が当たらないように400年もよく保存してくれました。香川県の法然寺蔵。ありがとうございます!

私のお目当ては動物たちです。みんな嘆き悲しんでいるわけですが、やはりめちゃ可愛いw

この小さなドラゴンみたいな亀ったら!!ww

コウモリとカタツムリもいました。あーコウモリ悲しんでいますね〜w

座っている十二神というのは珍しいです。あ、涅槃だからですね。

鬼も手を合わせていました。

どこか笑っているように見えてしまうゾウさんw クッションにもなっていました。

素晴らしい!!猫だけそっぽ向いているんですww これぞまさに猫だわwww それでもちゃんとそばに来ているのは、猫なりに哀しみを共有しているんですよw

浮世絵に登場する猫そのものだし、極めて写実的。猫は本物が身近にいたということですね。

めちゃ可愛い。そして大満足。元々は「法然とか興味無いしな〜」と思っていたのに、この立体涅槃群像を知って来ることにして大正解。當麻曼荼羅の説明も聞くことが出来たし、たっぷり楽しむことが出来ました。来て良かった。

…と大満足で最後のギフトショップへ。うーん、現世でも蓮の華の上に乗れますよ的なクッションw 心が揺れたけれど、6,000円には撃沈。やはり三途の川も金次第?ww

ゾウさんクッションは可愛くないので簡単に却下出来ましたが、最後まで悩んだのが彩雲クッション。綺麗、可愛い、どうしよ〜w 3回くらい行ったり来たりしました。でも…よく考えたらこれって孫悟空っぽくない?w それにウチには似たような形で邪鬼クッションがあるw …ということで、今回はクッションは買わずに帰ってこれましたww う〜ん、私ホントにクッション好き過ぎwww

以前古代ローマ展にあったケロリン桶を思い出しました。こちらは極楽桶。やっぱりお風呂に入ると「う〜ん、極楽極楽!」と言ってしまうのは日本人w そしてお風呂桶はやはりこの色なんですねw ちなみに、我が家ではお風呂に桶はありません。椅子もいらない。シャワーだけでは嫌ながら椅子と桶はいらない和洋折衷ですw

この動物オブジェは場所を取らないし、初めから買う気マンマンで探しました。そしたらあった!え?でも猫無かった(泣)。欠品って今後入るのでしょうか。でもチケット買わないとここまで来れないし…さよならにゃんオブジェ(涙)。

いや〜意外にもめちゃ楽しかったな。イタリアでの教会巡りも大好きだし、日本のお寺も素晴らしい美術で溢れていますね。多神教のニッポン万歳w いつか四国までコンプリート立体涅槃群像を観に行きたいな!ロックの日までやっています。その後京都と福岡にも行きますよ。

 

そんな週の一本は、『アイアンクロー』です。

私はプロレス疎いんですよ。それでもザック・エフロンだから観ちゃいましたw いや〜、この映画、プロレス・ファンには堪らないだろうな。辛いという意味で。

プロレスというスポーツなのに、例えば『ロッキー』シリーズのような試合で大興奮!的なシーンはありませんでした。それよりも、家族の在り方、特に父親の横暴な支配欲の元で健気に努力する兄弟たちの光と影が本当に辛かったです。さすがA24作品。フューチャーされるのは影なんですよね。

ただラストがもう涙が出るほど良かったし、ザック扮する次男の後日談も良かったです。実在する家族の物語で、プロレスの試合で日本に来たことのある兄弟もいて、プロレス・ファンなら私の100万倍感動しただろうな。この兄弟以外にもプロレスの選手が登場し、そちらも本物にそっくりだったそうです。ネット評では。

映画ファンとしては、ザックの本気度が素晴らしいを超えて恐ろしいほどでした。めちゃ筋トレしていて、もう、ザックらしさはあの青い瞳しか残ってない!貴方はシュワちゃんやスタローンの路線はやめて下さいw 細く戻ってまたミュージカル演ってねw

 

GWでも遠出はせずいつも通りの生活。でも久しぶりの友人と会って美味しいもの食べて喋り倒してその後お買い物…って最高に楽しい日を過ごしました。銀座のタイ料理屋さん、絶対リピします!