Amy's This Week
2025.07
6/16-22, 2025 indigo la Endライヴと、『国宝』
ついに、昨年からずーっと行きたかったindigo la Endのライヴに行けました!そのアーティスト/バンドを好きになったタイミングと、彼らのツアーのタイミング、チケット販売のタイミング…よく考えるとホント最初はいろいろなタイミングが合致しないとかなり待つことになりますよね。
会場は大好きな国際フォーラム。来月にはここでサラのお仕事だなーなんて思いながらも今日の私はお客です。めちゃくちゃ楽しみでした!
もともと10年くらい前に遡りますが、私結構ゲスが好きだったんです。そう、ベッキー騒ぎになる前ですw CDを何枚も買っていました。なぜそれほど好きだったかといえば一言「ベース」。休日課長さんのベースがあまりにもカッコ良く、本当に好きでした。てか今も好きですが。ただ、ライヴに行くきっかけが無かったし、基本邦楽は情報収集しないのでそれっきりだったんです。
そうこうしているうちに年月が経ち、ある時友人からクリプレでAirPodsを頂き!Apple Musicを始めたらもう一気に世界が広がってしまいw なんとゲスより前からのindigo la Endなんてバンドがあったなんて!(遅いw)と聴いてみたらゲス以上の好みで❤️ こちらのベースは後鳥亮介さん。後鳥さんも物凄くパワフルで(パワフルベースは他にいくらでもいる)、かつ物凄くファンキーでメロディアスで(ここが決め手)もう最高なんです。これが絵音マジックなのか?
なんて思っていたら…3曲目の前に絵音が「次の曲はベースが火を吹きます。もう一度言います。次の曲はベースが火を吹きます」と言い、何かと思って期待したら『花をひとつかみ』でした。『夜風とハヤブサ』ではなくw でも確かに『花をひとつかみ』はスタートからベースが突っ走りますよね。サイコー!
ところで…ついに初めてindigo la Endのライヴを観ることが出来て驚いたことがいくつかあります。まずは大好きな後鳥さんを観た時。めっちゃベースのボディをお腹の上に乗せていたことww いえ、お腹が出てるからとかじゃないですw 出てないしw そうじゃなくてめちゃストラップが短く、こりゃーマジ弾きまくる体勢だわ❤️と嬉しくなりましたw あれだけ左手右手それぞれ動かすんですから、本気で弾く気ならそうなりますよね。
めちゃストラップを長くして腰を屈めて弾くスタイルももちろん大好きです。とにかくそれはロックだし、リズムを刻むパワフルベースも大好き。たとえば元メガデスのジュニアとかね。足を大きく前後に開いてベースサウンドが足を伝ってそのままステージに突き刺さる感じね❤️
でも同時に、考えてみれば昔からメロディアス・ベースも好きでした。ルーツはポール・マッカートニーでしょうね。それがひいてはラルクにも通じたし、ゲス、そしてindigo la Endでした。休日課長さんも後鳥さんも大好きだけど、要は絵音サウンドということなのかな。やはり絵音は天才だ。細い声も彼の個性として受け止めています。
さてあとはとにかく初めてのライヴで一番驚いたこと!なんと、観客・ファンが全く声を出さないんですよ!え?!これライヴですよ?どうしたの?皆さん…。いやとにかくびっくりでしたよ。え?シニアファンの多い山下達郎のライヴだってもう少し声出ますよ?ww 声出し厳禁だったコロナ禍のLUNA SEAライヴを思い出しました。あの時はドラムスが良く聴こえたり、SUGIZOやINOのバッキングコーラスの声も聴こえて感動したっけ❤️
でもさ、基本良い音を聴きたいなら1人でイヤホンで聴けば良いんですよ。むしろそれが一番良い音でしょ?ライヴっていうのはヴァイブじゃん?サラ・ブライトマンなら分かりますけどねw indigo la Endってロックじゃないの?いやポップスだとしてもさ、オリビア・ロドリゴなんて全曲頭から会場中大合唱だったよ?体動かして声出して盛り上がるのがライヴなんじゃないんですか??
だったらいっそ座ってくれよw 座っている人もいたけれど、やはり前の人が立ったら見えないから立つしかなくて。でも皆さん直立不動!ww そしてサビになると片手だけ邦楽あるあるな手の振りをするの。いやそれを批判する気はありません。が、自然に動くとかないのかな?歌いたくならないのかな?てか絵音がステージに出てきた瞬間「ギャー!!」っていう歓声が会場中に溢れると思っていましたよ。とにかく不思議だ…。
というわけで、いろいろ戸惑いました。でもせっかく来たのだから後鳥さんを凝視してw 口パクで歌ったりしていましたww 体が自然に動くのは止められないけれど、あの手の振りは真似出来ずw ま、観客は誰もが自由に楽しめば良いんですよ。周囲に迷惑さえかけなければね(indigoのライヴだと声出しは迷惑なのかしら?)でも…スクリーンに「歓声をお願いします」って出たのなんて初めて見ましたww バンドは声出して欲しいのよ。そりゃそうよね。ライヴなんだから。それでも頑なに出さないindigoファンって…いやマジ不思議でした。
ま、それがindigoライヴなんだなと初めてライヴで学びました。やはり百聞は一見にしかずですね。indigoライヴには頑張って歌詞覚える必要はありませんww いや、スクリーンに歌詞が出たりもしていましたよ。あれってバンドがファンにも歌って欲しいのだろうなーって思うんですけどね^^; まあつくづく、ライヴとはバンドだけではなくファンも一緒に作るものなんだなと実感しました。これがindigoライヴ。バンドももう静かなことを諦めているのかもしれませんね。
最高に嬉しかったことは、事前にこのツアーのセットリストをチェックしていて私が一番好きな『夜風とハヤブサ』は無いんだなと諦めていたのに、この日、フォーラム2デイズの初日には演ってくれたんです!!2日目には演っていなかったから初ライヴの私優勝じゃん❤️ 嬉しかったです!!!戸惑いながらも楽しんだライヴでした。また行きます!!
そんな週の一本は、満を持して書きます。『国宝』。
初日に行って以来あまりに良過ぎて今日まですでに4回観ましたw まだまだ観たい。感動し過ぎてどこに感動したのか全然まとまらなかったし(全部!)、書き始めたら止まらなくなさそうで書くまでに時間が必要でした。
元々私が吉沢亮くんを知ったのは2020年お正月の『半沢直樹』スピンオフ企画『狙われた半沢直樹のパスワード』でした。あれ? この人暗いけれど綺麗!と名前だけ覚えておこうと思ったわけですw
その後2021年のNHK大河ドラマ『青天を衝け』 の主人公になり1年間楽しませてもらいましたが、それ以降はお久しぶりの亮くん。なんて言っていたら友人に『キングダム』は観なかったの?と素朴な疑問が呈されました。ですよね。元々邦画は年一だったので。実際『国宝』を観る前は「これが私の今年の一本!」なんて思っていました。が、そもそも年に一本って誰が決めたのよ。あ、私かw 『キングダム』も『東京リベンジャーズ』も、今になって観ていなかったことをめちゃめちゃ後悔しています。そんなわけで今後は邦画年に何本も観ちゃいます!まずはサラが終わったら『ババンババンバンバンパイヤ』を観ますよ!
さて『国宝』に話を戻しますが、ああ、もうどこから書けば良いのやら。とにかくまずは吉沢亮と横浜流星(呼び捨てごめんなさい)それぞれが扮する喜久雄と俊介の2人の友情とそれ以上の同志としての愛と嫉妬。それはポスターにあるタイトルの『宝』の『ヽ』の色が表す『血』が全ての世界で、血を持つ者と持たない者。でも血を持たない者には才能があり、両者が互いにそれらを認めているので嫉妬すれども内心でグッと堪えるところがまた美しく切ない。あ、以下ネタバレありますのでまだ鑑賞前の方は飛ばして下さい。
子供時代から共に稽古し育った2人。でも立場は明白で、それはまるで西洋の貴族や日本の大名が自分の子供の成長のために同い年の学友を当てがうが如く。それでも喜久雄が卑屈にもならず反逆もせずにいたのはひとえに歌舞伎が好きだったからで、その環境しか自分の居場所は無いと思っていたからでしょう。
そう思うと、若きリチャード・ギアの『愛と青春の旅立ち』(1982)を思い出しました。『プリティウーマン』(1990)でリチャード・ギアを知った当時の私にとって、若いリチャードが臆面なく「俺にはここしか居場所が無いんだ!」と泣き叫ぶシーンは恥ずかしくて観ていられない!と思ったものですが、今観たら感動しちゃうだろうなぁw
閑話休題。時には掴み掛かってみたりしながらも、さらっとそれを冗談のようにかわす洒脱さはさすが先にそれをした俊介おぼっちゃま。そしてきっとそんなやり方に感心して覚えていた喜久雄がのちに真似をします。そんなところがそもそも仲が良い証拠なのに、そりゃあこの時の喜久雄にしてみたら結局は苦労知らずのボンボンに軽く言われたくない、理解出来るはずもない…と思っちゃいますよね。この後の喜久雄の苦労は観ているこちらも辛いですが、喜久雄はもうそのままのたれ死んでも良いくらいの日々だったかもしれません。亮くんのジョーカーシーンも圧巻です。
順番は前後しますが、このシーンで喜久雄が俊ぼんに言った「生きててくれて良かった」。ホントその通りと観ていたらすぐ「花江にも会ってやって」で喜久雄は愕然とするわけです。でもそれを押し殺してゆっくり花江に歩み寄ると子供まで。もうどうしたら良いかわからない程にショックなはず。それでも感情を抑え込む喜久雄の複雑な心情を思う時、観ている私達は心から喜久雄に芸があって良かったと思うのでした。切ない!
またグッと遡りますが半半コンビの『二人藤娘』。美しかったですー!!!衣装や化粧が美しいのは言わずもがな、その動きです。本当にしなやかで澱みなく。歌舞伎のプロの方々も褒めてらっしゃるようなのでこれは本物。むしろ本物の歌舞伎役者ではないからこそよりさらに素晴らしいと言えますよね。
『二人道成寺』も素晴らしかったです。早替えシーンも映画ならではの音響や裏から見せてくれる演出で本当に美しく楽しく、息をするのも忘れて見入りました。
これは鐘の上ですね。ハシゴを登るところを後ろから見せてくれたのも映画ならでは。楽屋やステージに向かう廊下など、歌舞伎ファンにとってはめっちゃサービスシーンでしょう。歌舞伎という伝統芸能を扱いながら映画ならではの魅力をふんだんに取り入れてくれたところもこの作品の魅力だと思いました。
私は亮くんファンですがもちろん流星も素晴らしかったです。俊介だって好んで歌舞伎役者の息子に生まれてきたわけではないのに、真摯に喜久雄と共にお稽古に励み、心から良い役者になりたいと願っていました。ぼんぼんとしてカッコつけるのは、良い役者になれないかもしれないという恐怖を隠すため。俊ぼんは俊ぼんで切ないですよね。
喜久雄が半二郎の交通事故でその代役に抜擢された時、出番前に緊張で震えが止まらず化粧出来ずにいる時、俊ぼんが代わりに化粧をしてあげるシーン!その美しさと切なさったら。「俊ぼんの血が欲しい」という喜久雄に、「芸があるやないか」と喜久雄の涙を拭ってあげるところ、実は俊ぼん内心では「血なんてくれてやる。俺は芸が欲しい」と思っていたはずです。ぼんぼんは甘いでしょうがだから誰よりも優しい。でもだから弱い。それでも結局は血が守ってくれるんですよね。
が、サラブレッドの血は病も継いでて… 終盤の再びの半半コンビによる『曽根崎心中』は鬼気迫る凄まじいほどの美しさ。序盤からの芸の上達さまで演技してみせた亮くんと流星の踊りぶりは本当にあっぱれで、そこには演目だけではなく現実の命懸けさもダブり、迫真の演技に息をするのも忘れました。場面が変わった瞬間、隣からも大きく息を吸う音がして私と同じとクスッとなりました。
共演者たちも素晴らしい中突出しているのが田中泯さん。人間国宝である女形万菊は、若い頃の喜久雄や俊介に「化け物や」「美しい化け物や」と言わせます(最終的に喜久雄も同じように人間国宝となり『美しい化け物』になるわけですが)。もうこの人が背中をピンとさせて言う「あなた」の一言で息が止まりそうになります。片手で静かに手招きする仕草はあたかも手が舞うようですし。
この人こそ喜久雄の何十年も前に悪魔に魂を売り芸以外の全てを捨てているので(多分。いえきっと)、俊介や喜久雄が全てを失った時に初めて手を差し伸べてくれるんですね。それはかつて既に亡き半二郎に「うちの息子と部屋子です」と紹介されたから。それだけで、親を亡くした息子たちが全てを失った時それでも芸を精進する覚悟があるなら救おうとするのはまさに役者意気に感ずといったところでしょうか。
その万菊さんが俊介に稽古をつけている場にボロボロの喜久雄が覗きに来たのをチラリと横に見た時、喜久雄の方を向きもせずに「あなた、歌舞伎が憎くて憎くて仕方ないんでしょ。それで良いの。それでもやるの。それがあたしたち役者なんでしょうよ」と言うシーン。踊り以外で好きなシーンのTOP3に入ります。とにかく、喜久雄が亮くんしか考えられなかったように、万菊も田中泯さんしか考えられません。ま、それを言ったら流星はじめ渡辺謙も同じですけどね。
踊り以外の好きなシーンTOP3の2つ目は前述の泣く喜久雄に俊ぼんが化粧してあげるところ。そして3つ目は、入院中の半二郎が病室で喜久雄に稽古をつけるシーンです。素の喜久雄がダメ出しされ自分の頬を叩いてからやり直すところ。まるでスッと喜久雄に曽根崎心中のお初が降りてきてような、ゾクっとする吉沢亮の化け物演技でした。
あーもうキリがありません!でももう少しだけ。冒頭の立花組新年会のシーン。まず永瀬正敏さんの貫禄、恰幅に驚きました。一昔前なら松方弘樹とかが演りそうな役。威厳がありました。そして妻役の宮沢エマさん。今まで様々なドラマで勝気な女性の印象が強かったのに、新年会に来た歌舞伎のスター半二郎を見る時のハート型の目といったら!役者って凄いなぁと強く感心した印象的なシーンでした。
他にも彼なくしては成り立たなかった本物の歌舞伎役者である中村鴈治郎や、実際に歌舞伎役者の家で育った寺島しのぶなど素晴らしい配役で、あ、そして音楽も!King Gnuの井口理さんの声は女形のようであまりにも美しく、映画の感動の余韻と流れる音楽とで、本当にエンドロールが流れ終わるまで立ち上がれません。とにかく何から何まで最高でした。早速原作本を買い、読み始めています。映画も最後にプレミアムシアターのプレミア席でもう一度観たいです。本当に素晴らしい『国宝』でした。
さて…実はこの翌週、ひょっとした弾みで運悪くなんと手首を骨折してしまいましたorz この写真は病院にてw そんなこんなですっかり予定が狂ってしまい、でももちろんサラ・ツアーは予定通り頑張ります!ただ片手でキーボードを打つのがかなり大変で…なので6/23-29の週報は休刊?させて下さい。いずれにしてもデスクワークか病院通いかしかしていないしね。6/30からの週(今週)はもうサラが始まります。日々VIPの方々からご連絡も頂き、海外からの方々も多いようでVIPの皆様にお会いするのを楽しみにしています。頑張るわ!
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