Amy's This Week
2017.07
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2017.07.16
6/26-7/2, 2017 イタリアTP Part 3 (7/26)と早めの夏休み。そして『キング・アーサー』
ついに帰国日を迎えたイタリア・トラベル・パッケージ。あっという間だったと感じるのは、楽しかった証拠だということですね。午前10時チェックアウトで全員のスーツケースを12時に出発するまでホテルに預け、貪欲にもウォーキング・ツアーその③に出発しました。 時間がわずかなためホテル周辺しか行けないのですが、そんな範囲にも見所満載なのはさすが永遠の都ローマです。ホテルから徒歩3分にある共和国広場のロッジアにて取り敢えずまた集合写真。このあたり一帯はローマ帝国時代広大な公衆浴場(テルメ)だったそう。噴水を中心とした円形の共和国広場の半分がロッジアになっており、これも当時の大浴場の半円形の壁面をそのまま利用しているそうです。
暑い季節に風の通り抜ける日陰ということで非常にありがたいロッジアは、フィレンツェでもそこかしこで「これがロッジアという造りですよ」とご案内していました。2000年以上も昔、クーラーがなくても夏に涼しく、冬に雪の積もらないロッジアは、土木・建築に長けた古代ローマの知恵の一つなんですね。
さらに3分ほどのところにあるモーゼの噴水を越えると、そこにあるのがサンタ・マリア・デッラ・ヴィットーリア教会です。なんといってもここには、ローマを代表する彫刻家ベルニーニが全盛期に制作した『聖テレザの法悦』があります。大理石を彫り込んでいることを忘れそうな、あまりに美しい表情、たっぷりとした布地のテレザの衣服、そしてそこからのぞかせる恍惚とした手足の指先…。ただひたすら、美しいです。
箱に50セント入れると照明が灯り綺麗な写真が撮れるのですが、私たちが行った時は先に来ていた観光客がしてくれていました。それに便乗して撮影は出来たものの、しばし見とれていると照明が切れました。するとTP仲間の一人Nさんに「私50セントあるので入れます。どこですか?」と尋ねられ、私が「これじゃないかしら」と指し示したテレザのある礼拝堂前中央にあった箱にNさんがコインを入れると…、何も起こらず。あら?照明付きませんね〜。どうしたのかしら??と思ったら、左はじにもう一つの箱発見!「Light 50 cents」と書いてあるではないですか!「あちゃ〜、Nさん、ごめんなさい!あちらの箱はただのお賽銭箱でした〜ww」ということでお詫びに私が正しい箱に50セントを。無事に再び照明がつきましたw そんなこんなでローマ で一二を争う美しい彫刻を鑑賞し終え外に出た瞬間、やっぱり外はあつ〜い!!まぶし〜い!!
ここまでは円形の共和国広場の左側から来たので、帰りは右側周りで道中を観光していきましょう。前述した通りこの辺り一帯は紀元3世紀末から4世紀頃にディオクレティアヌス帝の命で作られた巨大な公共浴場(集会場、運動場、庭園含む)の跡で、一部はそのまま遺跡として残されていました。そして最後の見学ポイントとなったのはもう一つの教会、ミケランジェロ設計のサンタ・マリア・デッリ・アンジェリ教会です。古代ローマに敬意を表して、ミケランジェロがわざと外観は遺跡そのままにしたという地味な正面から豪華な内部は想像出来ませんが、大きく書かれた『バジリカ』の文字が、この教会のプライドをのぞかせます(ローマ法王から特権を与えられた聖堂のみが『バジリカ』と名乗れるのです)。
豪奢な教会内ではちょうど大理石の床を修復中で、私はしばし目の前で繰り広げられる実際の修復作業に見入ってしまいました。こんな仕事もいいですね〜❤️
この教会の見どころは、床にある子午線=ローズラインです。現在のようにグリジッジに緯度0度として世界の基準が出来る前は、各国がそれぞれのローズラインを作って海図などを作成していたのですね。イタリアの基準はここにあったというわけです。
ここの子午線=ローズラインは1702年に当時の法王クレメンテ一世の命で作られ、実際に1846年まで使用されていたそうです。閏年まできちんと計測されたそうで、そこかしこに星座のモザイク画もありました。なんか、さすがイタリア❤️と思ったのは、映画『ダ・ビンチ・コード』でフランスのローズラインがあるサン・シュルピス教会が登場し、ミーハーな私はその後サン・シュルピス教会に行き実際に見てきましたが、フランスのものは床にただ一直線に引かれただけのシンプルなものだったからです。ここ、イタリアのローズラインにある各星座のモザイクでは乙女座が素敵でした。そして魚座も可愛かった!
こんな時、人ってどうしても自分の星座を探してみたりしますよね。しかし、なぜかさそり座が見つからなかったんです。「さそり座がないわ〜」と声に出したら、TP仲間が「あそこにちっちゃくありますよ!」と教えてくれました。おお〜!柱の陰にいましたww
そんなこんなで時間が来ました。そろそろホテルに戻らねば。小声で集合を掛け、静かに最後の集合写真。
今回のTPでは私、イタリアに謝罪しなければならないことがあります。イタリア人気質というか、イメージというか、完全に覆されました。昔はこんなじゃなかったんだけどなww 今はもう、あまりに時間に正確でした〜〜〜!!!フライトも列車もすべてオンタイム。そして何よりも、バスの送迎がめちゃくちゃオンタイム…どころか、むしろ早めなくらい。きっと渋滞を見込んでゆとりを持って来てくれているんですね。そんなの仕事なんだから当たり前!と思いますが、そんな感覚は日本人だけなのかもしれないんですよ。過去アメリカやカナダでもう嫌という程散々待たされ、何度も電話し、時には喧嘩までし、途方に暮れ…という経験がどれほどあることか!それが今回は、フィレンツェの空港のお迎えも出たら目の前にいてくれたし、その後会社問わず、どこの誰もがきちんと時間通りでした。イタリア人、すごい進化しています!!フィラデルフィア!!!トロント!!!イタリア人の爪の垢煎じて飲んどけ〜〜〜! そんなわけで、12時ホテル出発の予定が、なんと11:45には出発出来ちゃった(^^; イタリア人のバス会社も、手配のHISも皆良い仕事してくれました。そしてもちろん、絶対集合に遅れないTP参加者の皆様と、全員のスーツケースをドライバーさんと一緒にバスに積み込むお手伝いをしてくれた男性参加者2名。本当に皆様のおかげです。心より感謝致します。ありがとうございました。 ローマ・フィウミチーノ・レオナルド・ダヴィンチ空港で、チェックインしていたハスキーちゃんたち。どこまで行くのかしら?
そして、イタリアTPの皆様もチェックイン。帰りは直行便ですから、楽ですね。ぐっすり寝て下さいね!
…と、とうとうお見送り終了。皆様、帰っちゃいました…。はあ、とにかく誰もスリに遭うことも置き引きに遭うこともなく、暑い中体調崩すこともなく、無事に帰国の途に付けて良かったです。あとは無事におうちまで気をつけてね〜!!と心の中で言いクルッ!とUターンして私は鉄道駅へ。TPは終わり、ここからは遅めの冬休み?早めの夏休み?わずか3日間ながら私のローマの休日がスタートです❤️ スーツケースは無いので、ここはレオナルド・エキスプレスへ乗ってけ!ローマ・テルミニ駅までノンストップで30分でした。
空港でランチしていたので、ローマに戻った頃はすでに3時頃。駅で明日以降利用するローマ・パスを購入し、ホテルに戻ってスーツケースを受け取ると、一人暑い中スーツケースを転がしてホテル移動。新たなホテルにチェックインすると、その時に案内してもらったお得情報を吟味し、バチカン博物館の特別チケットだけ購入申し込みをすると一気に安心し、夕食をしてこの日は10時に寝てしまいました。 翌日、さあローマの休日が始まりました!3日間ローマ市内のバス・電車が乗り放題になるローマ・パスは、最初の2ヶ所だけ入場無料になる特典がついています。すでにフィレンツェ・カードで学んでいた通り、パスの威力は入場無料以上にそこでチケットを買う必要がないということです。だから、最も混むところに使おうと決めていました。バチカンは他国でローマではないため残念ながら含まれず。となれば、まずはコロッセオだぁ〜❤️
ローマの休日初日は、ローマ市内をコロッセオから回ろうと決めていました。めちゃくちゃ歩きましたよ。フォロ・ロマーノは以前行った時に、あまりに広く暑くて死にそうになった記憶があるので、次に行くなら絶対に暑い時以外と決めていたのでパスして…コロッセオ→ドムス・アウレア→サン・ピエトロ・イン・ヴィンコリ教会(ミケランジェロのモーゼ像❤️)→フォロ・ロマーノを見下ろすだけ→マメルティーノの牢獄(ローマの守護聖人ペテロとパウロが投獄されていたところ)→トライヤヌスの記念柱→ヴィットリオ・エマヌエーレ二世記念堂→ヴェネツィア広場→蝋人形館(クーラー!)→タイム・エレベーター(クーラー!)→パンテオン→サン・ルイージ・ディ・フランチェージ教会(カラヴァッジオ三部作!)→ナヴォーナ広場(四大河の噴水)…。 気づけばランチ抜き。あまりに暑いので、途中グラニータ(フローズン)の大きいカップ(があった❤️)を一杯飲んだだけでした。ということで、夕方ホテルに戻り、軽くシャワー浴びて、早めのディナーをゆっくりたっぷり頂き初日終了。はぁ、歩きました〜。 2日目はバチカンです!6月はピークシーズンということで、イタリアどこへ行っても観光客で溢れています。そこで今回は思い切って、通常バチカン博物館入場料16ユーロのところ、『Skip The Line』スペシャルチケットというものに30ユーロ出してみました。ありがたいことに、この日はあまりの湿度から雨が降ったり止んだりで、ギラつく太陽は雲で隠れていました。それでも温度は高いので汗だくです。そんな中…、バチカンに近づくとすでにめちゃくちゃ長い列が見えました。なんだこれ〜〜!!
まだまだ入り口までは何百メートルもあるんですよ!いやでも、私が買ったのは『Skip The Line』と言うくらいなのだから、きっと並ばなくて良いのだろう…と思い、列のない右側を歩いて行きました。すると、時々係員がいるんですよね。その度にバウチャーを見せると、「OK!」と言われてスイスイ。果たして私は何百人抜いたんだろう?いや、何千人かも?と思いながら延々と空いた右側を歩き、やっと入り口に到達しました。ここまでだけでもすでに疲れるほどの距離。あ〜、差額14ユーロの威力だな〜。てか、なぜ人々はたかが14ユーロをケチってあんなに並ぶのかしら???並ぶのが嫌いな私には全く理解出来ないことでした。 バチカン博物館は非常に入り組んでいるので、なるべく自分の興味のあるところだけを効率良くうまく回りたいと思うのですが、数年ぶりに来れば前回の反省など覚えているわけもなく、結局は毎回ラファエロの間とシスティーナ礼拝堂と、そしてピナコテーカ(絵画館)だけ行ければいいや、となってしまいます。それが今回は、偶然にもエジプト美術館にも入れたし、今まで興味はあっても行けなかったボルジアの居室にも行けて大満足。そしてやはりラファエロの間です。『アテネの学堂』からアクセル・ローズが愛した(きっと!)『Use Your Illusion』❤️
システィーナ礼拝堂は撮影禁止なので見上げるだけ。そしてピナコテーカです。かつて1989年に2ヶ月だけ上野の国立西洋美術館で『バチカン美術館展』という企画があり、それに行った私はメロッツォ・ディ・フォルリの天使たちに恋をして、カラヴァッジョに驚愕し、以来、イタリアを愛するようになったのでした。やがてついに念願の本家バチカン博物館に来れた時「あれ?あの天使やカラヴァッジジョはどこ?」と思ったら、この絵画館=ピナコテーカにあり、「また会えたね❤️」と感無量でした。そんな私の人生を動かした天使ちゃんたちがコレ。
そして、驚愕した迫力の初カラヴァッジョ(私にとっての)がコレ。『キリストの埋葬』です。力強いニコデモの足。飛び出すようなお棺の蓋…。いつ見ても、何度見ても、感動以外の何ものでもありません。
…ということで、バチカン博物館&絵画館を堪能した後は、念願のサンタンジェロ城です!初ローマでは行く機会が無く、今度こそ!と思った2005年にはなんと私がローマに入る前日に法王が亡くなってしまい、国立系施設はオールクローズだったのです。その後は南伊だけ、ミラノだけ…ということで、今度こそ!!のサンタンジェロ城でした。このためにローマ・パスの2ヶ所目を使わずとっておいたのですが…おお〜!やはり雨の中、長い列がありました。ローマ・パス、ブラーボ!!❤️
サンタンジェロ城の内部は、映画『天使と悪魔』の中でたっぷりと見ていた通り。薄暗い入り組んだ通路、階段、牢獄、トンネル…いやこれは…思わずニヤニヤしてしまう自分を抑えつつの、大満足のサンタンジェロ国立博物館だったのでした。途中、回廊にあったカフェでランチを済ませ、下りも別の通路だったため最後まで楽しかったサンタンジェロ城。お次はサン・ピエトロ広場へと向かいました。 その途中、HRCのバチカン支店(レストランはなくストアだけ)があったので、クーラーを求めて立ち寄りました。するとバチカン限定Tシャツがあり、買わずに写真だけ(^^;
ところで、運が良いのか悪いのか、今回フィレンツェではフィレンツェ守護聖人の日ということでフィレンツェ市の祭日があり、その日は花火を見ることが出来たのですが、なんとこの日はローマ市の祭日だったのです。ローマの守護聖人聖ピエトロと聖パウロの日。昨日はこの二人が投獄されていたという教会の地下牢獄を見たばかりでしたが…、そっか〜、今日か〜。ということで、サン・ピエトロ大聖堂は特別ミサのため一般人は入れず。なんと残念。結局ミケランジェロのピエタには会えないこと決定です。それでも広場には入れるとのことだったので、空港のようなX線検査に荷物を通し、自分自身もボディチェックを受けて、広場だけ。まあ、なにもかもというわけにはいきませんね。しばし写真撮って、名残惜しくもバチカンを後にし頑張ってポポロ広場まで歩きました。サンタ・マリア・デル・ポポロ教会でさらなるカラヴァジョを拝んで、そこから地下鉄で戻りこの日も終わり。明日は朝早いのです。 そんな日、TPの皆様が無事に成田に到着したとのお知らせがありました。皆様、ありがとうございました!!それぞれのご自宅まで、さらにお気をつけておかえり下さいね〜❤️
そして迎えたローマの休日最終日は、どこか遠出をしたいと思っていました。でもどこにするか吟味する暇もなく、結局前日にネット予約。取れて良かった❤️ 初めてのカプリ島へ行きました。どれほど暑くても、海なら許せるのは不思議なもの。しかもその海があまりにも美しいのですから、本当にご機嫌。小さな船に乗り換えて、ティベリウス帝が愛して11年間篭ったという島の周辺をクルーズし、青の洞窟を覗きました。
クルーズ後は、「カプリの上」という意味の「アナカプリ」という山の上の可愛い街へ行き、ランチ。そしてしばしのフリータイムです。とても可愛いお店が並んでいて、買い物しながらたくさん写真も撮ったのですが、そのうちの1枚を選ぶなら、やっぱり一番美味しかったレモン・グラニータ❤️ カプリ島はレモンが名物なのでした。
そんなこんなでついに三日間が終わってしまい、気づけば無事に帰国していました。またもやオンタイムどころか、予定より少し早めの成田到着。やるなアリタリア。もう「ラテン・タイム」なんてバカに出来ませんww 東京は梅雨の最中なのに暑いと大騒ぎになっていますね。いやいやフィレンツェ&ローマ暑かったですからww 真夏にラスヴェガスに行った2年前と同様、暑さに強い夏を過ごせそうですww そんな帰国の週にも1本。いきなり英国、『キング・アーサー』です。
元マドンナの夫ガイ・リッチーが監督なので、作りは軽いですww スピーディーな展開と言えば聞こえが良いかな?w それは観る前から分かっていることなので文句はないです。それでもお話は歴史もの(神話もの?)なので、なかなか面白い。しかも、ベッカムが出ていました!かなり特殊メイクしていたので、一瞬「どこのおっさん?」って感じでしたがww 良い意味でも悪い意味でもイギリスならではで、だからこそのイギリス人ガイ・リッチーのこのぶっ飛んだ作りなんでしょうが、これは歴史が浅く、ヨーロッパの歴史や神話をやたら信奉するアメリカ人には理解出来ないだろうな。と思ったら、案の定、アメリカでは大コケしたそうですww そう、この作品は歴史や神話に対してのリスペクト皆無だからねww ただその国の人間であれば、子供の頃から散々聞かされ学ばされた物語なので、ここらで自分なりの解釈をしたい…というのが ガイ・リッチーの思いだし、それは日本人の私には分かりましたw もともとのアーサー王のお話をアウトラインだけでも知っていれば、かなり楽しめる作品でした。 TPから戻って以来、いろいろ溜まっていたことがありかなりバタバタして、思うように週報を書き進めることが出来ませんでしたが、山は越えたのでもう少しで追いつけそうです。今は三連休の真っ最中。皆様、熱中症に気をつけて、楽しい連休をお過ごし下さいね!!!
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