Amy's This Week

2024.08

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2024.08.29

8/19-25, 2024 写本展と、『エア・ロック 海底緊急避難所』

前から気になっていたのにズルズルしていた写本展。やだ、今週いっぱいで終わっちゃうじゃない!と慌てて行って来ました。コレ私がめちゃ好きなもの。あちこちの美術館で買った絵ハガキたくさん持っています。楽しみ!

タイトルに『小宇宙』とあるように、ホント、宇宙なんですよ。めちゃ奥深い。元々本なので作品(というか各ページね)は決して大きくありません。あの「実物は小さくてびっくり!」な『モナリザ』よりずっとずっと小さいですw それも中世の時代なので、物語というよりは圧倒的に聖書関連の祈祷書が多く、貴族が持ち歩くマイ祈祷書などはさらに本当にコンパクト。そのサイズの中に、めちゃ細かく文字と装飾を書き込むわけです。印刷技術が無い時代なので全て手書き。一体どれほど細い筆を使ったのかしら。とにかく楽しみでした。

最終週ともなれば激混みの国立西洋美術館…のはずが、意外に予想よりは落ち着いていました。やはり写本って地味なイメージがあるのでしょうか。まあ地味ですよねww とにかく小さいし、作者は無名だし(てか、作者ではなくあくまでも「写し書き」した人)。でも、文字は写しても、その隙間にあるアートは多分写した人の個性があるんじゃないかな。日本でも写経という文化があるけれど、写経は本当に文字だけだもんな〜。まあ隙間無いですもんねw

写し書きの本なので当然表裏があり、だから少し裏の文字や装飾が透けて見えてしまうのも写本ならではです。文字は全く読めませんが、眺めているだけで宇宙に入り込んだ気分になります。聖書なのにちょっと悪魔っぽいのがいるのもご愛嬌w 悪魔がいるから神様がいる(逆もまた真)というのがキリスト教の考えだしね。

両脇に小さく(全部小さいけどw)書かれた文字は注釈?いや注釈にしては文章ではなく単語っぽいので、ただの付け足しかな?

一体これは何だろう?情けない顔がご愛嬌w 羊の頭みたいな?いやドラゴンの頭なのか?人の足のように見えるのがドラゴンの手?よく分からないけどなんか可愛いw

どれもとても小さく普通に立って眺めたらこんな感じです。これじゃあ全く分からない!めちゃ顔を近付けて(近眼なのでw)ガン見するのですが、いやー写真って便利よね。あ、この写本展はほぼ全作品撮影OKでした。なので見たい部分をズームで撮って、さらに大きくして見ればたっぷりと楽しめるわけです。21世紀万歳!w

こうして大きくなればホラまた見つけられた。変な顔のドラゴンw

この背景になっている四角とかめちゃ細かくて綺麗!一辺は1mmも無いと思います。こういうのを一日中かけて極細筆で描いていられたら楽しいな〜。

この雉(?)の顔つきったらwww

これはまるでオフィーリア?いえ、時代はオフィーリアよりも前じゃないかな。上にキリストがいるので洗礼を受けている場面かもしれません。

これは特に美しい!超アップクロースに撮りました。中世の時代(以降も)特に青は植物ではなく鉱物のラピスラズリをすり潰して作った色なので大変高価だったとのこと。惜しげもなく使っている(とはいえ面積は小さいですが)ところが贅沢な写本ですね。ふと思ったのは「藍」は西洋には無かったのかな。渋沢栄一の生家は藍商人でした。売るだけではなく藍染めの元になる藍玉生産もしていて、そこで渋沢栄一はビジネスの元を父から学んだんですよね。残念なことに…私の元へは未だ渋沢さんのお札は回って来ませんw

この可笑しなおじさんの顔ったらww いえ失礼。きっと聖人でしょう。

これは何をしているところだろ?お棺の中のキリストに聖骸布をかけるところ?ん、かけたからただの布が聖骸布になったんですよねw

上の作品もこれも楽譜です。この頃は四線だったんですね。この聖人のお顔の綺麗なこと!まだ少年のようです。

めちゃ豪華な楽譜!黄金が眩しいです。

手のひらにしっかり釘の跡があるキリスト像。お棺から出て復活したところでしょうか。上の天使も素朴で可愛い!

羊飼いたちかな。まるでブリューゲルのような雰囲気。何度も書きますがめちゃ小さいんですよ。これはたぶん2cm四方あるかないか…。

つい身を乗り出してじっと見続けてしまい、ふと我に返り後ろで待っている人がいないか気にしていたのですが、前述したように最終週の割には意外と落ち着いた雰囲気でゆっくり観ることが出来ました。実はこの日、この後に用事があって割と急いでいたんです。もっとゆっくり鑑賞出来る時に行けば良かったと後で悔いました。

この辺まで書いてちょっと気が付きました。作品はパッと見どれも似た感じ。なのに私ったら撮り放題を良いことにめちゃたくさん写真がありました。もうキリが無いっ!ここで一回見直して、思い切り写真を削って仕切り直しです。かなり思い切って削らねば!とはいえ…この可愛らしい人面鳥は削れないでしょw

これは見た瞬間、おお〜!ラファエロの天使ちゃんたちだ!と思った作品です。画面の底辺に沿って洒落のように描かれた餌を啄む大小の鳥。一見亀かと思いましたよww 足見て鳥と判明w

私が想起したラファエロの天使ちゃんとはこちらです。ドレスデン美術館の『聖母子像』から。

こ、これは可愛い!キツネちゃん?と思ったけど…いやよく見たら牛かな。なぜこんなとこにw しかも卑屈な目つき…w

モナリザの背景を思わせる美しい光景をバックに何かを書く女性。品のある青をふんだんに使った美しさに惹かれますが、その対比として下の怪獣が良いです!なんだこりゃww This is 中世な感じがします。

これも羊飼いの図。羊ちゃんは一体何頭いるのでしょう。まあ私が惹かれたのは手前のわんこ。羊たちをちゃんと導く羊牧犬ですね。お仕事お疲れ様な雰囲気です。大体私が惹かれるのは動物とか怪獣ですねw 子供かw

下部のドラゴンと獅子の対峙が可愛い。吠えて牽制し合っているのでしょうか。もしかしたら対立する二家それぞれの紋章にある象徴だったりしてね。キャピュレット家とモンタギュー家みたいな。

あ〜これは『神秘の子羊』だ!!とめちゃ興奮w

私の愛するヤン・ファン・エイクの『神秘の子羊』がこちら。これを見るためにゲントまで行きましたw

これは何でしょう?真ん中の昆虫です。まさかGじゃあないですよね?(汗)上のカタツムリは可愛いです。てかなんか歩いた跡のヌメりまで描かれててちょっとキモいかなww

…とまあ際限無いほどに小宇宙に入り込んで楽しみました。とにかくチマチマした中によくもまあここまで繊細に描いたものだと大感動。キリスト教に疎い私には祈祷書という存在そのものがどこか神秘的です。長くなったついでに、そんな祈祷書で思い出したベリー公のいとも豪華なる祈祷書について。これを見たくてパリに行った時に足を伸ばしました。シャンティイ(とガイドブックにはあるけれど、どう聞いても現地の人たちはションティイと発音していました)というパリ郊外の地にあるシャンティイ城内のコンデ美術館です。

電車で行き、駅から延々歩きました!30分くらいかな。バスもあると後で知りましたが、きっと本数は少なさそうですw ヨーロッパの美術館は大抵どこも元はお城か宮殿。ここもお城で、内部は豪華絢爛でした。

ベリー公のいとも豪華な祈祷書とは、カレンダーのように各月毎に星座とその季節の風物画とその時期の祈りが書かれたものです。安倍晴明も星を見てカレンダーを作っていたわけですが、その辺りは古今東西同じなのですね。これは1月で新年のお祝いの席。右端に座る恰幅の良い人がベリー公です。1月から12月まで、まさに「いとも豪華な」絵が付いた祈祷書です。凄く有名なのでネットで簡単に見れますから興味ある方は見てみてね。

余談ついでに…シャンティイ駅からお城の方向へせっせと歩いていた時、あーやっと着いた!と思った豪華な建物は…お城ではなくお城付随の馬小屋でしたwwww 今は生きた馬の博物館になっています。ああ、貴族のスケールったらww

 

そんな週の一本は『エア・ロック」です。

飛行機が海に墜落するお話。これは絶対に機上エンタメでは観ることが出来ないものですねw バードストライクに遭って高度2万フィートから機体が海へ落下。機体には大きな穴が空いててそこからサメが襲ってくる…というパニック作品です。

こういう作品を観ると必ずするコト二つ。一つは、生き残る人を予想すること。言ってしまうと生き残るのは3人でそのうち2人は当たりましたw もう1人は…そう来たか、って感じ。なかなか面白い展開でした。

もう一つの必ずやるコトとは…水の中に入る映画を観ると、絶対一緒になって息を止めませんか?ww バカだなと思いながら必ずやってしまうのですよw もちろん、私はこんな深い海底からは生還出来ませんww

まあ90分の作品なので、ダラける暇なく楽しめました。これで飛行機乗るのが怖くなるとか?いえいえ絶対にそれはないわ。だって2万フィート上空にまで飛んでくる鳥なんていないものww そもそもこれが観ている間ずっと疑問だったのです。で観終わってすぐ調べました。2万フィートをメートルにしたら?6000mだって。鷲鷹系でせいぜい1000m。あとのフツーの鳥類は100mくらいらしいので、万が一バードストライクに遭ってもこんな深い海底にまで沈む心配は無くて、私でも浮上出来る程度かなと思いました。って、かなり真剣に調べちゃったわwwww

 

週末は東京ガーデンシアターでLUNA SEAの2デイズ!盛り上がりましたよ。今年のツアーではなんとスタンプカードがあって、初日は持って行くのを忘れてしまいました。が日曜日にそのことを言ったら土曜日の分もスタンプ貰えて嬉しかったですww LUNA SEAは35周年記念ツアーなのですが、日曜日はやたら50周年っぽいグッズを手にしたりTシャツを着ている人がいました。後になって分かったのは、お隣の有明アリーナではアルフィーの50周年記念ライヴだったとのこと。1万人全員に手書きサインをプレゼントしたんですって。凄いなアルフィー。LUNA SEAも50周年まであと15年、続けてくれるかな?って自分の方が心配だわwww