Amy's This Week
2022.04
4/18-24, 2022 『空也上人と六波羅密寺』展と、『ハッチング – 孵化 – 』
この週、ついに2021年度決算が終了しました〜!Yay!!! コロナ禍となって以来、私の仕事はかなり暇になっていたので、久しぶりに詰め込んで仕事をしましたww どうにか終わってホント良かったw この解放感たるや!ww
そんなわけでずっとオフィスに詰めていたので、少し前に行ったトーハクの『空也上人と六波羅密寺』展について書きますね。
一度も京都の六波羅密寺に行ったことのない私でも、この空也上人は知っていました。その口から『南無阿弥陀仏』の六文字が仏様の形に具現化されて飛び出しているという表現や、13世紀に針金細工を木造の仏様に組み合わせたことも画期的ですよね。これはこの機会是非ホンモノを見なくては。
行ったのは4月も上旬だったので、上野公園には桜が咲き人が多くて大変でした。これは博物館も人でいっぱいかしらと、戦々恐々として向かいましたが…
意外とトーハクの中は静かで良かったです。どうやら多くの皆様は本当に上野公園の桜を観に来ていたのですね。こうした仏様を観る展覧会なら特に静かに観覧したかったので、大きく安堵して中に入りました。
展示会場内では撮影禁止なので、以下の写真は公式サイトからです。薄暗い会場内では、まず六波羅蜜寺についての説明を読みました。中世の京都では、亡くなった人々は風葬(鳥葬)としており、そうした場所(鳥辺野)と町との境にあったのが、六波羅蜜寺だったそう。
仏教では西方浄土(極楽は西にある)の考えがあったため、鳥辺野は京都の東にあったというのも興味深く、現在のNHK大河『鎌倉殿の13人』の時代ということもあり、今まで戦国時代以降しか興味がなかったというか、分かっていなかった私には、新たな世界が広がるようでとても面白かったです。
そんな冥界の入口にあったお寺ならではの、閻魔大王様です。なかなか恐ろしい表情をしていますね。
亡くなった者は閻魔様を中心とした十人の王に裁きを受けるわけですが、その十王をまとめるのが地蔵菩薩様とのこと。全く知りませんでした。天をつかさどる虚空蔵菩薩に対して、大地をつかさどる地蔵菩薩。今後どこかでお地蔵様に出会った時には、もっときちんとお参りしようと思いましたw そして何より感動したのは、六波羅蜜寺の地蔵菩薩像は運慶作とのこと。凛々しい!
また、元々は平家の地であったことからか、平清盛像もありました。『鎌倉殿』のイメージが新鮮なので、この像を見てマツケンの方が貫禄がある…なんて思ってしまいましたwww
他にも数体の貴重な像を拝観してから、いよいよ本日のメインイベント。空也上人です。京都の六波羅蜜寺では正面からしか拝観出来ないところ、ここ上野では360度ぐるっと一周して拝観出来るというありがたさ。さあ、後ろ姿までとくと拝見させて頂きましょう。
まずは…その小柄さに驚きました。身長は約117cmとのことで、これは実際の人間の顔と、その口から出る6体の仏像とのバランスが合うよう調整された大きさだとか。作は運慶の四男(康勝)。さすが、諸々考え抜いた結果なのですね。迫力とか、重みとかではない、オーラのようなものを感じました。
小柄だと思いながらも、だからこそかむしろ品格を感じ、有り難みも感じました。山中で会い愛した鹿が殺され、それを嘆いてその皮を見につけ、角を杖にして、流行り病の収束を願う念仏を唱えながら市中を歩いたとか。そしてその鹿を殺した猟師は、悔いて猟師を辞め空也上人の弟子になったそうです。
360度から拝観出来るこの機会。しっかり観せて頂きました。
空也上人が『南無阿弥陀仏』と唱えると、その声が阿弥陀如来の姿に変じたという伝承を、康勝が目に見えるよう立体化したという、この有名な口から出る6体の仏像。当時こうした画期的な造りは邪道などと言われはしなかったのでしょうか。本当にその想像力は素晴らしく、この康勝作の空也上人像は鎌倉時代のエポックメイキングな存在ですね。
とはいえ、現代におけるその人気ぶりには驚きました!小さなフィギュアが販売されていて、その価格が9,800円?!しかも大人気で売切れ続出とは。限定販売というのも、欲しくなる所以でしょうか。
確かに有り難いし、疫病退散を願った空也上人像ですから、コロナ禍の今にはぴったりですね。この写真はネットにあったものですが、私が行った時には、すでに完売御礼となっていました。そんな大人気ぶりに驚きながらも、なんだか世の中捨てたものじゃないな…なんて風にも思いましたw
というわけで、タイミングが良かったのか、じっくりと空也上人像を拝観することが出来てとても良かったです。外に出れば、トーハク東洋館前には美しい寒緋桜が。梅のように色とりどりで、とても素敵でした。
…と、少し前のことを書きましたが、やっと決算を終えたこの週の一本は、『ハッチング - 孵化 - 』です。
フィンランド映画ということで、言葉はフィンランド語。映画といえば英語に慣れた身には良い意味で違和感があり、それがまたこの作品を独特の雰囲気で包み込み面白くしているようでした。
とある家族に起こる出来事です。この母親がいかにも今時いそうな人でSNS大好き。自分の家族を全員顔出しで、いかに幸せ家族かを世界中に配信するのです。私の親だったら絶対やめて! と言いたいところですが、主人公はまだ12歳。そんな母親には秘密もあっていわゆる毒親。それでも12歳の少女にとっては愛する母なわけで、少女は気づかないうちにストレスを溜め、そのはけ口として森で見つけた卵を育て始めるのです。
これが異様な大きさに育ち…で、そこからの展開が全く私の想像のずっと上をいっていてかなり面白かったです。
ホラーというよりはダークファンタジーな感じですが、そこはデル・トロ監督とは異なり北欧ですから、ずっとファッショナブルw だからこその不気味さもあって、ホント面白かったです。もう少しはっきりと全体像を見せて欲しかったな〜。あの子を。そしてそこからの変容がウヒョ〜!って感じwww そうくるかw となるとラストは…入れ替わって家族は続くの?と思うと、そこで一番毒親ママの恐ろしさが迫ります。
まあ、ネタバレしたくないので感想は以上が精一杯w 久しぶりの単館系は、やっぱり面白かったです。
週末は友人のお誕生日でした。よく、年齢を重ねると「もうおめでたくはない」という人もいますが、いえいえ、年齢を重ねるほどに、健康にお誕生日を迎えたことは本当におめでたいことです。感謝でいっぱい。そんな友人と楽しい銀座ランチをして、その後お買い物をしました。可愛い三毛猫パン!黒い部分はチョコレート味で、とっても美味しかったです❤️
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