Amy's This Week

2022.05

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2022.05.02

4/25-5/1, 2022 ふつうの系譜展と、『ドライブ・マイ・カー』

先週決算まとめが終了し、さてどこに行こうかと東京の美術展を調べてみたら、府中市に良さそうなのを発見!府中市美術館って行ったことがなかったので、早速お散歩気分でお出掛けしてきました。過去、日本画の『奇想の系譜』展というのを何度か観たことがありましたが、それに対する『ふつうの系譜』展とは。これは面白そうです!

府中駅から、乗車賃100円のちゅうバスという可愛いバスに乗って到着した府中市美術館はとても立派な建物でした。初めての美術館に入る感覚は海外や地方のイメージだったので、都内にもまだあったと大興奮w これは楽しみ!

敦賀市立美術館の作品がメインのようで、もちろんそちらにも行ったことはないのでますます楽しみです。内心、やっぱり普通が一番よね〜なんて思いながら入館しましたw

平安時代に生まれたというやまと絵=まろ画。こーゆーのはあまり興味ないけれど、服装など『鎌倉殿の13人』風な感じなので、風俗画のように見たら楽しいかもw

では中へ。中は撮影禁止なので、写真は公式サイトや購入した絵はがきからです。

いろいろありましたが、私の好きな動物モノをピックアップします。まずは美術館入ってすぐ、巨大なポスターになっていた虎ちゃんです。私の虎ちゃんは今年はもう忘れようと思っていた矢先、ん?最近どうした?的な調子の良さ!いやいや、調子に乗らず冷静でいましょう。もう精神をかき乱されるのは疲れてしまうのよ…。なんて全然分からない方にはごめんなさいwww 話が逸れましたねw こちらは岸駒の『猛虎図』です。ちょっと首を傾げた様子が可愛いです。

こちら、もう有名過ぎる円山応挙の『雪中狗子図』です。雪の上に彼らの足跡がいっぱい!雪の中でも元気に遊んでいる様子がなんとも可愛いです。

これも円山応挙の『狗子図』。円山応挙は残っているだけで生涯30匹の子犬を描いたと言われていて、とても犬が好きだったんですね。それも子犬ばかり。子犬が可愛いのは今も昔も同じですね。が、もしかしたらこの時代は無事に成長するわんこが多くなかったのかな?なんて、ちょっと哀しい想像もしてしまいました。ごめんなさい。

こちらは長沢芦雪の「紅葉狗子図』です。長沢芦雪といえば、巨大な象と牛の屏風に圧倒された記憶があります。そしてその巨大な黒い牛のお腹あたりにちょこんと寄り添う子犬がまた可愛いんですよね。この人も子犬を多く描いたのは、やはり師匠の円山応挙の影響でしょうか。隅っこに描かれた雀も可愛いです。

面白かったのはこちら。原在中の『菊に鶏図』です。口にバッタを咥えていて、雛にあげようとしているパパの図は微笑ましいです。ママはどこだろ?ww 近くでよ〜く観ると、若冲に負けず劣らず雄鶏を緻密に描き込んでいて、非常に美しかったです。

思わず首を傾げてどうなってるの?と思いながら観たのがこちらw 蘇我二直庵の『岩上鷹・柳枝鷹図』です。一見地味な水墨画ですが、この躍動感といったら!特に柳枝の上にいる鷹のポーズは一瞬の動きをキャッチしていて、さすがな観察眼です。

最後に選ぶのはやっぱり猫w 司馬江漢の『猫と蝶図』です。蝶を目で追うため上を向き、その明るさに瞳孔が極限まで細くなっている猫の目は、可愛くはないですがw やはりよく観察しているなと思えます。この後この子は、蝶を捉えようとジャンプするのでしょうか?でもきっと、捕まえることは出来ないでしょうねw

…と、平安時代から江戸時代までの、ただただ美しい、ただただ可愛い…などのふつうの絵を楽しみました。やっぱりふつうが一番ですw 鑑賞するこちらも、ただ美しい、可愛いと感嘆して眺めれば良いのですから。今回考え込んだのは、せいぜい鷹のポーズくらいw 良い意味でとても楽に楽しめる美術展でした。

GWに突入しましたが、もしどこに行こうか悩むことがあれば、こんな都下の美術館はいかがでしょうか。5/8(日)までです。
http://fam-exhibition.com/futsu/

 

そんな週の一本は、年に一度は邦画を観るけど今年は武のヤクザ物も岡田くんのチャンバラ物も無さそうなので、アカデミー賞を獲ったのだからと、これに決定。『ドライブ・マイ・カー』です。

う〜ん、端的に言えば、私にはダメでしたw カンヌで四冠と評価されたということは、そういうことですよねw だいたいカンヌは、単館系の小難しく理屈っぽく淡々とした作品が好きなのですから。もちろん、そうした作品の方が芸術性が高いと評価されるのは分かりますけどね。単純に、基本メインストリーム系な私にはダメということです。(単館系で好きなのはホラーばかりだものwww)

でアカデミーですが、まあ受賞したのは外国映画賞でしたね。この淡々として、感情を出さず、思ったことを言わず、グッと飲み込んで生きていく人々や、行間だらけの作品が、どこかエキゾチックに見えたのかしら。岡田将生さんはカッコ良かったけどw

いや、でも思い返してみると私はラッセ・ハルストレム監督が大好きで、『サイダーハウス・ルール』(1999)とか『シッピング・ニュース』(2001)などが大好きだったのでした。グッときて泣きさえしました。う〜ん、どこが違うんだろう?やっぱり村上春樹の方が説明が少ないかな〜。いろいろ結局、最終的に分からないことが多いですよね。

そして…ふと気づけば今年のアカデミー賞はとにかく手話の勝利!って感じですね。そういう時代なのかな。

 

さて、世の中GWですよ!もう20年以上祝日には関係のない生活をしている私には、GW何それおいしいの?的な感覚ですがwww それでも週末には久しぶりに友人たちと3人で飲み会をしてたっぷり楽しみました!よく行くお店のテーブルに仕切りのアクリル板が無くなっていたことに、コロナ規制が和らいだことを実感しました。皆様も楽しいGWをお過ごし下さいね!!