Amy's This Week
2017.05
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2017.05.21
5/15-21, 2017 Fxxk Cancerと『メッセージ』
海外から友人知人が来た時、丸一日使える時は鎌倉へ連れて行くのが私の定番ですが、半日や数時間でちょっと都内を見たいと言われ、特にどこと指定が無い時はだいたい銀座へ案内します。そして銀座通りを歩いてからついでに歌舞伎座の前へ連れて行き、写真を撮ってから地下のお土産売り場に行くのが鉄板。そんな時、連れて行った自分もつい一緒になり買い物をしてしまうのは、やはりここが魅力ある場所なのでしょう。
なぜ急に歌舞伎に想いを馳せたかというと、この週中村獅童さんが癌であることを公表したからで、勢い癌という病の怖さがぶり返したのでした。今や二人に一人は癌になると言われる時代。それ自体は生涯罹患率であり、50歳以下であれば罹患率はわずか2%だそうですし、人間いつかは死ぬものです。その時の死因が癌となる確率が男性で4人に一人…というだけのことだと思えば、それほど騒ぐことではないのかもしれませんが、歌舞伎ファンの方々の気持ちを考えると、胸が締め付けられる思いがします。今から7年前、2010年のマクドナルドのCMが大好きでした。 https://youtu.be/yIgCJHVNtRo 中村勘三郎さんを中心に、三津五郎さん、その息子たち…その他私が知らないだけで歌舞伎役者さん勢揃いのこのCM、シナトラのカバー曲がまた歌詞といい声といい素晴らしい相乗効果で、日本人の心というか、江戸っ子の『粋』というものが凝縮されていて、世界に誇れるCMだ!なんて思っていたんですよね。その勘三郎さんも三津五郎さんも4人に一人に当たってしまったわけです(涙)。 もちろん、獅童さんは超早期発見とのことですから、秋頃には復帰しているでしょう。雨上がりの宮迫さんやサザンの桑田さん、エアロスミスのトム・ハミルトン、さらにロッド・スチュワート、メリッサ・エスリッジたちのように。彼らサバイバーたちは、病を乗り越え以前より一層強くなっているようです。しかしそうなるまでの過程では、本人や家族、周囲の人々はもちろん、同じように、ファンもどれほど心を痛めたことか。特にVIPファンの皆様の思いはとても強いし、そういったファンの皆様は歌舞伎にもいるわけで、この週は多くの歌舞伎ファンがショックを受けたことでしょう。早く、「あの時は心配したね」と思い出話になることを切に願っています。
私は長くエアロスミスに関わってきました。その中で、2006年にベースのトム・ハミルトンが喉頭癌(厳密に言うと、英語では単純にThroat Cancerと発表されたので、喉頭癌なのか咽頭癌なのかは分かりません)になり、低侵襲手術を受け安心をしていたら、2011年に再発。この時は、最初の時よりもずっと見た目がやつれていたし、本人も当時は再発を公表しなかったので(のちに公表)、なにかとても深刻な雰囲気が漂っていて、 私も決して 病気に触れてはいけないと思っていました。しかしその後の経過が非常に順調で、2015年には担当医(全米一の咽喉専門医だそうです)から「もう 定期検診もしなくていい」と言われたそうです。それでもトムは「安心をするために、今後も一生半年ごとに行く」と言っていますが、見た目もすっかり健康そのもの。だいたい人は誰でも40も過ぎたら何かしら体の問題を抱えているものです。それがいつ悪化するかという心配は、例えば日本に住んでいればいつ大地震が来るのかという心配と同じで、生きている限り心配し続け、折り合いをつけなくてはならないことなので、トムにとっての病はシンプルにそれらの一つと化したのだなと思います。ホントに良かったです。 VIPの仕事では、VIPファンの皆様と直接会ってお話しますので、その際に質問を受けることもあります。そのため私たちVIPスタッフは、何か取り立てて話題がある時、病気以外でも例えば彼女が出来た、別れた、家族に不幸があった…などなど、プライベートなことで噂が出ている時は、果たしてそれについて触れて良いのか、触れてはいけないのか、触れて良い時は詳しく話して良いのか、触れてはいけない時ならノー・コメントで通すのか、はたまたはっきりと否定すべきなのか…など、結構細かく下調べをしたりしますww だって私たちはVIPファンの皆様のためと同じ比重で、アーティストのためにも存在しているので、双方の間で誠意を持ちつつ出来る限りの対応をしたいからです。
(VIPの皆様を見下ろして) 病気の場合は、はっきりと診断が下され、その対応(入院、手術など)が決定すると公表するアーティストが多いです。それは情報解禁ということなので質問があれば発表された内容を言えば良いのですが、そこまでいかない場合、つまり大きな病気ではなく、入院一晩、点滴1本で終わった場合などは、往往にしてファンに知られたくないアーティストが少なくありません。もちろんその理由は余計な心配を掛けたくないからに尽き、実際本当にもう心配するほどのことではないからです。が、ファンとしては「疲労が蓄積して一瞬倒れた→病院に行った→点滴を一本打った→調子が戻ってホテルに帰った→今日はすっかり元気」…といった一連の経過を全て知りたいですよね。そう分かってはいても言えない時、VIPスタッフは心の中でファンの皆様に「ごめんなさい」と言っているのです。 病に侵される可能性があるのは誰もが公平なので、時にVIPファンの中にもいます。「癌と診断され、ガン保険で治療費とは別にお見舞金100万円が入ったので、これは楽しむために使おうとVIPに来ました」とおっしゃった方がいらっしゃいました。ご本人はそうあっさりおっしゃっていましたが、どれほどの思いであったことか。有難いことに、その方はその後も機会ある都度VIPにおいで下さり、その後10年経過報告を受けました。これは嬉しかったですね〜。世の中、悪いことばかりじゃありません。 …と、今週は少し重くなってしまいましたが、もちろん、好きな人はいないでしょうが、とにかく私はガンが嫌いなんです!最近の嬉しいニュースとしては、あと2-3年後に尿だけでガン検査が出来るようになるそうですね。その費用は1000円とも100円とも言われ定かではありませんが、とにかく安いとか。あとは、なってしまった人の治療法がさらに進むことを願ってやみません。日々ガンと闘っている医師や、ガン治療の研究者を心底応援します。またもちろん、今現在ガンと闘っている世界中の方々を、心より応援しています…。 そんな週の一本は、『メッセージ』です。
ある友人に「何観たの?」と訊かれ、「『メッセージ』だよ」と答えたら「バカウケ?」と言われ、え?そんなにウケてる映画なの?と思ったら、どうやらこの作品、巷ではあの謎の物体が「ばかうけ」(おせんべいのw)そっくりと話題になっていたそうですww ということで、一体あの物体は何?どこから来て、何が目的なの?と、誰もがそう思って観に行く作品でしょうが、最後まで観るとそういったSF的なことよりも、この監督のやりたかったことはこれなのか〜と、ちょっと騙された気分になります。そう、これは宇宙人vs.人間の映画ではなく、監督vs.観客なのかもしれません。なので、『ID4』など派手に宇宙人と戦う系や、『エイリアン』シリーズのように恐ろしい謎の宇宙生命体に遭遇する系を期待していたらかなり裏切られます。が、人間ドラマ好きだったり、どんでん返し好きにはオススメです。 そう、何と言ってもどんでん返しが強烈なのでここでは詳しく書けませんが、エイミー・アダムス扮する知的な人間が、何度も他からは愚かと見えがちな行動や判断をするのが、果たして本当に愚かなのか。一体何が愚かで何が愚かではないのか。本人が納得した上で選択した事であれば、もしくは選択した事を納得出来れば、それは側から見て愚かな事でも本人にとってはそうではない…。そんなことを考えさせられました。 それにしても東京は今日も暑かった!クーラーの効いている場所が増えてきたので、皆様、体調を崩さないように気をつけて下さい。ではまた来週!
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