Amy's This Week
2020.08
8/3-9, 2020 SOMPO美術館開館記念展と、『プラド美術館 驚異のコレクション』
いや〜、今週はタイトル見ただけで美術館三昧ですね〜ww 仕方ありません。そういう映画を観たのですからw まずは、以前ロンドン・ナショナル・ギャラリー展について書いた時に触れた、あのゴッホの『ひまわり』のセルフ・コピー『ひまわり』がある新宿のSOMPO美術館です。
2年前、ターナー展で訪れた同所は、まだ名前が「損保ジャパン日本興亜美術館」で、本社ビルの42階にありました。そしてターナー展のラストには、常設の『ひまわり』が。それでずいぶん前に『ひまわり』を観に来た安田火災東郷青児美術館であったことが判明w 名前が変わったんですね。そして今回は、本社ビルの隣に美術館そのものが新しく建築され、名前も一新。そのお披露目美術展です。5月開幕の予定がコロナで延期となりましたが、無事開幕になって良かった。名画は何度観ても感動出来ます。そして今回は何よりも、新しい建物が楽しみでした。
入り口を入ると迎えてくれるひまわりのディスプレイです。どこもかしこもピカピカ。日時指定入場のみなのでガラガラだし、とても気持良く鑑賞出来ました。6階建の美術館は、初めに5階までエレベーターで上がり、5階、4階、3階と3フロアを階段で降りながら観て周ります。元々は『東郷青児美術館』という名前だった通り、東郷青児作品が多く、今回はそちらもゆっくりと鑑賞しました。
全体的にこじんまりとした美術館だという印象を抱きますが、考えてみれば損保ジャパンという一保険会社のメセナ。それで美術館そのものを建ててしまったのですから、これは物凄いことですね。しかも入場料は良心的だし(一般1000円です)、今回の開館記念展では、ゴーギャン、ルノワール、セザンヌなどが撮影OK! なんて太っ腹なんでしょうw
ということで、撮れるものは全部撮ろう!のルノアール『帽子の娘』。バックの壁の色調も合わせてある感じでした。
これはルノアールの『浴女』。今回表面の汚れを取り除く修復後初の公開ということで、制作された当時の色調が蘇ったそうです。
セザンヌの『りんごとナプキン』。ゴッホ同様、金銭的に苦労していたセザンヌは、お金の代わりに絵画作品で絵の具を買わせてくれたパリのタンギー爺さんの画材屋を利用していました。タンギー爺さんの店に行ったゴッホが、何作も置かれたセザンヌ作品を見て、非常に印象に残ったという話があります。
セザンヌの静物画では、彼の家の壁の模様が印象的です。壁に描かれているのか、こういう模様の壁紙なのか…。
この美術館にある作品ではありませんが、同じ壁の前で描かれた『りんご、ピーチ,ぶどう』。
これは『果物鉢とコップとりんご』。他にも、同じ壁の前で描かれた作品がいくつもあり、セザンヌ作品を見る時の楽しみの一つです。
残念ながらメインディッシュの『ひまわり』は撮影OKではなかったので、ロンドン・ナショナル・ギャラリーの『ひまわり』の模写とはいえ、いえ、模写だからこそ?花瓶にサインがされていない『ひまわり』を目に焼き付けて来ました。そしてショップでのお買い物を終え出口に向かう途中、見つけたポスターが素敵でした!本社ビルに寄り添うように建てられた美術館を、すっかりゴッホ風に描いていました。ナイス!!
西新宿で用事がある時はいつも地下から行っていたので、地上を歩いたのなんてものすごく久しぶりでした。すると、お!ニューヨークと同じ『LOVE』があるじゃないですか!へ〜、知らなかったわ〜。
SOMPO美術館 開館記念展は9/4までです。日時指定のみの入場なので、空いていてゆっくりと新しい美術館を楽しめますよ。
https://www.sompo-museum.org/exhibitions/2020/opening_exhibition1/
そんな週の一本は、またまた美術館www 『プラド美術館 驚異のコレクション』です。
昨今、美術館をフューチャーした映画が多いですね。バチカン、ウフィツィ、メトロポリタン、エルミタージュ、ウィーン美術史美術館などなど、すべて映画になるのも頷ける素晴らしい所ですが…いずれも私は映画では観ていません(^^; それはなぜかと言う、どうしても私はドキュメンタリーって途中眠くなってしまう体質なのですw なので、限られた映画鑑賞の機会。他の作品を優先してしまっていたんですねw
が、今はコロナ禍で大作が軒並み公開延期。洋画ファンには観たい映画が圧倒的に少なくなってしまいましたT T で、美術館は大好きだし、プラドはほぼその為にマドリッドに行ったようなものだったし…ということで、今回は十分に睡眠をとった状態でGo! ww
スペイン王室が「知識ではなく心で」買い集めたという約8700点から成り立つプラド美術館。戦争による略奪ではなく、王家の財力で買い集めた…というのが良いじゃないですか。16世紀から17世紀にかけてはフランドル地方(現在のオランダやベルギー)もスペイン領だったので(北方ルネッサンス大好き!)、スペインのベラスケス、ゴヤ、エル・グレコはもちろん、フランドルのデューラー(はドイツかw)、ブリューゲル、ボッスなどもあります。その中でも、私が一番観たかったのがヒエロニムス・ボッスだったので、映画でも取り上げられていて嬉しかったです。
今回はドキュメンタリーなので字幕版にこだわらなくてもいいやと思い、時間の都合の良かった吹替版で観ました。今井翼くんのナレーションを違和感なく楽しんでいましたが、しまった!吹替版は字幕が出ない!…と思ったのが、プラドの代表作とも言えるベラスケスの『ラス・メニーナス』の時。ナレーションで何回も、「この作品はハンシャテキ」と言っていたのです。ハンシャテキ?どういう字?意味が分からないまま観終わり、あとでググるとやはり「反射的」という文字が一発で出ました。『ラス・メニーナス』が反射的?奥の鏡に王と王妃が映っているから?ベラスケスや王女がこちらを見ているから?それぞれの人物の動きの一瞬を捉えているから?誰か、解説してくださ〜い!!
私がプラドへ行った時には見逃していて、今回この映画でタイトル通り『驚異のコレクション』だなと思ったのが、リベラの『ヒゲのある女』。おお〜っ、『グレイテスト・ショーマン』じゃないですか!This Is Me!
残念ながら、やはり懸念していた通り途中眠くなってしまったのは、決してつまらなかったわけではなく、単にドキュメンタリーが苦手だからです(^^; 「知識ではなく心で」作品収集をしたプラドは、映画も感覚的に作られたようで、所々にフラメンコのシーンが挟まりました。スペインらしいとは思いつつも、だから眠くなったんだよぉ〜(涙)
あとで字幕版で観た友人に「反射的」のことを尋ねると、字幕には出なかったとのこと。え〜?結局、謎は謎のままですw コロナのおかげで公開洋画作品が極端に減ってしまった昨今。観たいものがなくなったら、その時までやっていたら、もう一度今度は字幕版で観に行きたいです。
長かった梅雨がやっと空けたと思ったら、恐れていた通りの酷暑になりましたね。皆様、コロナ対策と同時に水分補給を忘れずにね。見慣れてきたら黒いマスクも良いな、と思っていたけれど、どう見ても光を吸収して暑そうなので、夏の間は無理そうですw
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