Amy's This Week

2024.03

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2024.03.28

3/11-17, 2024 中尊寺金色堂展と平泉と『ドッグマン』

2月末、トーハクに本阿弥光悦展を観に行った時に、同時開催されていた中尊寺金色堂展にも入りました。今年は金色堂が県立900年にあたるそうです。素晴らしい!そしてあー残念!私は1,000年記念は見ることが出来ないわと思っちゃったw

これが本当に良かったのですよ。その魅力は大きく2点。1はとにかく今は撮影技術が素晴らしいので、超高性能8KCGで実物大の金色堂を観ることが出来るのです!実際にはもっと薄暗かったりガラス越しで距離もあるため、8KCGでは見難い部分までよく見え凄い迫力!大感動しました。

2は実際に行くと手すりが邪魔でよく見えない二天像の足元が、手すりが無いためはっきりと見えたこと。私邪鬼が大好きなのです!過去に中尊寺に行った時は邪鬼の存在すら見えませんでした。それはお釈迦様や地蔵菩薩像の足元も同じで、とにかく詳細に細部を見ることが出来たのがさすがトーハクでした。

これは唯一撮影OKの縮尺1/5の金色堂です。

初めて気付いたのは、外側の廊下やその下の支えや階段まで黄金だったんですね。奥州藤原氏そりゃあ頼朝に恐れられるわけだわ。

公式サイトからの阿弥陀三尊像。

地蔵菩薩像。顔や手の表情が全て異なりました!

大好きな二天像。運慶ファンとしてはそのルーツと思える12世紀の作に本当に感動。ミケランジェロに見せたかった!

この展示で初めて中尊寺金色堂の邪鬼たちを見ることが出来て感動していたら、なんとグッズ売り場に邪鬼クッションがあったのです!ひゃ〜!なんてこった!これは…もう値段も見ずに手に取っていましたw あとで「高い…orz」と思ったけれどもう仕方ないw 猫を抱っこしたいのにそばに猫がいない時にこの邪鬼クッションを抱っこしていますwww

で、なぜ2月に行った金色堂展のことを今書いているかというと…居ても立ってもいられなくなり思い立ったが吉日と、この週平泉に行って来ちゃったのでした。そう、ここは義経と弁慶の最期の地でもあるんですよね。『鎌倉殿の13人』でいわば平泉のバックグラウンドというかバックストーリーをしっかりと知り、以前一度だけ平泉に来た時は何も知らないままだったのでどうしても再訪したくなったのです。

ということで人生二度目の平泉に到着!今や世界遺産です。

日帰りで効率良く回れるよう観光予定をしっかりと立てました。まずは毛越寺へ。見事な庭園を見て次に金鶏山へ。その麓にあったのがこちら。義経の妻子のお墓です。ドラマでの義経の妻はイメージが良くなかったので特に同情や感慨はありませんが、子供は可哀想ですよね。とにかく手を合わせて来ました。

この後中尊寺へ向かう途中に平泉文化遺産センターというところがあり、そこで藤原氏4代についての資料や展示を観ました。入場料無料なのは凄い。ただそこでふと思ったのです。4代目泰衡は先代の作った平泉を守ったと展示にあったのですが、ではどこで戦ってどこで亡くなったのか?ということ。それをガイドブックなどを販売しているカウンターにいた若いスタッフに何気に尋ねてみたら…即座に教えて頂けました!北海道へ向けて逃走中に秋田で家臣に討たれたと。即答はさすが世界遺産で働く人。これも今回の平泉で感動したことの一つになりました。

そして中尊寺へ向かいます。中尊寺への参道入り口前にこんな立派な弁慶のお墓がありました。以前来た時は駅からタクシーに乗って参道前に乗りつけたので気付いていませんでした。ここでも手を合わせます。

さあ、中尊寺です!以前来た時はこの参道がまるで山登りだ!と思いハアハアいいながら登った記憶があったのですが、今回はそれほど傾斜を感じず苦笑。直前に金鶏山に登ったからかなw

参道の雰囲気も素晴らしいです。

そして最初に現れるのが弁慶堂です。これは参道からズームで撮りました。内部の撮影は禁止とあったので、義経像の隣に立つ弁慶像の画像を探したら、公式にありました!

こちら。186cmの実物大で、立ち往生した時の姿だそうです(涙)。立派。ん?足元に邪鬼がいるような!あー弁慶、死して天像に昇華したとされたのか?(涙)その姿はまさに戦の神様毘沙門天のよう。実際には足元の邪鬼に気付きませんでした。もっと乗り出してしっかり見るんだった。

そしていよいよ金色堂です。以前行った時はこの階段から入れた記憶がありますがもう20年以上前のことw 今は世界遺産になって観光客が増えたのでチケットのチェックのため迂回入場になったのかな。

さて、ついに。

もちろん中は撮影禁止なので写真はありません。が、こんな写真スポットがありました。

いや〜やっぱり平泉まで来て良かった!と大感動したのは、全体が柱や天井も含めて見ることが出来たからです。ただやはり暗い!遠い!ガラス越し!ww それでもこの須弥壇の下に藤原氏三代の遺体が(四代目は首だけ)安置されているわけですよ。それはもちろん目には見えないけれど、どこかオーラというか気が漂っているというか…まあなんならお墓ですからね。もちろんここでも手を合わせました。父の遺言を裏切り義経を討った泰衡にはビミョーな感情が湧きますが、仮に討たれなかったとしても義経(全員!)はすでに亡くなっているのですからね。首にも合掌。

その藤原氏三代の遺体=ミイラ調査の結果、それぞれの血液型まで判明しているのは驚きです。現代の科学の力恐るべし。そして世界にも王の墓というのは多々存在しますが、同族三代の遺体が揃って埋葬されているのは他に類をみないそうです。さすが世界文化遺産ですね。

写真撮影NGだし撮れたとしてもガラス越しなので、綺麗な写真を探したら中尊寺の公式サイトにありました。柱だけでも1時間見ていられそうです。

須弥壇は左右&中央と3箇所にあり、それぞれの下に藤原氏三代の遺体が安置されているそうです。その中央壇にある仏像がごっそり全て上野に行っているため、現在平泉では向かって右側の仏像を全て中央に移動させて展示していて、右側の壇は空っぽでした。

その左右について、左側に見えるのが右壇、右側を左壇というそうでこんがらがりますw それは仏様目線なんですね。ステージと同じだと思いました。ステージ・ライトは客席から見て左側、ステージ・レフトは客席から見て右側のことです。さらにこんがらがるのはハウス・レフトと言えば客席目線なので客席から見て場内左側、ハウス・ライトは客席から見て場内右側です。だから英語では必ずステージかハウスかを付けないと間違うことに。さらに日本だとシンプルに上手(かみて)・下手(しもて)と呼ぶので輪をかけてややこしいww 上手はステージ・ライト、下手はステージ・レフト…っていつも自分に言い聞かせていますwww

話は飛びましたが、現地ならではの柱や屋根、須弥壇そのものもじっくり観て来ました。でも正直に言ってバチカン美術館システィーナ礼拝堂の天井画同様、遠い&暗いw なのでその場では雰囲気を味わうのみでじっくり見るのは画像で見るに限りますねw 天井は実際こんな角度では見ること出来ないし。螺鈿は正面からは見えない内側までびっしり施されているんですね!

その螺鈿でびっしりの素晴らしい柱のアップ。

というわけで、トーハクの中尊寺金色堂展は現地にまで足を運んでやっとコンプリート出来た感じでした。金色堂に満足した後は中尊寺境内を奥まで行ってみました。門まで上がりませんでしたが階段が美しかった大満宮。

最奥の白山神社まで行き、帰り道で本堂にも寄り、満足したあたりで雨が降って来ました。雨の参道も美しい。

中尊寺の次には平泉最後に行きたかった高館義経堂へ向かいました。

階段を登り北上川沿いを少し歩くと…

さらなる階段の上にお堂が見えました。

高館義経堂です。中に義経の木像が見えました。このお堂は別名判官堂。義経の官職名が判官だったからだそうで、だから判官贔屓(ほうがんびいき)という言葉が出来たんですね!常々自分は判官贔屓なところがあると自負していたので、それが義経に由来していたなんて凄く嬉しかったです。

ここでのおみくじに同封されていた参拝記念の小さな刀。大切にします!

このお堂の隣には義経供養塔があり、そこでも手を合わせました。気づけば平泉観光ってお墓参りの旅ですね。あ、でもここは供養等であって義経のお墓ではありません。そこで調べてみたら義経の首は鎌倉に届けられたため今は藤沢に、胴は家臣によって宮城県栗原市にそれぞれ祀られているそうです。そっかーでは今度は少なくとも藤沢には行かなくちゃw それにしても胴塚は高館のある平泉ではなく宮城県だなんて、家臣はそこまで逃げながら義経の遺骸を運んだんですね(涙)。

様々なことに思いを馳せて、さあ帰りましょうかと戻る途中雨は止み、なんと高館から見下ろす北上川に虹が見えました。おー義経、ありがとう!

そんなわけで最後は虹に見送られ素敵な平泉日帰り旅となりました。本当に行って良かったです。もし次に機会があれば…今度は一ノ関駅でレンタカーを借りてもいいな。平泉の思い出におまけ画像を2点。まずは美しい世界遺産な平泉の郵便ポスト。

2点目は新幹線までの時間調整で入った居酒屋で最高に美味しかったセロリの天ぷらです。初めて頂きました。めちゃ美味しかった!

そんな週の一本は、『ドッグマン』です。

2021年のアニメミュージカル映画『犬王』を思い出しました。古今東西、このように親に虐げられ育った子供がいると思うと心が痛みます。その結果が、室町時代の日本では稀代の芸術家(能楽師)になり、こちらでは…涙。もちろんストーリーはファンタジーですが、4年間犬小屋に監禁されて犬と共に育った子供がいた…という事実にインスパイアされたそうなので。

人気のリュック・ベッソン監督です。なぜ人気かと言えばあの『レオン』の監督だから。とはいえなんと私は『レオン』観てないの!なぜでしょう?自分でも分かりませんが、まあなんとなくタイミングを逃し縁がなかったかな。そんな特にリュック・ベッソン監督のファンではない私でしたが、この作品は素晴らしかったです!

以下、ネタバレを含みますので見たくない方はスルーして下さい。

フランス人監督のアメリカに対する(アメリカの宗教観に対する)皮肉というか風刺でもあります。「NAME OF GOD」の垂れ幕を裏側から見て、柱があるためちょうど真ん中が見えずに「DOG MAN」と読めるという秀逸さ。ラストで主人公が倒れた姿に教会の十字架の影が重なる荘厳な美しさ。その周囲を囲む犬たちとの絵はまさに涅槃図でした。

主人公の子供時代の子役が神々しいほどに美しく、成人となった主人公役のケイレブ・ランドリー・ジョーンズも哀しいほどにカッコ良いです。ほらまた出た、私の「カッコ良い」w でもこれって音楽美術映画全ての芸術における原点だと思うんですよね。「カッコ良い」に憧れてミュージシャンになり、絵を描き、映画を作り、俳優になり、ファンになるのだから。あ、このケイレブ・ランドリー・ジョーンズは俳優として成功しましたが、実はミュージシャンでもあるそうです。これは、将来のジョニデ確定ですよ!w

犬たちの演技も笑ってしまうほどに見事でした。ああ、なんて犬って愛おしいんでしょう。むしろ我が家は言うこときいてくれない猫で良かったww エンドロールを見ていたら、しっかり犬たちの名前も上がって来たのには感激!それぞれの子の名前を確認していたら、ドーベルマンの名前が「ドーベルマン」だったことにはウケましたw 犬愛を感じるなーと思っていたら監督自身も愛犬家で自らの愛犬も出演させていたそうです。犬好きは必見ですよ!

とにかく哀しく、切なく、暴力的で、でも犬が可愛く、行き過ぎた宗教観へのアンチテーゼでもあり、社会の底辺に生きる人々や体が不自由な人々への、そして犬たちへの愛に溢れめちゃエモいとても良い作品でした。忙しくなかったら絶対もう一度観に行きたいです!

 

さてこの週の頭にアカデミー賞授賞式が放映されました。結果はすでに皆様ご存知の通り。クリストファー・ノーラン監督が大好きな従姉妹と『オッペンハイマー』を観に行くのが今から楽しみです。そんなアカデミー賞授賞式は今年も4度目となるジミー・キンメルが司会でした。ジミー面白いですよね。なのにマット・デイモンが会場に来ていなくて残念、と思っていたら…(長年ジミー・キンメルとマット・デイモンの確執は本人たちにとって良いネタになっていますw)会場に来ていた『落下の解剖学』で大活躍したわんこが最後にハリウッドのマット・デイモンの名前の上におしっこする演技をしたんですよ!凄い!www なんか最後にこれで大感動したら、もう授賞式の記憶が全部スヌープ(『落下の解剖学』でのこの子の役名)に持っていかれちゃいましたww