Amy's This Week

2019.04

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2019.04.28

4/22-28, 2019 クリムト展と、『ビューティフル・ボーイ』

今年は日本・オーストリア外交樹立150周年ということで、あちこちでクリムト展があります。で、まずは上野のトビカン(東京都美術館)へ行ってきました。

私が初めてホンモノのクリムト作品を観たのは、面白いことにローマでした。イタリア美術に浸っていた目に、とても新鮮な驚きが与えられたのを覚えています。周囲に誰もいなかったので、しばらくその作品の前で立ち止まって眺めていました。それが『女の三世代』で、今回来日し、この美術展で観ることが出来ます。

若い女性はひたすら美しく描き、年老いた女性には容赦ない厳しい描き方で、クリムトという人は本当に若い女性が好きな自分勝手な人なのだな〜と思いました。生涯結婚せず、つまり誰とも共に歳を重ねる覚悟はせぬまま、何人もの女性に子供を産ませたという生き方は実際いかにもわがままで、個性的な芸術家らしいといえばらしいですが、個人的にはお知り合いになりたくないですww

まあ、画家のみならずミュージシャンも含め、芸術家=アーティストというのは、そういう破天荒で一種の奇人、常人には想像出来ない人物の方がより魅力的なものですよね。我々はその人とお付き合いするのではなく、その人の作品とお付き合いする身ですからね。

クリムトの父は彫金師なので、幼い頃から金を身近に見ていたのでしょう。彼の金箔を使った作品は、文字通り輝くばかりの美しさです。この『ユディト』も、実際目の前で見ると首のチョーカーが浮き上がって見えます。絶対に印刷や画像では分からないホンモノの輝きは、こうした美術展ならではの醍醐味です❤️

そして、やはりこの美術展の目玉は『ベートーヴェン・フリーズ』です。全長34メートルを超える壁画『ベートーヴェン・フリーズ』の迫力は圧巻!お部屋の中央に立ち、左から流れるように飛ぶ天使に導かれ右に進んで行きます。黄金に輝く騎士、立ちはだかる苦難、それらを超えてやがてたどり着く楽園…といった旅路がベートーヴェンの第九『歓喜の歌』から着想を得た一連の絵巻物となっているのです。やはり芸術家ってスゴイな!

https://youtu.be/8-Wi-00cDXQ

GWに入れば混むだろうし、会期終盤も混むのでそうなる前に…と意気込んでさっさと行ったのに、予想外にそれなりに混んでいて今更ながらクリムト人気には驚きました。むしろGW明け直後に行く方が正解だったかもしれません(^^; 7月10日までです。皆様もぜひ!

https://klimt2019.jp

 

さて、先週「次回は、ヴェガスでのライヴ中日(なかび)のエクスカージョンについて書く」とお約束したので、サクッと。ラスヴェガスから一日遠出すると言えば、まず王道のグランド・キャニオンですが、私はすでに行ったことがあるので、今回はさらに遠く最近はやりのホースシュー・ベントと、アンテロープ・キャニオンに行ってきました。

うわ〜!見事なホースシュー型!美しいし、その高さにもクラクラしました。日本と違って海外で感動するところは、自然を守るため、保護柵などが最低限なところ。危険に対してはあくまでも自己責任ということですよね。日本はかなり過保護なところがあるので、海外へ行くとその大人な対応に驚きと感動を覚えます。

このホースシューベントも、柵があるのは正面の10メートルほどで、その両脇は何もありません。なので、こんな写真も撮れます❤️

ガイドさん曰く、「でも、去年だけでも2人落ちて死にました」とか!また、「もう1人男の子が落ちたけど、その子は服が途中の岩に引っかかって、全身打撲になったけど頭を打たなかったのが幸いで、一命は取り止めました。でも半年間の入院とリハビリを余儀なくされたんですよ」…なんて話をサラッとされたりして(^^;

そして続くアンテロープ・キャニオンは、最近あちこちで写真を見ますが、やはり自分の目で見るのは感動しますね。

出口はこんな感じ。え?この下に?という自然の驚異でした❤️

…ということで、遠足も楽しんだラスヴェガス。次回もまた他のどこかに遠足したいと思っています。

 

そんな週の一本は、『ビューティフル・ボーイ』です。

『君の名前で僕を呼んで』の、今を時めくティモシー・シャラメです。なんとなく私は菅田将暉を連想してしまうんですよねw 若手の演技派。しっかりしていない若者を演じるのが旨いしっかりした若者なんだろうな〜ということで。

要は覚醒剤中毒になった若者の話です。なのでティモシーがどんどん最低な若者に堕ちていき、観る方もだんだん嫌になるほどなのですが、それでも父の愛は止まらない。素晴らしいな、と感動するのは父に対してです。

そんな父を演じるのがスティーヴ・カレル。私は結構好きで、最近は『バイス』とこれでなかなかシリアスな役が続いていますね。冴えない役で笑いを誘うコメディ俳優としてのスティーヴが大好きでしたが、シリアスな役でもそのひたむきさが素敵な良い役者さんですね。

ハグする時に「Everything!」と言い合うのが、どういう意味だろう?と思っていたら、最後の方で「I love you more than everything!」という全文が分かり、なるほど〜と。にしても、父の愛は深い!

ラストで実話と知り、アメリカの薬物汚染の深刻さにゾッとしました。海外の国立公園の柵の少なさ=大人な対応に感動したと前述しましたが、日本と海外、良いところと悪いところ、どっこいどっこいかな(^^;

 

さあ、来週はもう『令和』ですね!日頃西暦しか使用しないので、改元と言われてもあまり関係ないと思っていましたが、やはり世間の雰囲気からなんとなく新たな時代が来るのだなと思い、日本人であることを自覚します。皆様、平成では大変お世話になりました。令和でも引き続き、どうぞよろしくお願い致します!