Amy's This Week

2021.08

31
2021.08.31

8/23-29, 2021 Tokyo 2020 パラリンピック開幕と、『モロッコ、彼女たちの朝』

この週は、Tokyo 2020 パラリンピックが開幕。オリンピック開幕時のブルーインパルスに感動し、「パラ開幕時にもう一度飛ぶ」と聞いて楽しみにしていました。この写真はWWSチャンネルサイトから。今回はパラリンピックのシンボル『スリー・アギトス』の赤・青・緑3色のスモークだそうです。綺麗!

しかし、喉元過ぎれば何とやらw そんなことはすっかり忘れ、この日は用事で有楽町に出掛けていました。で、ちょうど交通会館内の三省堂書店を出たところで…あれ?多くの方々が暑い中、空を見上げて立ち止まっています。どうしたの??

…と思って気がついた!時刻は14:05 予定ではブルーインパルスは14:00に飛び立つんでしたっけ。やだ、ちょうどもうすぐ来るところじゃない!なんてタイミング良いんでしょ!と、私も立ち止まって上空を見上げてスタンバイしました。するとどよめきが! そっちか〜い!!!www 振り返ったところですw 機影はとっくに間に合わず。あ〜あ、とため息ついていたら直後に再びのどよめきで、こちらwww

あははwww もう爆笑するしかないですよね〜www それでもまあ、なんというか、臨場感?w 私はたまたま外に出たところで偶然見れたので、まあ、なんならラッキーなくらいw そして一応歴史に立ち会えたというか?←私って前向きwww

ともあれ、綺麗な画像・映像は必ずプロの方が公開してくれるので、自分はむしろパラ開幕を体感出来たことに満足して帰宅したのでしたw そして夜は開会式です!

オリンピックの開会式をかなり真剣に観たので、なんとなく今回のパラはバタバタしながらテキトーに観ちゃっていました。ごめんなさい。そしたら布袋さん登場じゃないですか!あらやだ、びっくり!すぐに布袋さんファンの友人にメッセージ。「NHK見てる?布袋さん出てるよ!」「ありがとー!今NHKにした!」

初めて知った(無知でごめんなさい)全盲ギタリストの田口ヒロアキさん。先天性の全盲なので、誰かがギターを引く姿を見たことがないため、オリジナルな奏法になったそう。なるほど〜。 例えば、VIPでファンにサインをするシーンで初めて「あら、この人左利きなのね」と分かることがあります。少なくないです。例えばジョー・ペリーもその一人。でも、ギターは右利きの人達と同じ弾き方をするのは、そうしている姿を見たから、自分も初めから右利きの人と同じギターの持ち方で始めたんですね。

ギターではないけれど、野球でも言えます。よく左投げ・右打ち…などという選手がいますよね。それはなぜ?と思ったことありませんか?実は私もそうなのですが、ボールを投げる行為というのは、野球を始める前から、赤ちゃんの時から何かを掴んで投げることはしているので、左利きであれば自然に左投げになります。が、バットを振るというのは、小学校の体育の授業で初めて。その時に多くの人が右利きで、それを見て真似て始めるので右打ちになるのです。逆に、左投げ・左打ちの人のことは「ああ、この人は誰かを真似する前に、自分でバットを持って打ち始めたんだな」と分かります。

ギターも同じで、基本的には気づかないうちに誰もが「目で見て」覚えていたんですね。それが当たり前ではない人もいたわけで、なんだか彼の奏法にとても感動してしまいました。

また、車椅子のギタリストさんもいましたね。川崎昭仁さん。彼は幼少時に手足が麻痺して、自由に動かせなくなったそうですが、それでもギターを弾いてみたくて練習したそうです。長身の布袋さんが腰を屈めて、川崎さんと同じ高さに並んで弾くシーン、良かったです!それに車椅子のギタリストって、例えば腰痛で悩むクラプトンとか、ひざ痛で悩むジョー・ペリー(今は手術して大丈夫…なはず)とかの希望になるんじゃないですか?w 今後、指が動く限り、車椅子に乗ってでも続けて欲しいと思うファンは多いと思うんですよねw

さらに、今回最も驚いてしまったのがダンサーでした。一見、上半身のみに見えてしまった方。神原健太さんです。初めて観たので、一体この人の体はどうなっているのだろう?と不思議で堪らず、その後ググったりもしました。そしていろいろ知って、なるほど〜と納得。またその上でもう一度観て感動。…と、すでに開会式だけで、パラリンピックの意味・意義はあったと思いました。

私は子供時代が昭和だったので、昭和な教育を受けて育ちました。だから、街中で白杖を持った人やアルビノの人などに出会って、子供なのでつい見てしまうと「あまり見ちゃダメよ」と親に叱られていました。そうした経験があったので、今でも障害のある人がいると、見ることに罪悪感を覚えてしまったり、気づかない振りをしようとしてしまったり、とにかくギクシャクしてしまいます。そんなの私だけでしょうか?

この画像は、神原健太さんのツイッターからです。

だから今回パラリンピックで障害のある人達を観て、その原因やまつわるストーリーを聞いて、なるほど〜と思いながら改めてしっかり観る…という行為は、ある意味目から鱗。そうか、見て良いんだ…と思い、そういえば、と自分の感覚にも思い当たりました。

病気で顔の片面が麻痺した時、精神的にも非常にツラかったのですが、一言「どうしたの?」と訊ねてもらえると、原因を説明出来たのでとても気が楽になったのでした。そうか、あれと同じかもしれないですね。

テレビでは、アナウンサーが様々な出演者や選手について説明をしてくれます。先天性疾患の人、後天性疾患の人、交通事故の人…障害を負った理由はそれぞれですが、交通事故であれば健常者の誰もが『明日は我が身』かもしれませんよね。ある日突然、事故で片足を失ってしまったら…、私は光る義足を付けて笑顔で踊ることが出来るだろうか。カーボンの義足を付けて思い切り走ることが出来るだろうか。そう考えると、パラリンピックとは全ての人類への希望です。

申し訳ない気持ちでいっぱいですが、私にとってパラリンピックというものを観たのは今回が初めてでした。なので、衝撃や、納得や、感動や、感銘が、どっと押し寄せてきた開会式でした。

そして、いくつかの競技も観ました。まずは、もうもらい泣きしてしまったのが、水泳の富田宇宙選手。400m自由形で銀メダル、おめでとうございます! 高校生の時に病気が判明し、徐々に視力を失うと宣告され、「人生が終わった」と絶望しつつもやがて冷静に受け止めて、失明しても出来る仕事をと、システムエンジニアの道を選んだそう。大学時代に頭角を表した競技ダンスも病状の悪化で断念し、大学卒業後に障害者であることを受け止めて本格的にパラ水泳の世界に…。

その後も大学院に入学したり、多くのチャレンジと達成、新たなチャレンジと達成、そしてたぶんそれらの過程で多くの失敗もありながらの、今回の銀メダルだったのでしょう。「障害を負って、いろんな経験をしてきました」という言葉と涙には、あまりに多くの意味がありました。

同じことが私に起きても、絶対に私には出来ない人生を彼は送っていて、尊敬以外の何物でもありません。本当にスゴイ。立派。素晴らしい。目が見えるのに、何もなし得ていない自分が恥ずかしいです。こうした人の存在は、同じ障害を持つ人々に勇気を与えるのはもちろんでしょうが、障害を持たない者にさえ、大いなる勇気を与えてくれます。そして、そんな機会を与えてくれる東京パラリンピック、開催の意義は大きいと思いました。

めちゃくちゃエキサイトしたのが、男子陸上400mです。佐藤友祈選手のラストの追い上げ、素晴らしかったですね!金メダルおめでとうございます!!!

佐藤選手は21歳で病気になり車椅子となったそうですが、生まれ持っての名前が素敵じゃないですか。友が祈る。もちろん、ご両親も佐藤選手が病気になることはまさか思いもせずに命名したのでしょうが、今や世界中の人が佐藤選手の友となって祈っています。富田選手同様、まだまだ他部門でも出場するようなので、引き続き応援していきます。

 

この週は、初めて青梅市にある御岳山に行きました。私の地元にはこれで「おんたけさん」と読む駅があり、それは長野県の御嶽山(おんたけさん)由来の神社があるからなんですが、ここは「みたけさん」と読むんですねw 慣れないwww ケーブルカー6分で標高831mへピュ〜ン!でしたw

ケーブルカーを降りたところに、この子たちがいました!ミライトワちゃんと、ソメイティちゃん。オリンピックが終わってやっと最近、名前を覚えましたよw 特にグッズを欲しいとかは思わないけれど、取り敢えずこの写真は撮っときますw

初めての御嶽山はなかなか楽しかったし、奥宮とかロックガーデン(帰宅してから友人に聞いたorz)とか、他にも行ってみたいところがたくさんあるので、そのうちまた行こうと思っています!

 

そんな週の一本は、『モロッコ、彼女たちの朝』です。

北アフリカにある古代ローマ遺跡を見たくて、ついに行ったモロッコでした。期待は遺跡だけ。でも実際にはサハラ砂漠や、トドラ渓谷、青の街シャウエン、迷宮フェズなどなど、とても魅力的な国でした。が…、ふと気付けば、観光客(私たち)と関わるのは男性のみ。ホテルでもレストランでも、男性にしか会いませんでした。そんなことを思い出させてくれたのが、この作品です。

イスラム社会に暮らす女性たちの苦労は、話には聞いていても、実際には我々のように宗教の縛り無く自由に生きている国の者には分かりません。そんなに辛いなら、宗教を捨てれば良いのに…と思ってしまうのも、何も分かっていないから。あまりに環境や習慣の異なる社会の出来事なので、「へ〜、そうなんだ〜」と受け止めるしかない作品でした。ただ、フェルメールやカラヴァッジォ作品に影響を受けたという、その美しい映像を眺めながら。

日本で初めて劇場公開されたモロッコ作品であり、監督はモロッコ人女性。政治的訴えがあるというよりは、淡々と現実を映しています。だから、観るこちらもただ映像の美しさを楽しめば良いのかもしれません。未婚の母はほとんど犯罪者扱いだというイスラム社会。誰が妊娠させたんだ!と言いたくてウズウズしてしまいますが、理不尽さはさて置いて、美しさを堪能する。それはあの『太陽がいっぱい』と同じかもしれませんw あ、モロッコは元フランス保護領なので、共通しても不思議ではありませんね。

 

週末、布袋さんのインスタにパラリンピック開会式でパフォーマンスしたバンド写真がアップされました。
「みんな素晴らしかった!なんて素敵なメンバーたちでしょう!音楽という翼で光を捕まえました。このバンドの一員であったことを心から誇らしく思います。ありがとう」と、布袋さん。こちらこそ、皆さん、ありがとうございました!