Amy's This Week

2021.09

13
2021.09.13

9/6-12, 2021 夏の思い出『ゴッホと文化財』展と、『アウシュヴィッツ・レポート』

先週、東京は9月に入った瞬間から涼しくなったと書きましたが、この週の金曜日に初めて晴れるまで本当にず〜っとグズつく肌寒いくらいの日が続いていました。その貴重な晴れ間の金曜日も特に楽しくアウトドアしたわけでもなく、全く特筆すべきことのない週を過ごしていました。

なので、2週間以上前ながら、横浜の友人と一緒に行った横浜そごうでの『ゴッホと文化財』展がとても楽しかったので、すでに終了していますがそのことを書きますね。

今さらながら言っちゃいますがw 横浜ってめちゃくちゃ広いですよね!以前聞いたことがあるんですが、横浜市の面積は山手線の内側面積の約7倍って…もうわけ分かりませんw 私が馴染みあるのはパシフィコやHRCのあるみなとみらいエリアや、中華街やベイスタジアムのあるあたりだけで、横浜駅で外に出たことは過去2-3回あったかどうか。なので、今回は頼もしい横浜在住の友人の後をついて行くだけでしたww ありがたい!

8月のとても暑い日だったので、ほとんど外に出ないで移動出来たのは助かりました。そごうって、大昔は有楽町駅前にあったんですよw でも今はもう都内にはないのかな。横浜そごうに入るのは初めて!中に美術館があるんですね!今回の『ゴッホと文化財』展は、『謎解き』というサブタイトルも付いていますが、実際にどんな内容なのかは全く分からないまま入りました。

うわ〜、圧巻のゴッホづくし!凄過ぎます!これは一体どういうことでしょう?

大感動してオロオロしながら興奮して観ていると、やがて説明書きがありました。これまでに継承されて来た世界中にある文化的財産を、今後も永続的に継承するには『保存』と『公開』という、相反する問題が立ちはだかります。環境を整えて厳重に保存すれば、経年劣化は緩やかになり、災害や事故などの被害から守れる確率は高くなります。が、長く保管されて忘れ去られる恐れもあるので、公開して、教育の重要性と共に文化財の存在意義の再認識をリマインドしていく必要もあるわけです。

そこで、東京芸術大学がこの『保存』と『公開』の問題を解決するために取り組んだプロジェクトが、クローン文化財の技術開発だったそうです。クローン!!だから、これほどまで贅沢にゴッホが揃っているんですね!納得しました。

そういえば、かつて四国の大塚美術館へ行った時、あそこは世界中の名画を陶板にした美術館でした。陶版なので、そばに近づいても良いし、写真撮影もOK、なんなら触ってもOK!実物大なので、迫力は本物さながらです。さらに陶板絵画なので、世界中の名画をその日その場で一気に観ることが出来ると、もう最高に楽しい美術館でした。陶版サイコー!と思ったものでしたが…

このクローン絵画は、さらに油絵の質感まであるのです。まさにクローンなのですから。そこで、クローン作品を鑑賞しながらゴッホ作品の謎を解くというのですが…。 おお〜これは分かり易い!めちゃくちゃフリガナがされていて、これは小学生対象?とも思いましたがww いえいえ、大人も十分納得出来る面白さでした。そうか。この並置混色技法だから、みずみずしい感じが出るんですね!

さらに筆触分割や点描などのテクニックも、単にその画家の癖や個性というよりも、視覚混合の綿密な計算があってのことと分かり、長年愛してきた作品群の魅力の謎が解けました。なるほど〜!!

さらに、ゴッホがいくつか描いた浮世絵の模写制作の秘密も明らかに。ああ、枠外の漢字も同じ方法で模写してくれれば完璧だったのに(^^; と少し残念に思いつつ、速描きのゴッホならではで、文字までは面倒だったのかもしれないですねwww

ゴッホでかなり知識を得てから、多くの他の作品も楽しみました。もはやパリの『オルセー美術館展』とも言える充実のラインナップです。まずはモネ『睡蓮の池』。

これもモネの『サン・ラザール駅』。

ドガの『ダンスのレッスン』。

セザンヌの『セント・ヴィクトワール山』。

ボナールの『格子柄のブラウス』。やっぱり猫がいた❤️

マネの『笛を吹く少年』。

クローン作品の凄いところは、絵の具のひび割れまで再現されているところです。そばに寄っても良いので、接写してみました。見事な再現力ですよね!

大好物ゴッホの『星月夜』。

この技術によって、同じ作品でカラーを変えて再現することも出来るのです。全然印象が変わって面白い!

これも素敵なゴッホの『ローヌ川の星月夜』。接写して楽しみます!

これも接写してみました。

いや〜、めちゃめちゃ面白かったです。そしてゴッホ作品では、最後に驚きのクローン作品登場です。『ひまわり』。ですが、バックが青くいのは観たことあったかしら??と思ったら…

なんとこの『ひまわり』は、第二次世界大戦で失われてしまった幻の、日本にあった『ひまわり』だったのです。

武者小路実篤をリーダーとした白樺派が、美術作品も紹介すべく、白樺美術館を創設したいと資金集めを始めたところ、関西の実業家山本顧彌太(こやた)が資金援助を申し出て、ちょうどパリで売りに出されていたこの『ひまわり』を購入したのでした。現在の価値に換算すると約1億円。

しかし、その後関東大震災で美術館計画どころか、雑誌『白樺』すら震災後の不況で廃刊に追い込まれることに。『ひまわり』は資金提供主の山本顧彌太宅に引き取られることになったのです。が、さらに悲劇は続き、第二次世界大戦末期の空襲で山本顧彌太の家は全焼。『ひまわり』も家と共に灰にになってしまったのでした。

が、確かに20数年は日本に存在した『ひまわり』。これが今回蘇ったのでした。

2枚上の写真にあるように、他の『ひまわり』がある美術館の協力も得て、色彩からタッチまでほぼ完全再現されたこの白樺ひまわり。素晴らしい技術じゃないですか!

美術ファンの私としては、例えばホンモノの『ひまわり』であれば、その作品のどこかにゴッホ自身の指紋がついているかも♪ なんて考えたりして鑑賞するのですが…w そんなのナンセンスですよねww それより、こうしたクローン技術が発達し、世界中の美術館が協力すれば、例えば、全国の小学校に名画を飾り、生徒たちが気軽に近づいて観ることが出来て素晴らしい教育になるし、有名絵画の安全国際輸送の必要が無くなれば日本での美術展の入場料が500円くらいになるかも?と、夢は広がるばかりですw これからさらに多くの作品のクローン制作が進みますように!

…と感動し興奮したらお腹が空き、友人の案内でベイクォーターというオシャレなビルへ。おお〜なんだか横浜を開拓した感じwww とか言って、もう一度来いと言われても自分一人では行けないかもですwww そこで夏ならタイ料理でしょ!と、タイ・ランチにしました。私はパッタイとトムヤムクンスープ❤️

タイ料理に満足した後は、ティーラウンジへ移動して、期間限定の桃デザートでコーヒータイムを楽しみました。ピーチ・タルトと、ピーチ・ショート❤️ 充実の横浜デイを過ごしたのでした。

 

今週の一本は、特筆すべきことのない週は映画も観なかったので、少し前に観た『アウシュヴィッツ・レポート』です。

ナチスを題材にした作品は、出来る限り観るようにしています。思えば、1994年のスピルバーグ監督作品『シンドラーのリスト』で受けた衝撃から、そうなったと思います。以来、リーアム・ニーソンの大ファンになったし、ポーランドのアウシュヴィッツ・ビルケナウ収容所にも行ったしね。日本とか、ドイツとか、ポーランドとか…、国の枠を超えて、平和な世界を継続するために必要なことだと思うからです。大げさかもしれないけれど、一滴の水が集まって大海を作るのですから…。

第二次世界大戦終了後50年以上経った頃から、あらゆる角度からナチスを、或いはナチスの影響を描いた映画が増えてきました。そんな中で、この『アウシュヴィッツ・レポート』は2015年の『サウルの息子』に続き、直球でナチスの悲惨さを描いています。今まで随分関連作品を観てきた私でも、うわっ!と、思わず目を背けたくなるシーンがあり、ナチスの鬼畜の所業はいくら機会があっても語りつくせないのだと、改めて思い知らされました。

幸いなのは、この作品がスロバキア、チェコ、ドイツの合作だということです。ドイツはヨーロッパ大陸の中で自国を存続させるため、永遠に十字架を背負っていくんですね。そう考えると、日本もアジアの中でもう少しやるべきことがある気がします。そこが、地続きの大陸内にある国と、海に囲まれた島国との良くない意味での違いを感じますね。

映倫レートはPG12。残酷シーンのみを考えればR18+になりそうなものですが、保護者が助言・指導すればこんな残酷なシーンを小学生に観せても良いのはそこに教育性があるからに違いないでしょう。戦争の悲惨さはもちろんですが、正しい情報を得る重要さも、改めて教えてくれる作品でした。一人でも多くの人に、エンドクレジットの最後の最後まで、観て、聞いて、感じて欲しいと思いました。

 

さて、現在オンエア中のドラマが、続々と終了する時期になりました。この週末に終了した『東京MER』は、途中あまりの横槍の酷さに観るのを中断してしまいましたが、やはり気になって改めて観るようになり、最終回では諸々回収されて妹のこと以外はとても気持ち良い終わり方でした。

そして今度は、『プロミス・シンデレラ』が最終回を迎えます!ゴードンくんをもっと観たいのに(T T) ❤️ だいたい日本はドラマが短か過ぎますよね!!もっとアメリカみたいに1シーズン20話くらいやって、さらにシーズン10くらいまで続けて欲しいです!とはいえ、原作あってのことじゃ仕方ないのかなorz 最終回で泣くことはないでしょうが、私も火曜日の夜には年下男子にキュンしますよ〜❤️www