Amy's This Week

2021.06

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2021.06.29

6/21-27, 2021 聖林寺十一面観音展と、『グリーンランド』

梅雨なんだから仕方ないと諦めつつも、自分の都合的に雨降って欲しくない日に降って、降っても構わないと思える日に降らなかったりってありませんか?もう、ホントにままなりませんね〜w

この週は大手町の病院に予約があり、雨でも行かなくてはなりませんでした。それならついでに上野のトーハクにも行ってしまおうと、久しぶりに有り難い仏様を観に行きました。国宝で、東京に来るのは初めてだそう。奈良の聖林寺は行ったことがないので、私にとって生まれて初めてお逢いする聖林寺十一面観音様です。

現在は聖林寺に安置されているので聖林寺十一面観音と呼ばれていますが、元々は三輪山を御神体とする大神(おおみわ)神社に安置されていた十一面観音。8世紀のもので、国宝。さて、何を、どう感じるか。

初めてバチカンのシスティーナ礼拝堂に入った時は、期待のミケランジェロの天井画は遠いし、薄暗いし、全く肉眼ではよく見えなくて残念でした。が、二度目からは詳細を見るのは図録などでいくらでも出来るので、実際に行ったらその場の雰囲気を味わおうと思うようになりました。

それと同じでこの十一面観音様も、現在残っている八面はそもそも2m以上ある観音様の頭上なのですから、じっくり見えるわけがありません。なので、その場の雰囲気を楽しみ、何を感じるかを期待していました。

そうして会場に入ると…何ももったいぶることなく、真正面中央にで〜んと観音様が展示されていました。思わず、おお〜っと声に出さず感嘆してしまいました。たぶん他の人達も同じようで、普通は美術展に二人連れで来ている人たちは小声でもコソコソおしゃべりをしたりするものですが、誰も話しません。動くのも音を立てないようにゆっくり。そうしなくてはならないような、張り詰めたというよりむしろ穏やかな、でも圧倒する空気がありました。

おおよそ1,300年前に造られたこの優美な観音様はまさに国の宝ですよね。よくぞ1,300年もの間保存してくれました。東京へようこそ!来てくれてありがとう。

足元の花弁が単独で1枚だけ陳列されており、その美しいカーブをじっくりと眺めることが出来ました。その後、再度観音様の足元を見て、その花弁の集合体を見ると、彫刻ではなく漆と木粉の練り物で造形されたという工法ならではの美しさだと納得が出来ました。

観音様は中央に置かれているので、360度回りながら全方向から拝むことが出来ました。これはたぶん、奈良の聖林寺に行っても出来ないことだと思うので、トーハクならではの醍醐味ですね。

観音様以外にも、お山そのものが神様と崇められた三輪山から出土した品々や、秩父の三峯神社同様(奈良の方が古いかな?)の再現された大神神社の三ツ鳥居など、観音様だけかと思っていたらなかなか見どころ満載でした。満足したので、さっさと帰ることにしました。なぜなら、早く頭上に残った八つの化仏をじっくり画像で見たいと思ったからですw

ん、何やら牙の生えている仏様もいるようですね。帰宅して調べてみました。十一面観音の十一の化仏(頭上の小さな仏様)には様式があるんですね。正面に菩薩面が3面、左に瞋怒(しんぬ)面が3面、右に狗牙上出(くげじょうしゅつ)面が3面、後頭部に暴悪大笑(ぼうばくだいしょう)面が1面、そして頭頂に仏頂(ぶっちょう)面が1面で計11面。

それぞれ、穏やかな表情で善良な人々に楽を施す菩薩面、怒りの表情で邪悪な人々を戒める瞋怒面、牙を剥きながら清らかな行いを励ます狗牙上出面、悪行や煩悩の愚かさを笑い飛ばす暴悪大笑面、そして観音菩薩自身の化身である仏頂面。

これらのうち、この十一面観音様に残っているのは、頭頂の仏頂面、

菩薩面が2面、

怒った瞋怒面が3面、

狗牙上出面が2面の合計8面です。

真後ろにあったという暴悪大笑面を見てみたかったな〜!それでも、牙を剥いた仏様を見れただけでも、とても興味深かったです…。

本当は、こうしてじっくりと画像で化仏を見た上で、本物をもう一度見たいところですけどねw 先に予習をしていなかった自分が悪いのですからしょうがないです(^^; 次のトーハクは法隆寺なので、こちらは2回行ったことがありますが、すっかり忘れているのできちんと予習をしてから行こうかなと思っていますw

というわけで、雨を覚悟していたら降られることなく、むしろ晴れるより暑くなくて良かった曇天の上野公園でした。

この聖林寺十一面観音展はまだ始まったばかり。9月までやっているので、この週報を見て、興味を持たれた方はぜひ上野へいらしてみて下さい。ありがたい日本の宝を、本場奈良の聖林寺で見るよりよく観ることが出来ると思います。
https://tsumugu.yomiuri.co.jp/shorinji2020/index.html

 

そんな週の一本は、『グリーンランド - 地球最後の2日間』です。

ジェラルド・バトラーです。『300』ではカッコ良かったけれど、その後の『エンド・オブ…』シリーズでは(私は大好きなんですがw)すっかりB級アクションスター風情になってしまった感がありますw

そして今回。隕石が落ちる映画は『アルマゲドン』(音楽は良いけど映画は子供騙しw)と『ディープ・インパクト』(最高!)が有名ですが、いずれもヒーローもの。この『グリーンランド』には、宇宙飛行士も大統領も登場せず、あくまでも1市民のジェラルド・バトラーが家族の為に奔走します。やっぱり頼れるのは強いパパです!

前出の2作では登場しなかった一般市民が地球の危機となったらどうなるか…というのが、ナマナマしかったです。店舗を略奪したり、避難民として選ばれた者に与えられるリストバンドを力づくで盗もうとする者、諦めて飲んで騒ぐ者…ああ、きっとそうだろうな〜と、隕石以上に恐ろしくなりました。

また現代らしく、突然スマホから聞いたことのない恐ろしい音が鳴り、それが隕石アラートだったり、避難民に選ばれた者へ直接メッセージが届いたりと、『アルマゲドン』や『ディープ・インパクト』の時代には無かった物事がリアルでした。何度か聞いた地震アラートでも鳴ると驚いて超ビビるのに、隕石アラートって!!!恐ろし過ぎます!

さらに、美しいとさえ思える隕石の降り方(落ちる、というより正に降るというほど沢山!)に、VFXの進歩を感じました。なかなかの見ものです。

ということで、細かいことを言えばもちろん突っ込みどころ満載ながら、アップデートされたこの隕石衝突ムービーはかなり面白かったです。やっぱりジェラルド・バトラー好きだしね。それでも…『ディープ・インパクト』のエモさには及ばなかったかもしれないなw

 

さて、この週知ったメガデスのこと。デイヴは、新作のためにすでに録音していたジュニアの音源のみ全て削除すると発表しました。そこまでしなくても良いのに…涙。5月に持ち上がったジュニアのオンライン上の女性問題。ジュニア自身は未成年ではないと言っているにも関わらず、そういう噂になっただけでもクビだなんて。HR界もコンプライアンスに厳しくなったというか、ムステインが頑固オヤジ過ぎるのか…。いやムステインは頑固なんだけど(苦笑)、でも、長年の仲間への友情は?愛は?結局は、最初期に自分がメタリカをクビになった時のトラウマを引きずっているんじゃないかしら??

90年代、マーティーがまだいた頃メガデスの仕事をしていて、私はムステインもジュニアも大好きでした。特にジュニアが大好きで、来日時、集団で焼肉屋さんへ行く時雨が降っていて、ジュニアと相合傘をした良い思い出がありますw なので、現状がとても残念で仕方ありません。せめてジュニアがたくさん金融資産を持っていて、不労収入が十分にあることを願っています(ジュニアなら大丈夫そうw)。