Amy's This Week

2022.03

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2022.03.07

2/28-3/6, 2022 フェルメールと17世紀オランダ絵画展と、『オペレーション・ミンスミート / ナチを欺いた死体』

う〜ん、順番が逆だったと反省しました。何って、先にこちらに行くべきだった。メトロポリタン美術館展に行く前に…(^^;

トビカンこと、東京都美術館の『フェルメールと17世紀オランダ絵画展』です。ドレスデン国立古典絵画館からってことで、かなり期待していました。だってドレスデン国立古典絵画館は、ものすごく感動した所だったんです!!

…が、まあ、ちゃんとタイトル見ようよねw とにかくメインはフェルメール1点。あとは『17世紀』の作品なわけですよ。ドレスデン国立古典絵画館は、『古典』っていうくらいなんだから、めちゃくちゃ良い作品だらけだったんですが、なんというか…。そりゃあ、美術館を改装するためにクローズしているメトロポリタン美術館なら、軒並み良い作品を貸し出してくれるでしょうが、開館中の美術館からだと、なかなか多くのメイン作品は貸し出してもらえないでしょうね…。

もしくは、日本での異常な(?)ほどのフェルメール人気に乗じて、フェルメールさえあれば集客出来るとトビカンは目論んだのでしょうか。う〜ん、それはきっと外れてはいないのでしょうが…。結局私だって行っちゃったしねwww

ということで、まあ端的に言えば、あまりパッとしない感じでした。(あくまでも個人の感想ですw)写真撮影は全面禁止なので、公式サイトから。見どころはとにかくこちら。フェルメールの『窓辺で手紙を読む女』修復前。

そして修復後。

これは確かに世紀の大発見ですよね!修復師さん、大興奮だったでしょうね〜。私の生まれ変わったらなりたい職業TOP 10に絵画修復師が入っていますw

にしても、この壁の天使ちゃん。思っていた以上に大きくないですか?「背景の壁に天使の絵があった」と言われても、さすがにこの大きさは想定外w 迫力あり過ぎですw

この天使が踏みつけているのが、嘘や欺瞞を象徴する仮面だそうで、この天使の画中画が真実の愛を表していると言われ、そこからこの女性が読んでいるのはラブレターと考えることが出来るようになったんですね。これは面白い。

…ということで、この美術展の主たる見どころは以上なんですよw 最近の日本でのフェルメール展はいつもこんな感じなので、特に驚いたり、ましてや怒ったりはないんですが…。ね!メトロポリタン美術館展より先に来ておくべきでしたよねwww

それでももちろん、他がつまらなかったということは断じてありません!あくまでも私にとって印象的だったかどうかだけなのですから。ドレスデン国立古典絵画館には実際に行ったので、その時に印象的だったと記憶していた作品で今回来ていた!というのが2点ありました。一つは、レンブラントの『サスキア』。正しくは『若きサスキアの肖像』です。

サスキアは裕福な女性で、ふくよかな容姿がそれを表しています。サスキアと結婚したレンブラントは、いわゆる逆玉ですよねw 私がとてもこのサスキア像に惹かれたのは、美しいというよりどこか東洋的?なんか、日本人でこんな顔の人いません?ww って思ったんですw どこが?と思って、見入ってしまった記憶が蘇りましたw

もう1点は、地味ながら凄く好きだったコレ。エマニュエル・デ・ウィッテの『アムステルダムの旧教会内部』です。画像は購入した絵ハガキから。こうした教会内部を、遠近法を駆使して描いた作品って少なくないんですが、私はどれも好きです。この手の作品って、風景画とも、静物画とも違いますよね。独特の静かさと凛とした空気。石の柱に囲まれても温かみがあるような…。好きでした。

 

で、なんだか消化不良な感じだったので、自分の写真ライブラリーから実際にドレスデン国立古典絵画館へ行った時の画像を見返してみました。そしたらその時の大興奮が蘇りましたよ!だって、本当にここは素晴らしかったからです!!!実際に行ってみれば、フェルメールなんて(「なんて」とは失礼でごめんなさい!w)佳作の一つ扱い。それほど名作揃いの美術館だったんです。ここには2回行きましたが、最初に行ったのは随分前でiPhoneライブラリーには入っていないので、2回目に行った2018年の6月の写真です。まずはやはりさすがヨーロッパ。建物そのものが、いかにも古典美術館です。

ここの目玉作品は、何と言ってもこのラファエロの『聖母子像』なんですよ。が、この画像は、その作品の最も人気な部分を隠しています…www もったいぶってる〜www

世界中から観光客が来ますからね。にしても、英語より日本語の方が上って嬉しい!!

まずはボッティチェッリの『聖母子像』。もう笑ってしまいそうなほど、大喜びしましたww

そしてホルバイン!息子の方です。『シャルル・ド・ソリエの肖像』。この威風堂々な肖像画は、父の描くヘンリー八世像を彷彿とさせます。カッコ良い!

こちらもカッコ良い第二弾。ブロンズィーノの『コジモ・デ・メディチの肖像』です。 ブロンズィーノはこのトスカーナ大公コジモ一世の肖像画をいくつも描いていて、ウフィツィ美術館にもあります。が、思いがけなくドレスデンでも観ることが出来たなんて。大感動でした。

こちらはルーカス・クラナッハの『楽園』です。肉食獣と草食獣が仲良くしている図はまさに楽園。クラナッハは冷たいイメージがありましたが、もしかして動物好きだったのかしらw 実はこのドレスデン国立古典美術館は、クラナッハ祭り状態なところでもありましたww いやもう、最高!!動物好きなので、この作品をピックアップしましたが、本当にたっぷりとクラナッハを堪能出来る美術館でした。

こちらはレンブラントの『The Bittern Hunter』です。Bitternとは、サギ科のサンカゴノイという鳥らしいです。この光の使い方!レンブラントの有名作品『夜警』を思い出しました。これぞレンブラント!!

で、こちらがこの美術館の目玉作品。ラファエロの『聖母子像』全体図です。

特に有名というか、大人気で一人歩きしているのが下にいる天使ちゃん二人です。この二人だけをピックアップした商品が多いので、この美術館に行って、初めて作品の全体像を見て「これか〜!」と思わず声を出しそうになったのでしたw この部分だけなら見たことある人多いのでは? ホントに可愛い!!

…と、ついに可愛い天使ちゃん二人がこれほど大きな作品のごく一部だったことを知ったドレスデン国立古典美術館。さらに、さすが『古典』と付くだけある!と大感動したのが、ヤン・ファン・エイク作品があったことでした。

おお〜っ!!!大感動なヤン・ファン・エイクの見事な三連祭壇画!素晴らし過ぎました!!!

いやもう、大興奮でしたよ。神の手を持つ男ヤン・ファン・エイクが観れたなんて!世界の宝ですよ。しかも空いてるし。写真撮り放題だしww 本当に素晴らしい美術館でした。

そんな風に大感動したドレスデン国立古典美術館だったので、ギフトショップでもいろいろ買い物しましたww で、そこにあった商品の多さで、実は18世紀モノでも大人気な作品なんだと知ったのがこちら。ジャン=エディエンヌ・リオタールの『チョコレートを運ぶ娘』です。可愛い作品だったので写真は撮っていました。

そこで大人気と知ったからには何か買っておかなくちゃと思い…ペーパーナプキンを購入しましたw 当然ながら、もったいなくて使えません!ww

もちろん、天使ちゃんナプキンも買いましたよw

そういえばフロア案内図があり、17世紀&18世紀作品のフロア案内で今回日本に来たフェルメールが載っていました。一番上の左です。この時はまだ修復前なので、壁に天使がいませんね。これはこれで、良い記念ですw

…と、トビカンだけでは消化不良気味だったので、所蔵元のドレスデン国立古典美術館に思いを馳せてしまいましたが…もちろん、フェルメールが大好きだったら、修復後の壁の天使ちゃんを直接観れるこの機会は貴重です。『フェルメールと17世紀オランダ絵画展』は4月3日まで。早めに行って、その後に六本木のメトロポリタン美術館展に行くと充実しますよw
https://www.dresden-vermeer.jp

 

そんな週の一本は、『オペレーション・ミンスミート / ナチを欺いた死体』です。

これって、要するに『ひき肉大作戦』ってことですよね?ww なので最初はコメディーかと思っていましたよww が、第二次世界大戦下、本当に真面目に実行された作戦だったんですねww この作戦タイトルのつけ方が、なかなか私たちには理解し難しい英国人のジョークということでしょうかww

そんな作戦内容をチャーチルに伝える時も「バカバカしいんですが…」と言うと、「敵も疑わないほどバカバカしい!(だからこそ)実行しろ!」と作戦実行を命令するチャーチル。やはりチャーチルはさすが!と言うことかなw

冗談のようで大真面目な役にコリン・ファースはぴったり!が、私は彼の相棒役だったマシュー・マクファディンに見覚えがあって「どこで?いつ?」とず〜っと考えていましたww 映画が終わってからググって納得!ドラマ『大聖堂』のフィリップ神父でした!あ〜、すっきりした〜www

そして、実は私にとって一番面白かったのが、『007』シリーズの原作者イアン・フレミングが登場したことでした。この作戦の発案者だったことです。スパイ小説家が、作家デビューする前に本当のスパイ作戦を考えていたなんて最高じゃないですか。しかも、『Q』とか『M』とかが登場してて、ますます『007』好きには堪りませんでしたw

結果的にこの作戦は大成功して、何万人もの命を救ったのでした。作戦内容は当然、英国の重要機密だったのでしょうが、近年は作戦に利用された死体のお墓に、ヒトラーを欺いた英国将校名も刻まれたとか。戦後77年。様々な第二次世界大戦時の暴露映画が作られていますが、その中でも秀逸な、気軽に楽しめる作品でした。

 

そんな戦争映画を楽しんでいる今も、ウクライナでの紛争は続いています。以前、大好きな作家ジェフリー・アーチャーの『運命のコイン』と言う小説を読んで、凄く面白かったけれど、ロシアの腹黒さと言うか、底知れない恐ろしさ(小説です)に震えました。

でも5年前にモスクワとサンクトペテルブルクに旅行した時は、かなり楽しかったんです。「もう大丈夫」と思ったのですが…。この週、武蔵五日市の高尾神社へ行きました。そこの奥宮にあった言葉です。これをプーチンが読んでくれることは万に一つもないですけどね…orz 💙💛💙💛🙏